【第1部】運用監視の現場で学んだこと
〜1年半の経験から得た基本スキルと気づき〜
はじめに
はじめまして、hamekoです。
現在はインフラエンジニアとして社内システムのサーバ構築・運用業務に携わっていますが、キャリアのスタートは「運用監視」でした。
新卒から1年半、官公庁システムの運用監視の現場でサーバの状態を見守り、アラート対応やログ確認、リソース管理などの業務を通じて、インフラの基礎を学びました。
パソコンにほとんど触れたことがない状態からスタートし、1年で監視チームのシフトリーダーを任されるまでに成長しました。
今年から構築フェーズへとステップアップし、より上流の設計や構成に関わるようになりました。
この記事では、運用監視の経験を振り返りながら、これからインフラエンジニアを目指す方や、運用監視からキャリアアップを目指す方に向けて、役立つ知識や気づきを共有します。
運用監視の役割と日常業務
運用監視とは?
運用監視は、システムやサーバが安定して稼働し続けるための「見守り役」です。
障害の予兆を早期に察知し、トラブルを未然に防ぐことが主な目的です。
私が担当していた官公庁システムの現場では、24時間365日稼働しているサービスを対象に、以下のような業務を行っていました。
- アラート対応(障害通知の確認と初動)
- サーバやネットワーク機器の死活監視
- リソース使用状況の確認(CPU、メモリ、ディスクなど)
- ログの定期的な確認と分析
- バッチ処理や定期ジョブの監視
業務の7割は「アラートが鳴ったら、監視ソフトのメッセージを確認し、保守チームへ連携する」ことでした。
その他には、ログの取得依頼、バックアップ取得、パッチ対応などもありました。
トラブル対応の初動と考え方
初動対応に必要なのは「経験」
障害対応は、経験によって成長する部分が大きいです。
新人とベテランでは、初動の判断力や対応力に大きな差があります。
その差を生むのは、障害メッセージから逆算して、障害の範囲や影響を理解できるかどうかです。
反応の違いから見える「理解度」
例えば、1台のサーバが突然ダウンしたとき、監視ソフトから複数のアラートが上がってきます。
現場では、こんな反応が見られました:
- 【うわ、なんかアラート沢山でてる、何これ最悪じゃん、外れの日引いちゃった】(50%)
- 【この状態は深刻だ、すぐにエスカレーションしてログを取得しよう】(20%)
- 【寝てます】(残り)
冷静に対応できる人は、障害の程度や影響範囲を瞬時に判断できる人です。
そのためには、業務知識が必要です。
業務知識が初動を変える
「このサーバは何の業務を担当しているか」「どんなジョブが動いているか」など、ざっくりとした理解があるだけで、対応の質が変わります。
エスカレーション時に「このサーバは○○業務で、△△ジョブが動いているので、□□の影響が考えられます」と伝えられれば、復旧までの流れがスムーズになります。
やっておけばよかったこと
1. サーバの役割をざっくりでも把握しておく
障害対応の初動で最も役立ったのは、「このサーバが何をしているか」を知っていることでした。
✅ やっておけばよかったこと:
- サーバ一覧を見ながら、業務ごとの役割をメモしておく。
- 他のメンバーに「このサーバって何してるんですか?」と聞いてみる。
2. サーバの構造について考える
アラート対応だけでなく、サーバの構成や背景を意識することで、障害対応の精度が上がります。
✅ やっておけばよかったこと:
- 構成図を読む習慣をつける
- OSやミドルウェアの種類を調べる
- オンプレとクラウドの違いを学ぶ
- ネットワークの基本を学ぶ
3. よく使うLinuxコマンドを早めに覚える
GUI操作からCLI操作に移行することで、業務効率が大きく向上しました。
✅ やっておけばよかったこと:
-
top,df,tail,grep,journalctlなどの基本コマンドを業務で使いながら覚える
4. アラート履歴を自分なりに記録しておく
アラート対応の履歴を残しておくことで、次回の対応がスムーズになります。
✅ やっておけばよかったこと:
- ExcelやNotionなどで「アラート履歴ノート」を作成
- 発生日時、内容、対応方法、結果などを簡単に記録
まとめ
運用監視は、インフラの基礎を学ぶ貴重なフェーズです。
「インフラとは何か」「サーバとは何か」をゼロから学べたことは、今後のキャリアにおいて非常に有意義な経験だったと感じています。
ただ「アラートを処理する」だけでなく、自分なりに記録し、理解しようとする姿勢が、次のステップへの成長につながります。
次回予告
次章では、構築フェーズに進んだ今、運用監視の経験がどう活きているかについて紹介します。