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掛川市の一太郎使用終了に寄せて(一太郎の利点を見つめ直す)

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#一太郎ユーザが減っていく
~6月某日~
 私 「我が社は一太郎をいつまで使うのでしょうか」
 上司「いつまでも使うんじゃない?」
 私 ・・一太郎SuperPlayRite(マクロ)のスペシャリストになるぞ・・

~数週間後~
掛川市副市長「速報ですが、掛川市役所ではワープロソフト一太郎の使用を今年いっぱいで終了し、Wordに統一することにいたしました。」
https://twitter.com/takashi_kubota/status/1273612179430760449?s=20
 (注:私は掛川市職員ではありません。念のため)
 やるきになったのに置いてけぼり感・・つらい・・。農水省といい掛川市といい、お願いだから一太郎やめることわざわざ発表せんでくれ・・。JustSystemsにも失礼だと思いませんか。
 一太郎はオワコンだと、自分たちは一太郎を捨てて前に進んだとアピールしたいのは分かるが、そうはさせん。
 一太郎をやめることで将来的に失うものをアピールしてくれる。

 ちなみに、一太郎SuperPlayRiteは比較的書き方が古いといわれているVBAより更に仕様が古いです。
 ファイルやシートをCurrentで変更(VBAでいうところのselect)しないと何もできないという、VBAで高速化を意識してきた方は発狂しそうな書き方しかできません。
 そして、文書ソフトのマクロでありながらも、たとえば部分的な文字列の取得が超難しいです。マクロに関してはWORDの方が圧倒的に楽だし、いいです。

#優れた入力補完(ATOK)
 これは正確に言うとWORDと一太郎というよりは入力方式のIMEとATOKの違いですが、一太郎を使用終了するのであれば,コスト的な観点からATOKの購入もやめるように思います。
 しかし,一太郎に付随してインストールされるATOKというのは,非常に優れた入力補完機能があるのです。
 たとえば「のぼっってみよう」とミスタイプしたときの変換を見てみます。
 (以下,わかりやすさのため,WORDでIMEを,一太郎でATOKを使用していますが,一太郎があれば,WORDでATOKを使用することももちろん可能です。)
2020-06-21.png
 当然,こうなりますよね。いや,間違えた私が悪い。それはそうなんですが,ATOKならこうです。
2020-06-21 (3).png
優しい・・!
 そんなの,変換しなおすだけじゃん。という方は,おそらく口述タイプの経験がないのではないでしょうか。
 会議や大事な会合に立ち会い,上役の言葉を書き留める若手にとって,どれだけこの入力補完がありがたいか・・!どれだけ救われたか。
 掛川市副市長をはじめ,掛川市の偉い人には,一太郎使用終了に伴う職員のミスタイプの増加に,ぜひとも寛大になっていただきたいところです。

#迷子にならないインデント処理
 ワードを使った方,一度はインデント処理で迷子になったことがありません?
2020-06-21 (5).png
 迷子とは,たとえば,この「学歴」がどうしてずれているのかわからず,ルーラー動かして段落がぐちゃぐちゃになった,いろいろ動かした結果,スペースか,タブか,どこがどうなってるか分からなくなったという経験のことです。
 私は,学生時代に何度もありました。しかも,いつもレポートの提出期限日ギリギリにです。
 これが一太郎ならこうです。
2020-06-22.png
 ▸がインデント処理が施されている場所です。一目で,インデント処理の場所が分かりますね。
 一行目の「名前」もインデントがずれていたことが分かりました。
 インデントはCtrl+F(右に移動)とCtrl+D(左に移動)で操作でき,Shiftを加えると微調整できます。
 つまり,口述タイプのような極限状況でも,インデントか,スペースやタブかが一目でわかり,そして,マウスを使うことなく体裁を整えることができます。
 基本的に,ルーラーを使う必要はありません。私は,これがすごくうれしかった。
 インデントの移動幅を事前に決めておいて,文章の中で自由に字下げをすることもできます。
 2020-06-22 (1).png
 掛川市の職員がワードのインデント処理で悩まないことを祈ります。インデント処理がぐちゃぐちゃな文書が増えないことも。
 さすがに,インデントがずれた文書の提出は許されないでしょうから。
#ワードアートを超える「POP文字」
 ワードアートはなぜダサく感じるのか,ということがしばしば議論されますが,きっと一般的な袋文字などではなく,独特のクセのある書体だからなのでしょう。
 たとえば,家電量販店のチラシをワードアートで再現することの難しさを考えると,ワードアートはあまり実用性が高くないことがお分かりいただけると思います。
 これが,一太郎のPOP文字ならこうです。
2020-06-22 (2).png
 一瞬で袋文字ができました。文字色と囲みの色を別に設定することも自在です。
 チラシやpopを作ろうと思ったら,一太郎は強いです。
#イメージ図を挿入「部品呼び出し」
 クリップアートよりいいぞ,と言おうと思ったのですが,そもそもWordのクリップアートってなくなったんですね。
 部品の呼び出しは,クリップアートのように,イメージ図を挿入する機能です。
 そして,多彩なイメージ図があるのですが,たとえば・・
2020-06-22 (4).png
 車種が分かる・・!

2020-06-22 (3).png  全県網羅・・!  このあたりは,さすが,日本の会社といったところですね。  ちなみに,貼り付けた図は,コピーしてエクセルやワードでも使えます。  部品の呼び出しも使えば,インターネット環境になくともこなれたpopやチラシの作成ができます。  掛川市職員が自由にインターネットから素材もってこれる環境だといいな,と職場が基本ダウンロード禁止の私などは思っております。 #まとめ  以上ごくごく一部ですが,一太郎がワードよりいいところもあるのがお分かりいただけましたか。  役所が一太郎をやめる!と宣言することが定期的にあるのですが,コスト的な観点でなく,業務効率化的なアピールに使われるのが気になってます。  一太郎使ったことない人が入ってくるというのはそうだと思いますが,インデント処理や変換サポート機能で,かえってワードより使いやすく感じてすぐ慣れるんじゃないでしょうか。  その面では,かえって一太郎使った方が効率的だとも思うのです。  たしかに,マクロは劣りますよ。でも,文書ソフトでそんなにマクロ使って集計とかやりますかね。それに,一太郎はエクセルやワードの古いバージョンに対応してるから,意外とofficeとの互換性も高いですよ。VBAから一太郎の操作だってできますから。逆に,一太郎からIEも動かせますしね。    https://qiita.com/harryyuni/items/61166bc490332c06bd51  まあ,一太郎ビューアは無料でダウンロードできますから,掛川市職員の方,万一ファイル変換保存に失敗してしまったら,ビューア使って一太郎を懐かしんでみてください。
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