〜「10.0.0.0/16って何?」が「あ、マンションの区画割りと同じ」に変わる10分間〜
こんにちは!ハンズオンラボ運営のえむです。
VPCを設計するときに必ず出てくる「CIDR」と「サブネット」。
「10.0.0.0/16って何を意味するの?」
「パブリックサブネットとプライベートサブネットって何が違うの?」
実は、これは**「マンションの区画割り」**と同じ仕組みです。
この記事を読むと、以下のことができるようになります
- CIDRの読み方が理解できる
- パブリックとプライベートサブネットの違いがわかる
- AWS VPCの基本設計ができる
日常の比喩:「VPCはマンションの敷地」
マンションを建てるとき、こんな設計をしますよね。
【マンションの区画設計】
敷地全体(VPC):渋谷区〇〇町の土地全体
├── 1棟目(パブリックサブネット):玄関・受付・来客用
│ 誰でも出入りできる
└── 2棟目(プライベートサブネット):住居・収納・バックヤード
住人と関係者のみ
【AWS VPCの設計】
VPC:10.0.0.0/16(全体の土地)
├── パブリックサブネット:10.0.1.0/24(Webサーバー)
│ インターネットからアクセス可能
└── プライベートサブネット:10.0.2.0/24(DBサーバー)
内部からのみアクセス可能
CIDRの読み方
CIDRは「IPアドレスの範囲」を表す記法です。
【10.0.0.0/16 の読み方】
10.0.0.0 → 範囲の先頭アドレス
/16 → 先頭16ビットを固定(残り16ビットが自由)
自由なビット数:32 - 16 = 16ビット
使えるIPアドレス数:2の16乗 = 65,536個
→ 10.0.0.0 〜 10.0.255.255 の範囲
【よく使うCIDRの大きさ比較】
/8 → 16,777,216個(巨大な土地)
/16 → 65,536個(VPC全体によく使う)
/24 → 256個(サブネットによく使う)
/28 → 16個(小さなサブネット)
/32 → 1個(1つのIPアドレス)
パブリックとプライベートサブネットの違い
【パブリックサブネット】
「インターネットゲートウェイ(IGW)を経由してインターネットに繋がれる」
配置するもの:
・Webサーバー(EC2)
・ロードバランサー(ALB)
・NATゲートウェイ
特徴:
・インターネットから直接アクセス可能
・グローバルIPアドレスを持てる
【プライベートサブネット】
「インターネットに直接繋がらない」
配置するもの:
・DBサーバー(RDS)
・アプリサーバー
・バックエンドの処理サーバー
特徴:
・インターネットから直接アクセス不可
→ セキュリティが高い
・NATゲートウェイ経由でインターネットへ出ていける
基本的なVPC設計パターン
【3層アーキテクチャの例】
インターネット
↓
インターネットゲートウェイ(IGW)
↓
パブリックサブネット(10.0.1.0/24)
├── ALB(ロードバランサー)
└── NATゲートウェイ
↓
プライベートサブネット-1(10.0.2.0/24)
└── EC2(アプリサーバー)
↓
プライベートサブネット-2(10.0.3.0/24)
└── RDS(データベース)
マルチAZ:可用性を高める設計
本番環境では複数のアベイラビリティゾーン(AZ)に分散させます。
【マルチAZの構成例(東京リージョン)】
ap-northeast-1a(東京AZ-1) ap-northeast-1c(東京AZ-2)
パブリック:10.0.1.0/24 パブリック:10.0.3.0/24
プライベート:10.0.2.0/24 プライベート:10.0.4.0/24
→ 一方のAZが障害になっても、もう一方で稼働し続ける
ビフォーアフター
【ビフォー:サブネット設計なし】
「とりあえず全部パブリックサブネットに置く」
→ DBがインターネットに直接さらされる
→ セキュリティリスクが高い
【アフター:適切なサブネット設計】
「Webサーバーはパブリック、DBはプライベート」
→ DBにインターネットから直接到達できない
→ AZ分散で可用性確保
→ セキュリティと耐障害性が両立
まとめ
VPC = 「マンションの敷地(ネットワーク全体)」
CIDR:
・IPアドレスの範囲を表す記法
・/16 = 65,536個、/24 = 256個
2種類のサブネット:
・パブリック:IGW経由でインターネットと繋がる(Webサーバー・ALB)
・プライベート:インターネットに直接繋がらない(DB・アプリ)
設計の基本:
「外に公開するものはパブリック」
「内部だけで使うものはプライベート」
「本番はマルチAZで冗長化」
VPC設計は「セキュリティと可用性のトレードオフ」です。最初から正しい設計をすると、後の運用が格段に楽になりますよ!
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