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座標変換と、その簡便なロボティクス的記法


座標変換

高校数学まででは、XYZ座標系が唯一存在するだけで、複数の座標系を行き来するような問題は少ないです。しかし、現実にはそのような問題は多発します。例えば、多数のロボットが同時に存在し、それぞれがロボット自身に固定された座標系を持っている場合を考えます。一つのロボットが対象物体を観測し、その物体が他のロボットから見てどこにあるか?という問題を考えると、共通の点を複数の座標系で表すような数学が必要となります。

上記のような座標系自体の交換を行うためには、座標変換と呼ばれるテクニックが有用です。特にロボティクスにおいては極めて多発する基礎的な問題であるため、順運動学として知られる計算方法と、簡便な計算記法が普及しています。この記法を、以下のPDFのリンクに解説しました。

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この表現方法のメリットは以下です。


  • 1つの座標系変換を1つの行列(同次変換行列)で表す

  • 座標系変換では必ずどの座標系での話をしているのかを明記することが肝要であるため、変換行列には上下に座標系を添字として明記する。

  • 座標変換行列の結合を、あたかも約分のように扱うことができるため直感的である。

  • 座標変換行列の逆行列は、座標系変換の逆変換となり、更に逆元の表記は添字を上下反転した形として表されるため直感的である。


yukicoder No.760 Where am I moved to? での実際的な適用

yukicoder No.760 Where am I moved to?の難しいポイントは、どの座標系の話をしているのか混乱する点だと思います。この表記を使うと、簡単に機械的に解くことができます。解説はPDFの下の方に書かれています。