はじめに
今回は、IBM Spectrum Protect for Virtual Environmentを使って仮想マシンのVMDKファイルのバックアップを行いましたので、メモ程度にまとめておきたいと思います。
IBM Spectrum Protect for Virtual Environment で何ができるのか
- SAN・LAN経由での仮想マシン単位でのバックアップ・リストア
- VMDKからファイル単位でのリストア
- バックアップのスケジューリング
構成
環境 | |
---|---|
WindowsServer 2016 | |
IBM Spectrum Protect | v.8.1.8 |
IBM Spectrum Protect for Virtual Environment | v.8.1.8 |
VMware vSphere | v6.7 |
これより先、IBM Spectrum Protect(略:ISP)、IBM Spectrum Protect for Virtual Environment(略:ISP4VE)と表記します。
これらのソフトウェアを使ってVMイメージのバックアップを取得するイメージ図は下記の通りです。
vADPがサポートされているため、ESXサーバに接続されているディスクから直接VMDKファイルをバックアップすることができます。
APIコールされた時点のスナップショットを取得し、SAN経由でバックアップを取得することによりESXサーバへの影響を低くしてバックアップの取得が可能です。
参考:
IBM Spectrum Protect for Virtual Environments: Data Protection for VMware の概要
インストール
v8.1.6以降のインストールは簡略化されたらしく、GUIのインストーラを数回クリックするだけでインストール可能でした。ただし、インストールディレクトリはデフォルトから変更不可となっているそうです。
参考:
Data Protection for VMware のインストールおよびアップグレード
インストール後の構成も、vsphereサーバの情報やISPサーバの情報を入力すればすぐに使える状態となりました。WebUIで操作することができ、製品を知らない人でも直感的に操作できそうだと思いました。
参考:
Data Protection for VMware のインストール後の最初のステップの実行
バックアップ取得方法
一例ですが、下記に記載したところからバックアップが取得できました。
- vSphereのクライアントにプラグインから実行
- ISP4VEのWebUIから実行
- ISP4VEのGUIアプリから実行
また、WebUIではスケジュール登録も可能でしたので、定期的にバックアップを取得して世代管理したいという使い方もできるかと思います。
v8.1.7のエラー
はじめはISP4VEのv8.1.7をインストールしていたのですが、証明書がらみでエラーが連発していたので、v8.1.8をインストールすることになりました。
わざわざエラーのある過去バージョンをインストールすることはないとは思いますが、v8.1.7をインストールする際は証明書あたりの手動構成が必要です。
VMの機能でスナップを取得している場合
バックアップが取得できません
スナップショットまで含んでしまい、ISPの永久増分バックアップのメリットがなくなるからですかね・・・分かりませんが
まとめ
データストアがパンパンになっているとか、大量のサーバがあってデフォルトの機能でバックアップするのが難しいとかの課題があれば、ISPの恩恵が受けられるISP4VEを活用できる気がしました。