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X のアルゴリズム・ルール・専門用語についてAdvent Calendar 2024

Day 13

エンゲージメントを誘発する禁止行為、「エンゲージメントファーミング」について。

Last updated at Posted at 2024-12-12

この記事は『 X のアルゴリズム・ルール・専門用語について Advent Calendar 2024 』(https://qiita.com/advent-calendar/2024/x-tips )の 13 日目の記事です。


エンゲージメントファーミングとは、X で禁止されている行為のひとつで「人為的・強制的にポストへの反応をうながし、エンゲージメントを誘発する行為。」のことをいいます。

本記事では、エンゲージメントファーミングとエンゲージメントベイトについて説明し、具体的にどのようなポストがエンゲージメントファーミングに該当するか紹介します。

本記事の内容
・エンゲージメントファーミングは、エンゲージメントを誘発する行為のことです。また誘発させつためのベイト(餌)をエンゲージメントベイトといいます。

・例えば、「いいねとフォローくれた人にプレゼント」「A ならいいねを、B ならリポストを」などが分かりやすい誘発の例です。

・X では、エンゲージメントファーミングは禁止されています。エンゲージメントベイトとなるポストをしたユーザーは、アカウント制限をうける可能性があります。

・有益なポストを作成し、本物のエンゲージメントを獲得することが求められています。


エンゲージメントファーミングとなるポストの一例

エンゲージメントファーミングとなるポストの例は以下の通りです。

①「いいねとフォローくれた人にプレゼント」などのプレゼント系のポスト。
②「1,000いいねで限定販売!」など、条件をつけて実行する系のポスト。
③「返信は〇〇で!」のように特定のリプライ内容を強要するポスト。
④「交流しましょう!」というポストでリプライを集めるポスト。
⑤「参考になった人はリポストお願い!」など、シェアをお願いするポスト。
⑥「リポストでプレゼントの当選チャンス!」など、シェアを誘発するポスト。
⑦「A ならいいねを、B ならリポストを」と、機能本来の使い方をしないポスト。
⑧「続きはプロフィールへ」と、プロフィールに誘導するポスト。
⑨「詳細情報はこちらへ!」と、別のページに誘導するポスト。



◆Tips
エンゲージメントファーミングが禁止である理由は、誤解を招くようなコンテンツの拡散を抑制し、X 全体の品質を上げることです。エンゲージメントやリーチを人為的に増やす戦略のため、価値のないポストも拡散されてしまいます。


エンゲージメントベイトとは?

X におけるエンゲージメントベイトは、ポストの内容や本質とは違う理由で「エンゲージメントをうながすポスト」のことです。ここでいうベイト(bait)は『餌』のことで、ほかのユーザーをポストで釣ることを意味します。

簡単にいうと、エンゲージメントベイトは行為ではなく、エンゲージメントファーミングを行うためのベイトです。つまり、ベイトとなるポストを投稿することは、もれなくエンゲージメントファーミングを行うことになります。


また、ベイトは主に2つのタイプに分けられます。

・エンゲージメントベイト
・クリックベイト

「エンゲージメントベイト」は、内容が利用者にとって有意義なものでなかったとしても、利用者にリアクション、コメント、シェア、その他の操作を求めるものです。

これに対し「クリックベイト」は、ポストに意図的に重要な情報を隠したり、誇張表現で誤解を招くような期待を生みだし、ユーザーに別のアクションをうながすものです。


エンゲージメントベイトの分類

また、エンゲージメントベイトについては、目的によってさらに細かく分類されます。

・リアクションベイト
・コメントベイト
・シェアベイト
・投票ベイト


以下のセクションで、各ベイトについて詳しく説明します。


リアクションベイト

リアクションベイトは、ほかのユーザーにリアクションを取らせようとするポストで、次のようなポストが該当します。

①「いいねとフォローくれた人にプレゼント」などのプレゼント系のポスト。
②「1000いいねで限定販売!」など、条件をつけて実行する系のポスト。


リアクションベイトによって、本来共感したり拡散したい投稿にのみにつけるべきリアクションが別の理由によってつけられるため、タイムラインに無関係な投稿が拡散される可能性があります。


コメントベイト

コメントベイトは、ほかのユーザーにリプライをさせようとするポストで、次のようなポストが該当します。

③「返信は〇〇で!」のように特定のリプライ内容を強要するポスト。
④「交流しましょう!」というポストでリプライを集めるポスト。


コメントベイトによって、内容を指定されることで建前のコメントをするようになります。コミュニケーションの妨げになるため、建設的な意見交換ができなくなります。


シェアベイト

シェアベイトは、ほかのユーザーにシェアをさせようとするポストで、次のようなポストが該当します。

⑤「参考になった人はリポストお願い!」など、シェアをお願いするポスト。
⑥「リポストでプレゼントの当選チャンス!」など、シェアを誘発するポスト。


シェアベイトによって、フェイクニュースが広まったり、信ぴょう性の低い情報が広く拡散されやすくなります。うっかりフェイクニュースをシェアして、問題に巻き込まれないよう気を付けてください。


投票ベイト

投票べイトは、ほかのユーザーにエンゲージメントを用いて投票をさせようとするポストで、次のようなポストが該当します。

⑦「A ならいいねを、B ならリポストを」と、機能本来の使い方をしないポスト。


まず、そもそもとして、いいねやリポストが本来の使い方とは異なる目的に使われている時点で問題です。価値のないポストが X で拡散される恐れもあり、有益な情報が埋もれてしまう可能性があります。


クリックベイトについて

クリックベイトは、意図的に重要な情報を隠したり、誇張表現で誤解を招くような期待を生みだしたりして、ユーザーに別のアクションをうながすポストで、次のようなポストが該当します。

⑧「続きはプロフィールへ」と、プロフィールに誘導するポスト。
⑨「詳細情報はこちらへ!」と、別のページに誘導するポスト。


クリックベイトは、ユーザーを別のページに飛ばしたり、なにかの登録画面に誘導することを目的とします。何が表示されるのかを利用者にほとんど知らせないまま、クリックして詳細を確認するようにうながします。

画面の遷移をしなくても「初心者の私でも株で簡単に稼げた理由は…!」と結論を書かないこと。「リンゴ🍎が体に悪い理由とは?続きはリプで。」という1文で誤解を誘発する、またリプライに誘導するなども、クリックベイトになります。

ちなみに、リンゴ🍎が体に悪いのは、毎日大量に食べ過ぎた場合だけです。


抑制力は弱い…

しかし、現在の X では、「エンゲージメントフォーミング」が事実上の「やったもん勝ち」となっています。一応は禁止されていますが、違反してもアカウントが制限されるケースはほとんど確認されていないためです。

この動きは、X がエンゲージメントに応じて収益化される仕組みを導入してから一層加速しています。多くのユーザーがエンゲージファーミングをしていますし、グレーゾーンの投稿も多いため、完全に取り締まるのは難しい状況なのでしょう。


ですので、私も「絶対にやるな」とは言いませんし、そういった投稿を見つけて「ルール違反ですよ!」と指摘するような───いわゆる" X 警察"のようなことをするつもりもありません。

ただ、私たちが心に留めておくべきなのは、本当に有益な投稿を作り、本物のエンゲージメントを得ることが求められているという点です。結局のところ、X は小手先のテクニックだけで簡単に成功できるほど甘くはないのですから。


以上が、エンゲージメントファーミングとエンゲージメントベイトについてです。

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