はじめに

英語学習ツールとして Duolingo を利用してみたので、その感想をまとめます。

本記事では、「英語学習アプリとしてどうか」という一般論ではなく、
ある程度英語が読める状態から利用した場合にどう感じたか、という観点で書いています。

前提

筆者の英語力は TOEIC 845 程度です（ただし取得したのは 10 年ほど前です）。
英語を読むこと自体には大きな支障はない、というレベル感になります。

Duolingo は、過去に 75 日ほど継続利用した後、約 1 年近く休止していました。
今後、業務で英語を使う機会が増えそうだったため、英語のリハビリとして最近学習を再開しました。

以前は無課金で利用していましたが、現在は Duolingo Max を契約しています。

現在の主な利用用途は以下の 2 点です。

英語コースは飛び級を使えば最終ユニット付近まで進むことができ、
問題自体に難しさを感じることはほとんどありませんでした。
（全然できなかったらどうしようと思っていたので、一安心でした）

感覚としては、TOEIC で言うとセクション 8 で 600〜700 点程度の内容を一通り確認する、
といったレベル感かなという印象です。

一方で、

については、内容として素直に楽しめます。
超上級者でなければ「簡単すぎて無意味」と感じることは少なく、
英語に触れる時間を確保する用途としては十分成立しています。

また、通常のレッスンも同じ内容を自然な間隔で繰り返す構成になっており、
定期的な復習が組み込まれています。
忘却曲線の観点でも、初中級者からある程度の上級者まで効果があると感じました。

一方で、完全な初心者には非効率だと感じる場面もあります。
他言語コースも利用していますが、

といった場合、Duolingo だけで理解を進めるのは難しく感じました。

例えば、男性名詞・女性名詞のような、なじみのない概念がある言語については、
書籍などで事前に理解してから使う方が確実だと思います。

他の学習方法と組み合わせるか、ある程度理解した状態で始めるのがおすすめです。

Duolingo Max にすると、キャラクターとの英会話機能が利用できます。
現時点では 2 キャラクターが用意されていますが、
そのうち 1 人は初心者向けの内容のため、実質的に継続して使うのは 1 人という印象です。

他の AI 英会話サービスと比べると、
会話の自由度や表現の幅という点ではやや控えめです。

ただし、

といった点は体験として非常に良く、
単なる英会話練習以上に「会話している感覚」があります。

英語のリハビリ用途としては、かなり相性が良いと感じました。

Duolingo の大きな強みは、継続を前提とした設計です。

など、学習をゲーム化する仕組みが多く、
意識せずとも学習が継続しやすいよう、さまざまな工夫がされています。

現在の Duolingo は、無課金利用を前提とした設計ではないと感じました。

以前は「間違えたときのみ HP が減る」仕組みだったため、
ある程度まとまった時間プレイすることができました。
現在は体力制となっており、無課金の場合は 1〜2 レッスンで中断されることも珍しくありません。

無料版は、継続的に使うものというより、
有料版のお試しとして捉えた方が分かりやすいと思います。

Duolingo は、単体で英語力を大きく伸ばせるようなツールではありません。
一方で、ゲーム性の高さから、
英語に触れ続ける習慣を維持するという目的においては、非常に完成度の高いサービスだと感じました。

初級者から上級者まで十分に実用的な選択肢だと思います。