2021/11/25追記
11/25にリリースされたv7では本事象は解消されているようです。
利用する際はv7以上を使いましょう。
↓ダウンロード先↓
https://www.jpcyber.com/download
はじめに
過去に何回かS3をマウントするツールであるJPCYBERの記事を書いてましたが、今回はそのJPCYBERでマウントしたS3が何故か自動解除される事象が発生したので、事象と対応した方法について書いていきます。
※根本解決には至っていません
環境
- EC2
- Windows Server 2019
- JPCYBER v6.0.1068.0 ※無料体験版
発生事象
以下の手順でS3バケットをマウントして、ユーザのサインアウトを実施したところ、マウントしたS3バケットが参照できないようになる事象が発生しました。
尚、JPCYBERのサービスは停止しておらず実行中のままでした。
①AdministratorユーザでRDPログイン
②JPCYBERをインストール
③適当なS3バケットをマウント、エクスプローラーから確認
④Windowsボタンからサインアウトを実施
⑤再度RDPでEC2にログイン
⑥S3バケットのマウントのみ解除され、エクスプローラーから確認できなくなる
実際にやってみた
JPCYBERインストール
EC2を構築し、JPCYBERをインストールします。
EC2にインストールする手順は以下の記事に書いてますので省略します。
JPCYBER S3 Driveを使ってWindowsにS3をマウントしてみた
ログに何かエラーがでないか確認のため、ログのレベルを詳細情報に変更しておきます。
S3マウント設定
設定すると以下のようにマウントしたS3バケット名とドライブが表示されます。
エクスプローラーからS3上のテキストファイルが参照できるようになります。
サインアウト実施
エクスプローラーから参照できることを確認したので、Windowsボタンからサインアウトを実施します。
再度RDPでログインして、先ほどと同じようにエクスプローラーから参照しようとすると、さっきはあったZドライブがどこにもありません。
JPCYBERの設定画面から確認するとマウントは正常にされているように見え、またサービスも実行中になったままでした。
一応JPCYBERのログも見てみましたが、設定時のサービスの停止起動しか見当たりません。
念のためWindowsログも見てみましたが、サービスが開始したログの後にはWindowsにログインしたログしか出ておらず、それらしきエラーは出ていませんでした。
過去バージョンで検証
今回試していたのでJPCYBERのバージョン6.0.1068.0なので、たまたま手元にあった古いバージョン5.0.987.0で試してみます。
新しいバージョンのアンインストール
コントロールパネルからJPCYBERをアンインストールします。
途中再起動するか聞かれるので、再起動するを選択してOKを押下します。
再起動後に再ログインして確認すると、JPCYBERがアンインストールされていました。
古いバージョンのインストール
古いバージョンのJPCYBERのMSIを実行して、インストールします。
※インストール後に再起動が発生します。
再起動後に再ログインして確認すると、JPCYBERがインストールされており、バージョンが古いものになっていることが確認できます。
最初と同じようにマウントを設定し、エクスプローラーから参照できるところまで確認します。
サインアウトを実施
Windowsボタンからサインアウトを実施し、再度ログインして確認したところ、今回はマウントが解除されずに残ったままとなっていました。
どうやら過去のバージョンだと発生しない事象のようです。
最新バージョンで検証
念のため現在配布されている最新バージョンの6.0.1105.0で同じ事象が発生するか確認してみました。
結果は以下の通り、最新バージョンでも同じような事象が発生してしまうようでした。
別のOSユーザで検証
もしかしたらAdministratorユーザでインストールしていることが原因な可能性もあるので、試しに別のOSユーザを作成して同じ手順を実施してみます。
別のOSユーザで実施した場合はサインアウトしてもマウントは解除されませんでした。
その後Administratorユーザでログインし、サインアウトしたところマウントが解除されてしまいました。
どうやらAdministratorユーザのサインアウト操作でのみ発生してしまう事象のようです。
結論
検証数は少ないですが、6.0.XXX.Xのバージョンを使用している場合は同様の事象が発生する可能性があるので、どうしても使いたいという場合は5.0.XXX.Xの古いバージョンを使用するようにしましょう。
※手間ですがAdministratorユーザをサインアウトしないという方法でも回避はできると思います
ただ、現状以下のダウンロードサイトを見ても過去バージョンのダウンロードはできなさそうなので、もし過去バージョンのインストーラーを持っていないのであれば、対応方法をサポートに問い合わせするのが良いと思います。
最後に
今まで普通に使えていたので、いきなり今回の事象が発生して焦りました。
また、何か解消に向けた動きがあれば随時更新したいと思います。