やりたいこと
- A4のPDFファイルに綴じしろをつける
- 例えば1ページ目が表紙だとする
- 左開きの場合
- 2ページ目からの偶数ページには右側に余白を付ける
- 3ページ目からの奇数ページには左側に余白をつける
持ってるもの
-
様々な種類のファイルを結合したPDFファイル
- 例:パワポ,ワードなどをPDF化し結合した200ページの論文集
- つまり,ワードで一括の余白設定ができないもの
-
Adobe Acrobat Pro DC
- Pro版でないとできない可能性が高いです
手順
概要
A4ファイルをA3の紙に貼り付けて,そこから綴じしろが残るように余白を削っていく.
Step by step
変換前
こんなPDFを持っているとします.
右側の「印刷工程」をクリックします.
A3に変換後
こんなかんじで余白が大きくできたファイルができます.(この例では表紙が他にあるものと仮定し,今見えているページは冊子の2ページ目とします.)
トリミング後のページサイズ:209.91 x 297.04
から拡張後のページサイズ:297.04 x 420.17
になっているので,以下の分だけ余白を削ることができます.
横幅:$87.13mm$ (297.04 → 209.91)
縦幅:$123.13mm$ (420.17 → 297.04)
余白を削る
再び「ページボックスを設定」から余白を削ります.
各枠線の色についてはAdobeのページを参照ください.
余白の制御
から,以下の方針で余白を削っていきます.
- 上下(縦幅):綴じ代とは関係ないため,上下対称に削っていきます.
- 上:$61.565mm$ $(= 123.13 \div 2)$
- 下:$61.565mm$
- (小数点以下の数字について,ここまでの精度をサポートしているかはわかりませんがとりあえず)
- 左右(横幅):左開きの場合,2ページ目の綴じしろは右側になるため,右側の余白をあまり削らないようにします.
- 左側は右で削った分に合わせて調整します.
- 左:$50mm$ $(= 87.13 - 37.13)$
- 右:$37.13mm$
- ページ範囲
- 奇数ページにのみ行う場合は
適用先:奇数ページのみ
とします.
- 奇数ページにのみ行う場合は
- 青:修正前のA3領域
- 緑:コンテンツがある領域(余白を含む)
- 黒:今回調整した,印刷・表示される領域
黒と緑の領域が若干ずれていることがわかります.
結果
綴じしろ用の余白をつくることができました.
もう片方(最初に奇数ページの綴じしろ調整をしたのなら,偶数ページのこと)に余白を作りたいのなら同じことを左右入れ替えて行います.適用先
を変更するのを忘れずに