はじめに
自宅のHome Assistant(以下、HA)を、単に家電を操作するための画面ではなく、センサーで状態を観測し、その結果をもとに自動化を改善できるシステムとして運用しています。
この記事では、2026年7月27日にHAのREST APIから読み取った現在の状態をもとに、次の内容をまとめます。
- 現在のエンティティ数と主要な構成
- 照明の色温度を時間帯で変える仕組み
- 連携している主なデバイス・サービス
- Beszelからの障害通知をHA経由で受け取る構成
開発・運用方針
まず小さく動かして、実際の不便から改善する
最初から完璧な自動化を設計するのではなく、まず1つのボタンや1つのセンサーを起点に動かします。使い続けると、次のような改善点が見えてきます。
- 同じ照明でも時間帯によって適切な色温度が違う
- 外部サービスの障害通知を、普段見る端末へ集約したい
- 家電連携で取得できる値と、操作できる機能には差がある
- デバイスが増えるほど「未接続」と「未使用・非対応」を区別したい
このサイクルを繰り返すことで、使わない機能を増やさず、日常的に使う自動化へ集中しています。
現在の構成
HAを読み取り、2026年7月27日時点の構成を集計しました。
| 項目 | 現在値 |
|---|---|
| Home Assistant Core | 2026.7.2 |
| 登録コンポーネント数 | 265 |
| エンティティ数 | 434 |
| 有効なオートメーション | 5 |
| スクリプト | 1 |
| センサー | 144 |
| スイッチ | 52 |
| セレクト | 106 |
| ライト | 6 |
| エアコン | 5 |
| カメラ | 3 |
| ロボット掃除機 | 1 |
| 更新エンティティ | 15 |
エンティティ数が多いですが、有効に活用できてないものが多いのでそれは今後の課題としたいです。
連携している主なデバイス・サービス
現在のエンティティから確認できる主な連携は次のとおりです。
| 分類 | 連携・デバイス | HAで扱っている情報 |
|---|---|---|
| 照明 | TP-Link Tapo L530 4台、TP-Link KL130 1台 | 点灯状態、明るさ、色温度 |
| Zigbee | Zigbee2MQTT、SLZB-06M | ブリッジ状態、デバイス操作、ファームウェア更新 |
| 空調 | Daikin製のエアコン | 運転モード、室温、湿度、消費電力関連の値 |
| 空気品質 | Home Air系センサー | PM2.5、PM10、屋外CO2、AQI、アドバイス |
| 掃除 | Dreame L10s Ultra Gen2 | 掃除状態、バッテリー、清掃面積、マップ、メンテナンス情報 |
| 映像 | セキュリティカメラ、掃除機マップ | カメラ状態、ライブ映像、保存マップ |
| 音声・再生 | Google Cast、Spotifyなど | メディア再生状態、音声通知先 |
| 通知 | Android端末、Beszel連携 | 障害・更新・状態の通知 |
| カレンダー・ToDo | Calendar、ショッピングリスト | 予定と買い物リスト |
Zigbee2MQTTのブリッジは2026年7月27日時点で2.12.1、SLZB-06MはEthernet接続として認識されています。USB直結ではなくネットワーク経由のコーディネーターを使うことで、HAホストと無線機器の設置場所を分離できる構成です。
照明の色温度を時間帯で変える
現在、照明に関係するオートメーションとして次のエンティティが有効です。
ボタンオンボタンオフ色温度を時間帯適用するために定時実行
共通処理は script.apply_light_color_temperature_by_time に切り出しています。時間帯による変更と、ボタンを押したときの点灯処理で同じスクリプトを使いつつ、呼び出し元によって「点灯している照明だけを調整する」「消灯中の照明も点灯する」といった意味を分けています。
色温度のスケジュール
生活リズムに合わせて、昼間は白色寄り、夜は暖色寄りになるように設定しています。運用上の目安は次のとおりです。
| 時刻・条件 | 色温度の目安 | 意図 |
|---|---|---|
| 06:00 | 3800K | 起床直後に明るすぎない白色 |
| 09:00 | 5000K | 日中の作業向け |
| 16:30 | 日照条件に応じて3500〜4200K | 夕方の見え方を調整 |
| 日没 | 3500K | 暖色へ移行 |
| 20:30 | 3000K | リラックスしやすい色 |
| 22:30 | 2500K | 就寝前の刺激を抑える |
スケジュール変更時の切り替えには約60秒のトランジションを設定しています。急に色が変わるのではなく、生活空間の変化として自然に見えるようにするためです。
空気品質と空調を観測する
HAでは、家電を操作するだけでなく、空気環境を継続的に観測しています。今回の取得時点では、次の値が取得できていました。
| センサー | 取得値 |
|---|---|
| PM2.5 | 11.6 μg/m³ |
| PM10 | 12.3 μg/m³ |
| 屋外CO2 | 436 ppm |
| エアコン湿度 | 45% |
| エアコン室内温度 | 27〜29℃ |
これらのセンサーは、単にダッシュボードへ表示するためだけのものではありません。将来的に、換気・空調・通知の判断条件へ接続できる「観測点」として扱っています。
例えば、温度や湿度を直接トリガーにするのではなく、複数のセンサー値と現在の在宅状態を組み合わせれば、次のような判断を作れます。
# 概念例。実際のエンティティ名や閾値は環境に合わせて調整する
triggers:
- trigger: numeric_state
entity_id: sensor.living_room_temperature
above: 28
conditions:
- condition: state
entity_id: person.resident
state: home
actions:
- action: climate.set_hvac_mode
target:
entity_id: climate.living_room
data:
hvac_mode: cool
外部監視サービスの通知をHAへ集約する
インフラ監視にはBeszelを使っており、現在は次の経路で通知しています。
Beszel Generic webhook
↓
Home Assistant automation
↓
Android端末の通知サービス
HA側では Beszelアラート通知 というオートメーションを有効化しています。通知の入口をHAへ集約することで、家電の状態通知とサーバー監視通知を同じ仕組みで扱えるようにしています。
この構成の利点は、通知先を変更するときに監視サービス側の設定をすべて変更しなくてよいことです。また、HAで在宅状態や時間帯を参照し、夜間だけ通知を抑制するなどの制御も追加できます。