はじめに
AWS認定AIプラクティショナー試験(AIF-C01) は、AWSが提供するAIの認定試験です。
2024年10月に正式に試験が始まりました。プラクティショナーはAWSの認定試験の中でも一番初歩的なレベルのもので、非エンジニアも対象としています。
試験時間は90分、問題数は65問、だいたい7割正解すれば合格となります。なお65問の中には採点されない問題も紛れているようです。試験を受ける費用は16500円(税込)です。日本語で受験できます。
主に、人工知能(AI)、機械学習(ML)、生成AIに関する問題が出題されます。AWSのサービスだけでなく、一般的なAI、MLに関する問題も出題されます。
勉強方法
どんな問題がでるかを確認するため、AWS Skill Builderに用意されている模擬テストをやりました。こちらは日本語で受けられて20問あります。
他に無料で受けられるコンテンツがないか探したところ、以下のコースを見つけました。
こちらは普通に勉強すると18時間以上かかるコースで英語のみですが、テキストや動画コンテンツは飛ばして、Knowledge Checkの問題のみやりました。
また、Kindle unlimited対象だった問題集 をやりました。
5日ほどかけて2周やり、ほぼ正答率100%まで持っていきました。
問題と解答でページが分かれてるし、間違えた問題は付箋を付けて見直せるのでKindleでの勉強はかなりやりやすいです。
トータルの勉強時間は8時間程度だと思います。
試験申し込み
試験のスケジュールを立てるのページから試験の予約ができます。
ログインにはAWS Builder IDを作成する必要があります(Amazon.co.jpのアカウントや、AWSのrootアカウントとは別です)
最短で翌日の試験から申し込めます。
受験
休日午前のテストだったのですが、テストセンターは英検のCBTテストなども開催されているようでかなり混雑していました。
試験の部屋に入室する前に、持ち物チェックでポケットの中や、パーカーのフードの中など結構厳密にチェックされました。
入室して、いくつかの項目に同意するとテストが始まります。
90分ですが、見直しも含めて45分程度で終わったと思います。
Kindle問題集では登場しなかったワード(Amazon Qなど)も設問に結構出てきて、答えに迷う場面が多かったです。
試験を受けてすぐに結果が出るのかと思ったら、24時間以内にメールで送られてくるとのことでした。
(数年前にAWSの試験を受けたときは、その場で結果が出てきた記憶がある)
結果
試験を受けた当日の20時過ぎに結果がメールできました。
結果は 合格
です。
はじめは試験用に勉強しなくても受かる自信があったのですが、スコアは思ったより良くなかったので勉強してよかったです。
勉強キーワード
以下に勉強した内容のキーワードをまとめておきます。
これらについて、自分で説明できるくらいになれば合格に近づけると思います。
第1分野:AIとMLの基礎
- 機械学習(マシンラーニング)
- 教師あり学習
- 回帰・分類
- 例:スパムメール判別
- 教師なし学習
- 次元削減・クラスタリング
- 例:クレカの不正取引(異常検知)
- 強化学習
- 例:ゲーム攻略、DeepRacer
- ニューラルネットワーク
- 入力層→中間層→出力層
- RNN(時系列データ・文章データ)、CNN(画像認識)
- パイプライン
- データ収集→前処理→特徴量エンジニアリング→学習→テスト→評価
- 特徴量エンジニアリング
- One-Hotエンコーディング、ビン分割、欠損処理
- 分類モデル
- 混同行列・F1スコア
- 文章生成モデル
- ROUGE(要約)・BLEU(翻訳)・BERTScore
- 教師あり学習
-
Sagemakerシリーズ
- Studio
- Data Wrangler
- Clarify
- Model Monitor
- Model Cards
- Feature Store
- Serverless推論
- JumpStart
- Autopilot
- Canvas
- 深層学習(ディープラーニング)
- 自然言語処理(NLP)
- 機械翻訳、感情分析、テキスト要約、
- 固有表現抽出(NER)
- インテリジェントドキュメント処理(IDP)
- オーバーフィッティング(過学習)、アンダーフィッティング(学習不足)
- ハイパーパラメータ
- 学習率、学習減衰率、エポック数、ミニバッチサイズ
第2分野:生成AIの基礎
- 生成AI
- 巨大なニューラルネットワーク(LLM)
- プロンプト(命令文)
- トークン(単語)
- ランダム性と多様性パラメータ
- Top K、Top P、温度
- Amazon Bedrock
- Amazon Q
- ユースケース
- チャットボット、文章要約、コード生成、画像生成
第3分野:基盤モデルの応用
- マルチモーダル
- テキスト、画像、音声
- プロンプトエンジニアリング
- Few-Shot Learning(例あり)
- Zero-Shot Learning(例なし)
- RAG(Retrieval-Augumented Generation:検索拡張生成)
- ファインチューニング
第4分野:責任あるAIに関するガイドライン
- ハルシネーション
- 知的財産の侵害
- プライバシー侵害
- プロンプトインジェクション
- 責任あるAIのコアディメンション
-
ガードレール
- コンテンツフィルター、ワードフィルター、機密情報フィルター、拒否トピック
第5分野:AI ソリューションのセキュリティ、コンプライアンス、ガバナンス
参考
https://zenn.dev/issy/scraps/9fbf4635b8c1b4
https://qiita.com/kikuziro/items/9591b5dd9425acf04144