こんにちは。
本日は、VPCの作成に引き続きVPCの削除の手順も記載します。
VPCに限らずですが、AWSでリソースを作成すると、リソースに依存関係が生まれます。
AWSのマネジメントコンソールでVPCを作成する際に、NAT Gatewayを作成することがよくあると思います。
このNAT Gatewayが存在していると、VPCを削除することができません。
そこで、依存関係で問題が出ないように、リソースを削除していきます。
AWSのマネジメントコンソールでVPC、NAT Gateway等を削除する手順
前提
AWSのマネジメントコンソールでVPC作成時に、以下の条件で作成していたものとします。
- 自動生成のタグに「PoC-20240105」を設定
- 東京リージョンでAZを2つ作成
- パブリックサブネットを2つ作成
- AZごとにNAT Gatewayを1つずつ、計2つ作成
概要
AWSのマネジメントコンソールでVPCを作成した状態で、そのまま削除する場合は、以下の手順でリソースを削除/解放します。
1. NAT Gatewayを削除する
2. Elastic IPを解放する
3. VPCを削除する
NAT Gatewayは、VPC内に存在するリソースですので、VPCより先に削除が必要です。
また、NAT Gatewayはプライベートサブネットのリソースがインターネット側に通信したい時に経由するリソースのため、パブリックIPアドレス(AWSでは「Elastic IPアドレス」)がアタッチされています。
NAT GatewayにElastic IPアドレスがアタッチされている場合はElastic IPアドレスは無料ですが、NAT Gatewayが無くなってどこにもアタッチされていない状態になると、Elastic IPアドレスは有料になります。
Elastic IPアドレスの課金額は微々たるものですが、有料なので解放を忘れないようにしましょう。
なお、Elastic IPとVPCには、依存関係はありません。どちらから作業しても大丈夫です。
NAT Gatewayを削除する
まず、以下のリンクにアクセスします。
ここでは東京リージョンのNAT Gatewayの一覧が出てきます。
- 東京リージョンのNAT Gateway一覧
https://ap-northeast-1.console.aws.amazon.com/vpcconsole/home?region=ap-northeast-1#NatGateways:
以下のような画面が出ます。 NAT Gatewayの名称やID、状態、パブリックIPアドレス、プライベートIPアドレス、所属するVPCやサブネット等が表示されています。
NAT Gatewayが多数ある場合は、絞り込むことができます。
(他のリソースでも同様に絞り込むことができます)
ここでは、マネジメントコンソールでVPCを作成した際に自動生成したタグで絞り込みを行います。 (VPC作成時に、「PoC-20240105」というタグを付けていたものとします)
入力欄に「PoC-20240105」と入力してEnterを押すと、「PoC-20240105」という文字列がどこかしらに含まれるリソースが一覧表示されます。
一覧表示されたNAT Gatewayの1つを選択し、「アクション」メニューから「NATゲートウェイを削除」を選択します。
NAT Gatewayを削除するか確認する画面が出てきます。
テキストフィールドに「削除」と入力して、「削除」ボタンを押します。
そうすると、NAT Gatewayの状態が、「Available」から「Deleting」に変わります。
削除には数分の時間がかかります。
状態が、「Deleting」から「Deleted」に変わったら削除完了です。
同じ手順で、もう1つのNAT Gatewayも削除します。
Elastic IPを解放する
以下のリンクにアクセスします。
ここでは東京リージョンのElastic IPの一覧が出てきます。
- 東京リージョンのElastic IP一覧
https://ap-northeast-1.console.aws.amazon.com/vpcconsole/home?region=ap-northeast-1#Addresses:
Elastic IPを、NAT Gatewayと同様に「PoC-20240105」タグで絞り込み、次に、 「アクション」メニューの「Elastic IPアドレスの解放」を選択します。
「解放」ボタンを押します。
Elastic IPアドレスが解放されて完了です。
ちなみに、Elastic IPアドレスを「削除」ではなくなぜ「解放」というかについてですが、Elastic IPアドレスは私たちが作ったり削除したりするリソースではなくて、AWS側であらかじめ用意しているリソースであるためです。
NAT Gatewayや仮想サーバー等のリソースでElastic IPアドレスが必要な時に、私たちは用意されたElastic IPアドレスを割り当てる作業を行います。逆に、必要が無くなればElastic IPアドレスを解放してAWS側に返却する作業を行います。
VPCを削除する
以下のリンクにアクセスします。
ここでは東京リージョンのVPCの一覧が出てきます。
- 東京リージョンのVPC一覧
https://ap-northeast-1.console.aws.amazon.com/vpcconsole/home?region=ap-northeast-1#vpcs:
VPCを、NAT Gatewayと同様に「PoC-20240105」タグで絞り込み、次に、 「アクション」メニューの「VPCの削除」を選択します。
VPCを削除するか確認する画面が出てきます。
テキストフィールドに「削除」と入力して、「削除」ボタンを押します。
そうすると、VPCのリソース(サブネットやセキュリティグループ等)が削除されていきます。
画面が遷移して、VPCが削除されましたと表示されたら完了です。