#これはなに?
以前、AWS(EC2)でSTM32MP1 用の組込みLinux(OpenSTLinux)をコンパイルした件というタイトルで記事を書きました。
この記事ではEC2で組込みクロス開発環境を構築し、組込みLinux(OpenSTLinux)をコンパイルする作業手順について書きました。
今回は構築した環境を一定期間運用し、料金管理で失敗した事例を紹介します。
#EC2の設定条件
EC2インスタンスの設定条件は次のとおりです。
- リージョン:東京
- インスタンス:t3.large
- ストレージ:Magnetic provisioned storage
#通常時の料金
失敗事例を書く前に通常使用時の月額使用料金について紹介します。
以前の記事でも紹介しましたが組込みLinuxをコンパイルしたときにかかった料金は2021年6月分で合計**$32.60ドル**でした。
使用料金のうち大部分を占めるのは次の2つの項目です。
EC2動作時間
請求書の項目はつぎの項目になります。
Elastic Compute Cloud
Asia Pacific (Tokyo)
Amazon Elastic Compute Cloud running Linux/UNIX
$0.1088 per On Demand Linux t3.large Instance Hour
動作時間は115.281 Hrsで料金が**$12.54**でした。
ストレージ(EBS)容量
請求書の項目はつぎの項目になります。
EBS
$0.08 per 1 million I/O requests - Asia Pacific (Tokyo)
$0.08 per GB-month of Magnetic provisioned storage
I/O requestsは3,038,597.000 IOsで$0.24でした。
storageは209.778 GBで**$16.78**でした。
#失敗談
失敗事例は次の2つです。
##1. EC2を停止しなかった件
2021年9月の月額料金ですが合計で**$114.43**になってしまいました。
9月はEC2を使って作業した記憶がなかったのでこの請求書を見たときに驚きました。
原因としてはEC2のインスタンスを【停止】状態にしていなかったことが原因だと思います。
請求書の次の項目が
Elastic Compute Cloud
Asia Pacific (Tokyo)
Amazon Elastic Compute Cloud running Linux/UNIX
$0.1088 per On Demand Linux t3.large Instance Hour
720.000 Hrsで**$78.34**となっていました。
9月の1ヶ月間、EC2を停止状態にせずに放置していました。
##2. ストレージの料金についての理解不足
EC2を停止していてもストレージを使用していた場合は料金が発生することを意識していませんでした。
2021年7月の請求書を事例に説明します。
7月はEC2を【停止】状態としていましたが、ストレージの料金が記載されています。
Elastic Compute Cloud
Asia Pacific (Tokyo)
の項目欄に
Amazon Elastic Compute Cloud running Linux/UNIX
は存在しませんが、
EBS
$0.08 per GB-month of Magnetic provisioned storage
storageは320.000002 GBで**$25.60**でした。
#失敗から得た教訓
##1. 使わないならEC2インスタンスを止める
EC2を使わない(将来的に使う予定はあるが今は使わない)ならインスタンスを停止にしておくべきでした。
使わないなら止める、家の電気料金と同じですね。
##2. 今後もEC2を使わないならインスタンスを削除する
EC2を使わない(将来的に使う予定もなくなった)ならインスタンスを削除することも検討するのが良いと思います。
月額サブスクを契約したが利用しない状況と似ていますね。
#最後に
この記事を見た方のなにかお役に立てれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。