はじめに
Twilioで音声通話のデモ動画を作成する際、通話相手の音声(=PCから出る音声)も録音したいという場面があります。
以前はIntel MacでSoundflowerを使っていたのですが、M4チップ搭載のMac miniに買い換えたところ、Soundflowerが動かなくなってしまいました。
そこで今回、代替手段としてBlackHoleを導入しました。
この記事では、BlackHoleのインストール方法から画面収録時の設定手順まで、M4 Macでの使用事例を交えて詳しく解説します。
BlackHoleとは?
BlackHole は、Mac用の仮想オーディオドライバで、システム内の音声出力をそのまま録音に利用するためのツールです。
Zoomの録音や、デモ動画など内部音声をキャプチャしたい場合の定番ツールです。
Soundflowerの後継的な立ち位置にあり、Appleシリコンでも安定して動作します。
インストール手順(Homebrew使用)
使用環境
- Mac mini 2024 (M4 Pro)
- macOS Sequoia 15.5(24F74)
- Homebrew導入済み
BlackHoleのインストール
BlackHoleはHomebrew経由でインストール可能です。
公式では --cask
の明記が推奨されているので、以下のコマンドでインストールします。
brew install --cask blackhole-2ch
補足:私の実行コマンド
実際には、以下のように --cask
を省略してもインストールできました:
brew install blackhole-2ch
Homebrewが自動でCaskを認識してくれたようです。ただし、明示的に**--cask**
を付ける方が安心です。
実行ログ(一部抜粋)
==> Downloading https://existential.audio/downloads/BlackHole2ch-0.6.1.pkg
==> Installing Cask blackhole-2ch
==> The install was successful.
==> You must reboot for the installation of blackhole-2ch to take effect.
Macを再起動
ログにもあるように、再起動が必要です。
再起動することでBlackHoleのドライバがOSに正しく読み込まれます。
BlackHoleの設定方法
インストール確認
再起動後、「システム設定 → サウンド」を開くと、出力先に BlackHole 2ch
が表示されているはずです。
複数出力装置の作成
録音しつつ、自分の耳でも音声を聞きたい場合は「複数出力装置」の作成が必要です。
手順:
出力デバイスを切り替える
「システム設定 → サウンド → 出力」から、先ほど作成した複数出力装置を選びます。
これで「PCからの音声をBlackHoleに流しつつ、スピーカーにも出力」できる状態になりました。
実際に画面録画してみる
画面収録ソフト(macOS標準の画面収録やOBSなど)で、****マイク入力に「BlackHole 2ch」****を選択します。
あとは録画を開始すれば、PC内で再生している音(通話相手の音など)も含めて録音できます!
実際に画面収録で録画・録音した動画
まとめ
- M4 MacではSoundflowerが使えないため、BlackHoleが有力な代替手段です
- Homebrewを使えば簡単にインストール可能(
--cask
推奨) - 複数出力装置を作ることで「録音+スピーカー出力」を両立できます
- 画面録画時に「BlackHole 2ch」をマイクとして選べば内部音声をキャプチャ可能です
最後に
Twilioなどの通話デモを録画する際、視覚と音声の両方が正確に伝わることで、より説得力のある資料になります。
技術ブログやYouTube収録にも便利なので、内部音声録音にお困りの方はぜひ試してみてください!