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現場の「教える・教わる」を再定義する

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Last updated at Posted at 2025-12-23

はじめに

こんにちは、教育担当のエンジニアです。 カオナビ Advent Calendar 2025 シリーズ1:21日目の記事を担当します。

開発現場において、シニアエンジニアがビギナーに直接教える構図は一見効率的に見えます。しかしながら、そこには 「認知の距離」 という見えない壁が存在します。

今回は、私の部署で取り組んだ「ビギナー・ジュニア・シニア」の3段構造によるフィードバック施策についてお話しします。

なぜ「シニアが直接教える」のが難しいのか

シニアになればなるほど、ビギナーが「何がわからないのか」という勘所がわからなくなってしまうことがあります。これは能力の問題ではなく、スキルの習熟によって思考が抽象化され、初学者の躓きポイントが 「当たり前」 に変換されてしまうためです。

そこで、私たちはあえてフィードバックの経路を多段化しました。

学びを加速させる「3段構造」の仕組み

仕組みは非常にシンプルです。

ビギナー ⇄ ジュニア

ビギナーは、一番距離の近いジュニアからフィードバックをもらいます。

ジュニア ⇄ シニア

ジュニアは、自分がビギナーに行ったフィードバックの内容に対して、シニアからレビューをもらいます。

シニアの役割

ビギナーとジュニアのやりとりを俯瞰し、己の教え方や技術理解を顧みます。

この施策がもたらした「3つのメリット」

このサイクルを回した結果、現場に素晴らしい変化が起きました。

① 初学者の悩みを「等身大」で解決

ジュニアは最近までビギナーだった存在です。認知の距離が近いため、ビギナーの悩みに共感しやすく、適切な解像度でアドバイスが届くようになりました。

② ジュニアの「スキルの棚卸し」

ジュニアは「教える」ことを通じて、自分が何を理解し、何が曖昧なのかを自覚できます。シニアから「そのフィードバックは正しいよ(あるいは、ここが足りないよ)」と補完してもらうことで、ティーチングスキルも向上しました。

③ シニアの「暗黙知」を言語化する

シニアは、ジュニアが教えきれなかった部分(暗黙知や無知の知)にだけリソースを集中できるようになります。また、若手のやり取りを見ることで「今のビギナーはここで苦労するのか」という最新の感覚をアップデートできるようになりました。

エシカルな学びの循環

この構造の最大の利点は、 心理的安全性が高い(エシカルである) ことです。

ビギナーとシニアがいきなり衝突して「何もわからない...」と萎縮する恐怖が低減されます。階層を経由することで、知識が優しく濾過され、組織全体に緩やかな学びの循環が生まれました。

まとめ

「教える」を一人で抱え込まず、組織の構造に組み込む。 これだけで、ビギナーは救われ、ジュニアは育ち、シニアは視座を正すことができます。

皆さんのチームでも、この「3段構造」を取り入れて、心地よい学びのサイクルを作ってみませんか?

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