はじめに
この記事はClaude Code + Opus 4.6を活用した経験について記録したものです。
4日で50時間かけて今まで作りたかった夢のゲームを作った話と作ったもの、それらを活用していく中で感じたことや、「これは知見としてまとめておいたほうがいいだろうな」という部分を記事にしています。
また、AI駆動開発においてどのようにプロジェクトを進めていけばいいかについても、現時点で私がこうすればいいだろうと考えているフローをまとめています。
作ったもの
TRPG + LLM という、今まで自分が思い浮かべて作ろうと決意して数日頑張るもしょぼいものしかできずに諦めかけていたアプリを作りました。
どんなものかというと:
- LLMで自分の作った世界観でTRPGみたいに遊ぶ
- AIがシナリオも敵もアイテムも すべて実際のデータを持って生成 して、ユーザーはただ言ったもの勝ちではないルールに沿った世界で自由に冒険ができる
- ダンジョンとかも自動生成して、部屋それぞれでイベントなどが発生する
- GM役のAIが世界を監視して、物語の進行に合わせて飽きないようにイベントを発生させる
ただこれを自力で作るには非常に労力がかかり、自分で作るのはあきらめていました。
だがClaude Codeが手に入った今となってはこの野望のアプリもしっかりした出来で作ることができる!!
とそういうものです。
作ったものの画像
世界観の自動作成
世界観をAIが自動で生成してくれます。
キャラ作成
キャラクターの作成画面。
戦闘の様子
戦闘シーン。ルールに基づいた本格的な戦闘が楽しめます。
会話でお金とポーションの交換したりクエストを受けたり
自動生成されたダンジョンを進む様子
ダンジョンも自動生成されて、部屋ごとにイベントが発生します。
作ったものの規模
- ファイル数: 41
- 総コード数: 11,250行
実際のゲームと比べると1/100ぐらいの規模のもの。
だがこれを個人で作るとなるととても大変。ましてや 1日で作る となると人力ではできるわけがない。
が、Claude Codeを使えばできた。
(この資料を書いたのが先週の金曜なので、今の規模はもっと大きいです)
使用したモデルなどのバージョン
| 項目 | バージョン |
|---|---|
| Claude Code | v2.1.37 |
| LLM | Claude Opus 4.6 |
かかったコスト
Claude Codeにはプランが4つあります。
| プラン | 特徴 |
|---|---|
| Free | 無料 |
| Pro | 基本プラン |
| Max $100 | Proの5倍の容量 |
| Max $200 | Proの20倍の容量 |
それぞれ容量や使えるモデルに差があり、容量は 5時間ごと のものと 1週間ごと のものの2種類があり、それらの期間が経つと回復します。
自分の場合
- 最初は Pro を使って、1時間ほどで容量をすべて使い尽くした
- Max $100 に移行
- さすがにMax $100でもOpus 4.6を使い続けると 3時間半ぐらいで尽きる
- 1週間の方の容量はこのペースで使い続けたら多分 5日で消える
なお、Claude Codeにはこれらとは別に Extra として金額を入れてAPIによる従量課金に移行することができるのですが、3,000円を入れてもOpus 4.6は30分程度で尽きました。
個人開発で使い尽くすならMax $100ぐらいがおすすめ。
得た知見①:Vibe Codingの肝はPlan
Claude Codeは Plan → 実装 の2段階のフェーズに分かれるのですが、人間にとって大事な部分は Plan です。
(正確に言うとテストもあるのですが、これはClaude Codeが実装の段階でやる個別テストと人間が行う実機や結合テストに分かれるので一旦棚上げ。)
なぜPlanが重要なのか
- AIエージェントは言われたとおりに作ってくれる ので、その「言われたこと」であるPlan段階での失敗や想定漏れはそのまま実装後に跳ね返ってくる
- Opus 4.6まで行くと ほぼエラーなしにPlanで計画したものを作ってくれる ので、大事なのはPlanになる
- 今回の例では 3時間ぐらいPlanにかけた のだが、それでもいざ実装してみると考慮し忘れていたものが山のようにあった
まずは仮初のものを作ってみようと思って作ったら思った以上に作れたので、要件が膨れ上がってしまった部分もあるのですが。
得た知見②:開発の進め方
今回自分が作成した手順は以下のようなものでした。
大体以下のようなループをひたすら回し続けて、満足するまで作りこんでいきます。
ひたすら自分は作ったアプリを使い込んで、AIにフィードバックして、それを元にさらなる機能追加や調整を行う という感じです。
得た知見③:人間の役割が変わった
人間がやることは:
- プロダクト全体の調整と磨き上げ
- 体験としてのフィードバック
- 要件の整理や出力
が主になりました。
書かれたコードの細かい部分はもう見ていない
Planの段階での設計部分でコメントやもっとこういう実装にしたらいい、というかじ取りはするが、実装に入ったらひたすらアクセプトをし続けるだけ だったし、途中からそのアクセプトもほとんど必要なくしました。
そうやってもエラーを吐くことはほとんどない。
正直自分よりもコードも丁寧でエラー処理とかもきちんとやっている。人間のレビューはここまでくると ボトルネックにしかならない ように感じます。
ただし注意点
とはいえ処理をよく見ると「もっと効率よくできるだろ、なぜこんな実装を」となることはけっこうあるので、細かい実装のコードを見る必要はないが、どのように実装しているかの概要は把握する必要あり です。
これは claude.md にコーディングルールとかを設定していなかったことも原因として大きいと思います。
レビューの将来
今はまだ製品として出したり長期運用のシステムとしてデプロイする場合は人間がレビューしたほうがいいと思いますが、長期的には(といっても 2年後ぐらい だろうが)レビューはいらず、テストだけしっかりしてそれをクリアすればそれでいい 、ということになるだろうと思われます。
得た知見④:製品レベルのシステムを作る際のおすすめワークフロー
現状での製品相当のシステムやアプリを作る際にいいだろうな、と思える作り方です。
フェーズ1:機能要件を満たすまでのループ
最初のループは人間が満足して機能要件を十分に満たすまでAIと一緒にブラッシュアップし続けます。
フェーズ2:本番に向けた設計と品質担保
ブラッシュアップし終えたらそのプロジェクトをAIに仕様書として書き出させて、再度非機能要件も踏まえて設計。設計した仕様書をもとにAIに再度実装させながら、その仕様書をもとにテスト項目とテストコードをAIが作成。テスト項目とテストコードは人間もレビュー。実装されたシステムをテスト項目とテストコードでテストしてパスしたら終了、という流れです。
Agent Teamを使用した感想
Claude Codeで 複数のエージェントを使用してAIに作業させる という機能があります。
これを使用して、いまいちゲームの導線がうまく動いてくれなかったり面白みが感じられない状況をAIに相談してアドバイスをもらいました。
それを実装してみた結果、 本当にゲームが面白くなった。
これはすごい。
今までAIは人間にとって面白いものを作る・理解するというのがだいぶ苦手な印象だったのですが、とうとうその閾値を超えてきた気がしています。
今回はゲーム作りの方法論を使用してのアドバイスで、AI自体の感性というわけではないのですが、それでも面白くできていました。
将来的に
将来的にはテストも運用も保守もAIがやるようになると思われます。
そこで考えるべきことは山ほどあります:
- どう品質を担保する仕組みを作るか
- 修正の責任とかデプロイの責任はどうするか
- システムのドキュメント化はAIにやらせるならすべて自動化して仕様書と製品を常にリンクできるようにしたらいいのではないか
- 本番用に設計しなおすとしてもどう設計するのか
- 要件定義は最初の段階でどれだけやっておくといいのか
等々考える要素はたくさんありますが、今回の記事はここまで。







