はじめに
クラウドサービス多すぎる。
なんとなく使いたいものは決まっているのですけど、自己学習も兼ねてふわっとサービスレベルを比較してみる。
データベースの比較はこちら: 【クラウドDB比較】無料枠で提供されるサービスレベル
前提
- 最低料金で何ができるんだろう?の比較
- 個人開発レベルで何を選ぶかの選定に使う程度の比較
- エンタープライズとして何を使うかレベルの詳細な機能比較ではない
- 初回登録時の「〜ドル分のクレジットをプレゼント!」みたいなのは、無視してます。
- 基本的にはAWSとGCPの比較
- 最初に世の中全てのクラウドを比較しようとしてモチベーションが死にそうになった
- 選定基準は、「【比較してみた】みんなが使っている個人開発(Webサービス)向けPaaS・ホスティングサービス」でよく使われていたもの
- カテゴライズはテキトーです
- あくまで自分が理解しやすい分類の仕方
注意事項
当たり前のことを書きます。
- 個人開発のサービスが育ったときにどれが一番安いかは、ケースバイケース
- 最新情報は公式サイトをご確認ください
- ざっくり把握することを前提にした記事なので、厳密には表現が違う部分があるやもです
比較対象
一行説明は、基本的に公式サイトから取得してます。
仮想サーバー
ほとんどの場合、ネットワークは別料金。
- Amazon EC2@AWS:クラウド内の安全でサイズ変更可能なコンピューティング性能。前払いの義務なしで必要なときにアプリケーションを起動。
- GCE@GCP:スケーラブルで高性能な仮想マシン
VPS
さくらやConoHaなどのVPSが安いと噂。他にもいっぱいあるけど、比較が難しいので割愛。
- Amazon Lightsail@AWS:コンピューティング、ストレージ、ネットワーキングなど、AWS でプロジェクトを始めるために必要なあらゆるものを、予測可能な低価格でご提供。(仮想サーバーだけでない込み込みパック)
- ConoHaVPS@ConoHa:VPSをもっと速く、かんたんに
- さくらVPS:スケールアップできるコストパフォーマンスに優れたVPS
vmware
個人開発でこれを選択する可能性は低そうなので、比較はしない。
- VMware Cloud on AWS@AWS:VMware 環境を AWS クラウドに移行および拡張
- Shielded VMs@GCP:Hardened virtual machines on Google Cloud Platform.
コンテナ
Amazon内の比較は誰かがやってるだろうから、ここでは比較しない。
GCPはコンテナ単独のサービスはなく、k8sベースのサービス提供になっている。
- Amazon ECS@AWS:コンテナ化されたアプリケーションを本番環境で実行する(今回はEC2ベースのECSを指す事にする)
- AWS Fargate@AWS:サーバーやクラスターを管理することなくコンテナを実行(今回はFargateベースのECSを指す事にする)
kubernetes
最近人気のk8sさん。
GKE On-Prem@GCPはオンプレ向けなので比較対象から除外。
Knative@GCPは料金の考え方がGKEベースらしいので、比較対象から除外。
- Amazon EKS@AWS:可用性が高く、スケーラブルで安全な Kubernetes サービス
- GKE@GCP:Kubernetes クラスタを効率的かつ安全な方法で確実に実行
- GKE On-Prem@GCP:Kubernetes クラスタをどこでも、効率的かつ安全な方法で確実に実行できます。
- Knative@GCP:Kubernetes-based platform to build, deploy, and manage modern serverless workloads.
PaaS : Herokuライク
Herokuに代表される、アプリケーションだけ考えてれば良い環境。
- Heroku@Heroku:運用ではなくアプリ開発に専念しましょう。
- AWS Elastic Beanstalk@AWS:開発されたウェブアプリケーションやサービスを、使い慣れたサーバーでデプロイおよびスケーリングするための、使いやすいサービスです。
- AWS Serverless Application Repository@AWS:サーバーレスアプリケーションを検索、デプロイ、公開する(説明だけ見るとBeanstalkの進化版っぽいけど・・・)
- GAE@GCP:さまざまな言語を使用して Google のインフラストラクチャ上でスケーラブルなウェブ バックエンドやモバイル バックエンドを構築
FaaS : Lambdaライク
Lambdaに代表される、イベントドリブンなコード実行サービス。
- AWS Lambda@AWS:サーバーについて検討することなくコードを実行できます。
- Cloud Functions@GCP:クラウド サービスを構築して接続するためのサーバーレス環境
#比較結果
##仮想サーバー
無料もあるGCE@GCPが使いやすい。
有償枠になった時に、どっちが安いかは未評価。
サービス名 | 最低料金 | インスタンスタイプ | vCPU数 | RAM | 稼働上限 | 容量上限 | 補足 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Amazon EC2@AWS | 0.0068USD/時間(5.1USD/月) | t3.nano | 2 | 0.5GB | - | EBS のみ | 東京リージョン |
GCE@GCP | 無料 | f1-micro | 1 | 0.6GB | 1インスタンス/月 | 30GB | 不明 |
##VPS
ネットワーク料金込み込みのケースがほとんど。
さくらVPSが安い。(「年間一括」での計算)
なお、Lightsailは、上限を超えたアウトバウンドデータ転送が超過分として従量課金の対象になるので、注意が必要。
サービス名 | 最低料金 | インスタンスタイプ | vCPU数 | RAM | 稼働上限 | 容量上限 | 補足 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Amazon Lightsail@AWS | 3.5USD/月 | - | - | 0.5GB | 0.5TB転送 | 20GB(SSD) | 東京リージョン |
ConoHaVPS@ConoHa | 630円/月 | - | 1 | 0.5GB | - | 20GB(SSD) | - |
さくらVPS | 629円/月+初期費用1080円 | - | 1 | 0.5GB | - | 20GB(SSD) | - |
##kubernetes
「GCPは無料で、k8s環境が付いてくる」と、言えなくも無い?
サービス名 | 最低料金 | 課金単位 | ワーカー料金 |
---|---|---|---|
Amazon EKS@AWS | 0.20 US/時間 | クラスタ単位 | EC2+EBS |
GKE@GCP | 無料 | - | GCE |
##PaaS
1インスタンス8時間/日稼働だとして、Herokuは4インスタンス、GAE@GCPは3インスタンスを無料枠内で動かせる。
ゆくゆくの拡張性とかを考えると、GAE@GCPを選択しておくのが良い感じか?
AWSの2サービスは裏でどのサービスを使うかで、料金が異なる。いずれも無償枠は無かった。
GAE@GCPは結構細かい上限設定があるので、使う際はちゃんと確認するのが良さそう。
サービス名 | 最低料金 | 稼働上限 |
---|---|---|
Heroku@Heroku | 無料 | 1000時間/月 |
AWS Elastic Beanstalk@AWS | - | - |
AWS Serverless Application Repository@AWS | - | - |
GAE@GCP | 無料 | 28時間/日 |
##FaaS
値段だけ見れば、Cloud Functions@GCPの圧勝。
なお、AWS Lambda@AWSで外部転送する場合は、EC2に準拠したコストが発生する。
課金されていった場合、どっちが安くなるかは別途比較した方が良さそうだけど。
サービス名 | 最低料金 | 回数上限 | メモリ上限 | CPU上限 | NW上限 |
---|---|---|---|---|---|
AWS Lambda@AWS | 無料 | 100 万回/月 | 40万 GB-秒/月 | - | 0GB/月 |
Cloud Functions@GCP | 無料 | 200 万回/月 | 40万 GB-秒/月 | 20万 GHz-秒/月 | 5GB/月 |
#さいごに
トータルで見ると、個人開発としては、GCP(Firebase含む)が無料枠が多くて使いやすそうな感じ。
#参考