0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

AIで私鉄の鉄道唱歌を作ってみた(Claudeは日本語が下手?)

0
Last updated at Posted at 2026-10-29

最近鉄道唱歌にはまっています。鉄道唱歌とは、1900年(明治33年)に大和田建樹が作詞した、鉄道沿線の風景・名所・歴史を七五調で詠み込んだ唱歌です。「汽笛一声新橋を」で始まる東海道編(全66番)が特に有名で、1番は七五調(7音+5音)を4回繰り返す形で作られています。

JRの主要幹線には東海道線編や中央線編など、明治期の原典から昭和の新しいもの、平成・令和の非公式オリジナルまで様々な鉄道唱歌があります。一方、私鉄となると非公式のものでもそれほど見当たりません。ないなら作ってしまえということで、AIに任せてみることにしました。

今回は京成電鉄(上野〜成田)を題材に、ChatGPT・Gemini・Claudeに書かせてみて、その結果を比較しながら最終版を仕上げるところまでをまとめます。

プロンプト

まずはChatGPT(無課金)に、次のプロンプトを入力しました。

鉄道唱歌の京成電鉄バージョンを作りたい。上野から成田まで。12-15番くらいの構成。
第一篇 上野より江戸川へ
一、上野の山

上野の山の朝霞
公園の森に鳥歌う
地下のホームをあとにして
京成電車は走り出す

二、日暮里

日暮里駅に着き見れば
山手の線と交わりて
行き交う人の波の中
北へ向かいて進みゆく

三、町屋・千住

町屋を過ぎて千住橋
荒川近く野を望み
菖蒲の名所もあとにして
東の空へ走りゆく

四、青砥・高砂

青砥に分かる線路あり
高砂駅に集まりて
金町ゆきの枝線と
本線ここに道をなす

五、江戸川

江戸川駅を過ぎゆけば
川面に光る風涼し
国府台より市川へ
総武の街を見渡さん

...(略)

十五、成田

成田の駅に着きぬれば
門前町の賑わいあり
不動の尊を仰ぎつつ
旅の終わりを寿がん

悪くはないのですが、駅名が多すぎる印象です。鉄道唱歌は沿線の地理・歴史・特色を詠み込むもので、駅名が出てくることはあっても、列挙するものではないんじゃないかなと思いました。AIは鉄道唱歌の作法をあまり知らないのかもしれません。

そこで、この点を明記してプロンプトを修正しました。

鉄道唱歌の京成電鉄バージョンを作りたい。上野から成田まで。12-15番くらいの構成。鉄道唱歌は沿線の地理・名所・歴史・街の発展等を織り込むものであり、駅名が入ることはあれど駅名の羅列が目的ではないという点に注意せよ。

再生成した結果がこちらです。駅名の登場が減り、よりそれっぽくなった印象があります。

第一編 東京の山より下総の野へ
一、上野

東都の春を訪ねれば
上野の山に花匂う
文化の森をあとにして
東へ旅立つ京成線

二、日暮里

日暮里駅に来て見れば
武蔵の台地うちひらけ
眼下にひろがる町並みと
遠き筑波の山の影

三、荒川・堀切

荒川越えて東へと
低地の町を走りゆく
堀切菖蒲の花の名は
今も旅人呼びとめる

四、高砂より江戸川へ

青砥を過ぎて高砂の
分かる線路を眺むれば
江戸川渡る鉄橋に
水郷近き風ぞ吹く

五、市川・真間

国府台より江戸川の
流れを望む市川に
真間の手児奈の古き名を
語り伝えて春深し

第二編 中山・船橋より新しき街へ
六、中山

鬼越過ぎて中山の
古き門前たずぬれば
法華経寺の鐘の音に
幾世の祈り偲ばるる

七、船橋

船橋の町に来て見れば
街道往来絶え間なく
大神宮の森かげに
海辺の昔をしのぶなり

八、谷津・津田沼

谷津の干潟に鳥遊び
潮の名残をとどむれば
津田沼の町は人集い
新しき世の姿なす

九、八千代の里

大久保・実籾を過ぎゆけば
畑と林の野がひらけ
八千代台には家並み立ち
都の暮らしここに延ぶ

十、勝田台より臼井へ

大和田過ぎて勝田台
志津の里山あとに見て
ユーカリが丘の街並みと
臼井の湖(うみ)に春霞

第三編 佐倉の歴史を訪ねて成田へ
十一、佐倉

佐倉の城跡たずぬれば
土塁に偲ぶ武士の世
蘭学ひらきし学び舎の
名残は今も町にあり

十二、大佐倉

大佐倉なる駅を過ぎ
田畑の波を眺むれば
下総の野辺に風わたり
稔りを待つや秋の色

十三、酒々井

酒々井の里を訪ぬれば
古き街道今もなお
江戸より続く旅人の
足音遠く聞こゆなり

十四、宗吾・公津

宗吾参道の名に聞けば
義民佐倉の物語
公津の杜に家並み立ち
古き農地に新しき町

十五、成田

成田の町に着きぬれば
新勝寺の門前に
参詣の人の波絶えず
旅の終わりを寿がん

他のAIでも

ChatGPT以外のAIにも書かせてみました。

Gemini(無課金)

(一)
東叡山(とうえいざん)の森近く 不忍池(しのばずいけ)をあとに見て
地下のホームをあとにせば あすは成田の参詣路(さんけいじ)

(二)
道灌(どうかん)ゆかりの日暮里(にっぽり)や 太田の城の跡を過ぎ
三ノ輪(みのわ)をあとに隅田川(すみだのわ) 荒川(あらかわ)渡る鉄橋(はし)の上

(三)
千住(せんじゅ)の宿(じゅく)の賑わいや 葛飾(かつしか)渡る放水路
お花茶屋(おはなぢゃや)の名に残り 昔をしのぶ江戸の風

(四)
青砥(あおと)の駅で分岐して 押上(おしあげ)つづく押上線
わが本線は高砂(たかさご)の 中川渡りて江戸川へ

(五)
帝釈天(たいしゃくてん)の参道に 矢切の渡しいまもなお
柴又ゆかりの風情あり 水辺に映る青い空

(六)
国府(こう)の置かれた市川(いちかわ)の 万葉(まんよう)しのぶ真間(まま)の寺
手児奈(てこな)の伝説(つたえ)残る街 歴史を語る下総地(しもふさじ)

(七)
船橋(ふなばし)湊の賑わいは 海産物(うみのさち)もて栄えたり
大神宮(だいじんぐう)の灯をあおぎ 発展つづく街の規模

(八)
津田沼(つだぬま)過ぎて谷津(やつ)の干潟(ひがた) 渡り鳥集う(つどう)汐の浜
習志野(ならしの)原の草萌えて 陸軍ゆかりの歴史あり

(九)
勝田台(かつくだだい)より八千代(やちよ)路(じ)へ 新緑かおる台地(だいち)の上(え)
佐倉(さくら)の城下(じょうか)たたずめば 蘭学(らんがく)栄えし昔あり

(十)
国立歴史民俗の 博物館もここにあり
印旛の沼を遠く見て 風車(ふうしゃ)のはねの回る街

(十一)
酒々井(しすい)の宿の孝子伝(こうしでん) 養老の酒いまも湧く
富里(とみさと)すいか実る野に 風爽やかに汽車(でんしゃ)ゆく

(十二)
着くは参詣(さんけい)成田の地 新勝寺(しんしょうじ)の鐘の音
不動の尊(みこと)尊崇(そんすう)の 祈り絶えぬは昔より

(十三)
羽田(はねだ)と結ぶ空の門(かど) 成田の空港(くうこう)すぐそこに
世界の翼飛び立つ地 京成(けいせい)の線(みち)いまもつづく

Claude Haiku

京成唱歌 上野より成田へ

一 上野
上野の杜の 桜より 汽笛一声 京成線
寛永の寺の 鐘を背に 東の空へ 走り出す

二 日暮里
日暮里の丘の 諏訪の森 谷中の寺の 屋根並み
見下ろす路に 風わたり 旅のはじめを 告げてゆく

三 荒川
荒川越えて 大鉄橋 水面に映る 夏の雲
煙は北へ 流れつつ 人の暮しを 運びゆく

四 青砥・高砂
青砥の町の 商いに 高砂の駅 人の声
江戸の名残の 下町を ゆるりと抜けて 東へ行く

五 江戸川
江戸川 大河の鉄橋を 渡れば風の 色かはる
葦原つづく 川べりに 千葉の国とぞ 入りにける

六 国府台
国府台 見晴らす丘の 里見の森 古の城
戦の跡を 偲びつつ 窓に見る 緑の遠きかな

七 市川・真間
真間の手児奈の 伝説に 心寄せれば 市川の
町は古りても 若葉萌え 人のにぎわい 絶えはせず

八 八幡
八幡の宿の 藪知らず 不思議の噂 今に伝え
白き花咲く 梅の里 車窓に過ぐる 春の色

九 船橋
船橋の湊は いにしへの 海の名残を とどめつつ
大神宮の 森の下 ふなばしの名は 末長し

十 津田沼・習志野
津田沼の 原に響くは 軍馬の蹄 昔の音
今は学びの 町として 若き力を 育みゆく

十一 八千代・勝田台
八千代の野辺に 開けたる 新しき町 勝田台
田畑のあいだに 家並みの 広がりゆくを 眺めゆく

十二 佐倉
佐倉の城は 堀深く 藩の誉れを 今に伝う
順天堂の 医の道も ここに始まり 世を照らす

十三 酒々井・公津の杜
酒々井の宿の 旅人も 今は車窓の 影に似て
公津の杜の 緑陰を すぎれば路は 成田へと

十四 成田
成田山 新勝寺の鐘 門前町の 香ばしき
鰻の煙 立ちのぼり 旅の終わりを 告げてゆく

十五 結び
上野の森より 成田まで 一時間半の 旅の路
京成電車の 汽笛鳴り 心は今も つづくかな

3つを比べると、Claude Haikuの出力が最も歌いづらく感じました。行ごとの音数が揃っていないものが多く、Claudeは日本語の韻律や日本文化があまり得意ではないのでは、という印象です(あくまで感覚的なものです)。

3つの結果を統合して最終版を作る

Claudeは私が唯一課金しているAIなので、Sonnetに切り替えて3つの結果を材料に最終版を作らせました。

以下は三つのAIそれぞれに書かせた鉄道唱歌の京成線版の歌詞である。プロンプトは下記の通り。
(省略)
これらも参考にしながら一つの鉄道唱歌の最終版を作りたい。
現状のものは字数的に歌うと変になる部分も見受けられるのでそのあたりはなおさなければならない。
京成線沿線住民がこれを聞いて良い気分になれるように仕上げること。

その結果は次のとおりです。

一(上野)
上野の山の 春の花
あとに京成 いざ行かん

二(日暮里)
道灌ゆかりの 高台に
日ぐらしの里 眺めよし

三(荒川・堀切)
荒川こゆる 鉄橋の
かなたに咲くや 花菖蒲

四(お花茶屋・高砂)
お花の茶屋の 名もゆかし
高砂わかれ 柴又へ

...以下略

は?

これは駄目でした。1番の長さが足りず、鉄道唱歌の形式になっていません。Sonnetが一番鉄道唱歌を分かっていなかったようです。しかも生成に2分半もかかっています。ChatGPTとGeminiはほぼ一瞬だったのに、、、

そこで鉄道唱歌の形式などをしっかり調べて作り直すよう指示して修正させ、次の最終版になりました。

京成電鉄唱歌 上野より成田へ(全十五番)

一(上野)
上野の山の 花かげを
あとに汽笛も 勇ましく
下総めざす 京成の
電車は今ぞ 出でにけり

二(日暮里)
太田道灌 ゆかりなる
ひぐらしの里 来てみれば
谷中の寺の 屋根こえて
武蔵野遠く 見はるかす

三(荒川・堀切)
荒川わたる 鉄橋の
眼下にひろき 流れかな
堀切の里 菖蒲咲き
江戸の昔の 名所なり

四(お花茶屋・高砂)
お花の茶屋の 名をきけば
鷹狩りの世ぞ 偲ばるる
高砂駅に 来て見れば
支線は伸びて 柴又へ

五(江戸川・国府台)
江戸川わたる 音たてて
そこより先は 下総ぞ
里見の砦 国府台
戦の跡も 緑なり

六(市川・真間)
手児奈の伝え 万葉に
詠まれて古き 真間の里
市川の町 今もなお
荷風も愛でし 街の道

七(八幡・中山)
八幡の宿の 藪知らず
入れば出られぬ 言い伝え
日蓮ゆかり 中山の
鐘の音ひびく 寺の庭

八(船橋)
昔は湊 船橋は
海の幸にぞ 栄えけり
大神宮の 灯台は
いまも街をば 見まもれり

九(谷津・津田沼)
谷津の遊園 いまはなく
干潟に遊ぶ 鳥の群
津田沼ここに 鉄道の
連隊ありし 跡ぞある

十(実籾・八千代台・勝田台・ユーカリが丘)
実籾の野辺を 過ぎゆけば
団地ひらけし 八千代台
勝田台より 志津の里
ユーカリが丘 街育つ

十一(臼井・印旛沼)
臼井の城の 跡とめて
印旛の沼に 日はうつる
つづく平野は 下総の
実りゆたかな 台地なり

十二(佐倉)
佐倉の城は 堀ふかく
蘭学ひらく 佐倉藩
順天堂の 名を残し
医の道ここに 始まれり

十三(酒々井)
酒々井の里に 立ちよれば
古き宿場の 面影や
孝行息子 親のため
酒の泉ぞ 湧きにける

十四(宗吾・公津)
宗吾の里に 来てみれば
民をたすけし 義民あり
惣五郎の名 たたえつつ
公津の杜を 過ぎゆけば

十五(成田)
成田の町に 着きにけり
新勝寺なる 不動尊
門前町は 人の波
空の港へ つづく線

形が整い、京成沿線の地名や歴史も入っています。まあ良い出来だと思います。

皆様も地元の私鉄で試してみてはいかがでしょうか。

まとめ

  • 京成電鉄の鉄道唱歌を、AIに書かせて最終版まで仕上げました。
  • 何も指示しないと、AIは駅名の羅列になりがちで、鉄道唱歌の作法をあまり知らないようです。
  • 「駅名の羅列ではなく、沿線の地理・歴史・名所を織り込む」と明記すると、鉄道唱歌らしくなりました。
  • 特にClaudeは音数や1番の長さを守れず、七五調はじめ日本語の扱いが苦手な印象でした(感覚的なものです)。
  • ただし、問題点を具体的に指摘して修正させると、最終的には鉄道唱歌らしい形に整いました。

(この記事や他の私の記事を書くときは、まず自分で含めたい内容や主張を十分だが雑に書き、それをClaudeに整えさせて以後はバイブコーディング的にというやり方で書いています。ただレビューしててClaudeは日本語下手だなと思うケースは多く、今回の結果を踏まえてモデル変えることを考えた方が良いでしょうか?プログラミングでは優秀だし技術ドキュメントとしては問題ないんですけどね。)

0
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?