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動画を「順位」ではなく「生き物の状態」で見る ― YouTube の鼓動を観察するサイトを作った

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Last updated at Posted at 2026-09-27

作ったもの

GrowSignal Video は、日本の YouTube で…いま伸びている動画を自動で観測し、ひとつひとつを生き物のような状態で見せるサイトです。

キャッチコピーは「YouTubeの鼓動を、観察する。」です。

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なぜ作ったか:子どもはずっと見ているのに、自分は何を見ればいいか分からない

うちの子どもたちは、YouTube をずっと見ています。ところが私自身は、YouTube を開いても何を見ればいいのかよく分かりません。おすすめに出てくるのは子どもが見ていた動画ばかりで、急上昇を開いても、有名な人の巨大な動画が並んでいるだけです。

同じように感じている「おじさん」は、けっこう多いのではないでしょうか。

私が見つけたかったのは、再生数が桁違いの巨大な動画ではありません。いま、特定のコミュニティでじわじわ面白がられている動画です。まだ小さいけれど急に伸び始めた動画や、派手ではないけれど毎日見られ続けている動画を見つけたかったのです。

順位や再生数の多さは「今どこにいるか」を教えてくれますが、「どう動いているか」は教えてくれません。

  • 100万回再生の動画が1日で1万回伸びても、ほとんど動いていない
  • 5,000回再生の動画が1日で5,000回伸びたら、倍になっている

知りたかったのは、芽吹いたばかりなのか、今が盛りなのか、ひと息ついたのかという、その動画の「今の様子」でした。

植物にたとえた理由

動画を毎日眺めていると、どれも生き物のような一生をたどっていることに気づきます。芽を出し、ぐんと伸び、花を咲かせ、ひと息ついて、また誰かに紹介されて芽吹き直すこともあります。

「3位」「120万回」という数字よりも、「いま開花している」「ひと息ついている」と言われたほうが、その動画の時期がすっと伝わります。

それに、順位を競わせて眺めるより、庭の植物を観察するように眺めるほうが、見ていて楽しいのです。どれが勝っているかではなく、どれがいま面白い時期なのか。そういう目で動画を探せる場所にしたいと思いました。

考え方1:比べる相手は、他の動画ではなく「その動画自身」

再生数の桁が違う動画を同じ物差しで並べると、どうしても大きい動画が勝ちます。そこで状態は、その動画自身のピークと比べて決めることにしました。

  • 水準: 自分の熱量のピークに対して、今どれくらいか
  • 動き: 直近12時間は、その前の12時間より伸びているか
伸びている 横ばい 落ちている
高い 🌿成長 🌸開花 🌸開花
中くらい 🌿成長 🌳安定 🍃ひと息
低い 🌳安定 🌳安定 または 🍃ひと息 ※ 🌳安定 または 🍃ひと息 ※

※ 見られ続けていれば 🌳安定、そうでなければ 🍃ひと息。ひと息のまま48時間たつと 🍂枯れ。水準が低いまま少し持ち直しただけでは「成長」とは呼びません(状態がぱたぱた変わらないように)。

こうすると、100万回再生の大作も、5,000回再生の新人も、それぞれの「盛り」を同じように捉えられます。

考え方2:状態は「一方通行の成長段階」ではない

植物にたとえていますが、状態は タネ → 成長 → 開花 → 枯れ と一方向に進むものではありません。

ひと息ついた動画が、紹介されて再び伸びることもあります。定番として毎日一定の割合で見られ続ける動画もあります。だからサイトでは、状態を矢印でつないで見せることはしていません。今どの状態にいるかだけを示します。

状態とは別に、瞬間的な出来事も出します(💬急上昇⤴、💬自己ベスト🏆、💬再浮上🔁、💬大台突破🎯 など)。

考え方3:並べ方は「伸び率」で、規模の差をならす

一覧の並びは再生数の多さではなく、**1日の伸び率(%/日)**を基本にしています。

伸び率 = 直近1日に実際に増えた再生数 ÷ (総再生数 + 5,000) × 100

分母の「+5,000」は、再生数が少なすぎる動画が少し伸びただけで上位に来てしまうのを抑えるための下駄です。

考え方4:観察の対象にも「新陳代謝」がある

観測する動画の集まり(プール)は、生き物の群れのように入れ替わります。

  • 急上昇に入った日本語の動画が、プールに入る
  • 1日の伸びが小さい日が続くと一覧から外れ、7日動かなければアーカイブに移る
  • 急上昇に戻ってきたら復活する

いつも「今、生きている動画」だけが並ぶようにしています。

見せ方:観察フィールドとグラフ

  • 観察フィールド: 全動画を泡で並べた地図です。位置は伸びの勢い、泡の大きさは総再生数、色は熱量の強さと中身(再生が先行=緑、高評価が先行=橙)を表します。
  • 詳細ページ: 熱量の推移に状態の変わり目を印で打ち、「どこが山だったか」をあとから振り返れるようにしています。

作り方(ざっくり)

  • Cloudflare Workers + D1 + Hono。サーバーは持っていません
  • YouTube Data API で急上昇を拾い、3時間おきに再生数と高評価数を記録
  • グラフはライブラリを使わず、SVG を文字列で組み立て
  • 有料プランは Stripe、ログインはメールのリンク(パスワードなし)

技術的な工夫は、次の記事から少しずつ書いていきます。

次回予告

運用してみると、動画の熱量がぴったり1日周期で上下していることに気づきました。話題が盛り上がったり冷めたりしていたのではなく、夜によく見られ、早朝に見られないという、ただの生活のリズムでした。

次回は、この「1日の波」をどう見抜いて、どう取り除いたかを書きます。

GrowSignal Video: https://video.growsignal.io

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