自分がインストールしたときの方法をそのまま書いただけです。
環境
- OS:macOS Ventura 13.4(22F66)
- プロセッサ:Apple silicon (Apple M2 Pro)
- TeX インストーラー:MacTeX 2023
- Homebrew インストール済み
インストール
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Ghostscript をインストール
brew install ghostscript
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MacTeX.pkg をダウンロード
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ハッシュ値を比較
shasum -a 512 path/to/MacTeX.pkg
で取得したハッシュ値と、MacTeX - TeX Users Group に記載されている「SHA512 sum」の値が一致することを確認
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MacTeX.pkg を開き、インストーラーの指示に従ってインストールを進める。ただし、途中で「カスタマイズ」ボタンをクリックし、Ghostscript 関連のチェックを外してインストールを進める。「Gui-Applications」のチェックはお好みで良いですが個人的にはあって困るものでもないので、チェックを入れて TexShop などの GUI アプリケーションも併せてインストールしました
設定
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Tex Live 関連パッケージを一括アップデート
sudo tlmgr update --self --all
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デフォルトの用紙サイズを A4 に設定
sudo tlmgr paper a4
Gui-Applications をインストールしていない場合はこれで設定完了
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Gui-Applications をインストールした場合は、「アプリケーション/Tex/LaTeXiT」を開く
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Ghostscript (gs) と ps2pdf コマンドが見付からないといったようなエラーが出る場合、以下の対応を実施する
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gs
とps2pdf
コマンドのパスを確認してメモするwhich gs # /opt/homebrew/bin/gs which ps2pdf # /opt/homebrew/bin/ps2pdf
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LaTeXiT の環境設定を開く
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「プログラム」タブの Ghostscript (gs) と ps2pdf の欄に先程メモしたパスを入力する(以下、例)
- Ghostscript (gs):
/opt/homebrew/bin/gs
- ps2pdf:
/opt/homebrew/bin/ps2pdf
- Ghostscript (gs):
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LaTeXiT を再起動し、先程のエラーが出ないことを確認
動作確認
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index.tex を作成
vi index.tex
index.tex\documentclass{ltjsarticle} \begin{document} こんにちは、\LaTeX 世界! \end{document}
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index.tex をコンパイル
lualatex index.tex
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index.pdf を開き、正常に変換できていることを確認
補足
- 最近の LaTeX (TeX Live) を用いて TeX ファイルから PDF を作成するには
lualatex
コマンドを利用するのが良さそう - 最近の Tex Live にはデフォルトで原ノ味フォントが同梱されており、特別な設定なしに綺麗な日本語 PDF を作成できる(以前はヒラギノを埋め込めるように設定するのがなかなか面倒だった記憶があります)
付録:Pandoc を使って Markdown を PDF に変換
TeX の記法などは正直よく分からないので、自分の場合、直接 TeX ファイルは触らずに Markdown ファイルをソースとして PDF に変換することが多いです。そしてこれを実現するために LaTeX のフロントエンドとして Pandoc を使っています。
なお、本記事執筆時点で自分が使っている Pandoc のバージョンは 3.1.3 です。
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Pandoc をインストール
brew install pandoc
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index2.md を作成
vi index2.md
index2.md--- title: こんにちは author: haru date: 2023-06-09 colorlinks: true documentclass: ltjsarticle lang: ja-JP --- こんにちは、**Markdown** 世界!
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index2.md を index2.pdf に変換
pandoc --pdf-engine=lualatex index2.md -o index2.pdf
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index2.pdf を開き、正常に変換できていることを確認