最近、QiitaやZennを眺めていると、「あ、これAIが書いたな」と直感的に分かることが増えてきました。
LLMの進化によって誰でも簡単に技術記事を量産できるようになりましたが、プロンプトをそのまま投げただけの出力には、AI特有の「手癖」 が強く残ります。
本記事では、AIが書いた記事に見られる「6つの典型的な特徴」をまとめました。
1. 人間が書いたとは思えない「異常な文字数と網羅性」
AIが書いた記事の最大のサインは、スクロールしてもスクロールしても終わらない文字の壁です。
人間が記事を書く場合、「ここは読者も知っているだろうから割愛しよう」「疲れたから要点だけにしよう」と息継ぎをします。しかし、AIは「情報が足りない」と評価されることを極端に恐れるため、聞いてもいない周辺知識や歴史的背景から語り始めます。
結果として、熱量がないのに文字数だけが5,000文字を超えるような、異様に冗長なドキュメントが生成されます。
2. 壮大で過剰な「導入」
いきなり本題に入ることを躊躇し、ビジネス書のような大仰な前置きをしてしまうのもAIの悪癖です。
▼ AIが書きがちな導入の例
現代の目まぐるしく変化するデジタル社会において、開発効率の向上はすべてのエンジニアにとって喫緊の課題となっています。近年、〇〇の重要性がますます高まる中で……
我々エンジニアが知りたいのは「エラーの解決法」や「具体的な実装コード」であり、デジタル社会の変遷ではありません。
3. アスキーアート(AA)による謎の図解
画像を出力できないテキスト生成AIが、苦肉の策として出力してくるのが「アスキーアートによるシステム図」です。
▼ AIがドヤ顔で出力するアーキテクチャ図
+-------------------+ +--------------------+
| Spring Boot App | -----> | Python AI Engine |
| (Java 8) | | (LLM Integration) |
+-------------------+ +--------------------+
|
v
+-------------------+
| Database |
+-------------------+
昔のRFCドキュメントやREADMEならいざ知らず、令和の技術ブログで +---+ を駆使した図解が出てきたら、十中八九AIの仕業です。
4. 何でも「Mermaid」で図解したがる
アスキーアートを回避するように指示すると、今度はここぞとばかりに Mermaid記法 を多用してきます。テキストベースで図を描画できるMermaidはAIと非常に相性が良いためです。
わざわざ図にする必要のない単純な処理の分岐まで、無駄にフローチャート化されていたらAIを疑って良いでしょう。
5. まとめが必ず「チェックリスト」
AIは「ユーザーに具体的なアクション(Actionable advice)を促す」ことを高く評価されるようチューニングされています。そのため、記事の最後を単なる所感で終わらせず、無理やりTo-Doリストやチェックリストにまとめたがります。
▼ AIが書きがちなまとめ
✅ 今後のためのチェックリスト
- 最新の技術トレンドを定期的にキャッチアップする
- チーム内でノウハウを共有する仕組みを作る
6. 斜体テキストでの「免責事項」
医療、法律、セキュリティ、あるいは投資などのトピックにおいて、AIは強い セーフガード(防衛本能) を働かせます。その結果、記事の末尾に、いかにも機械的な免責事項が 斜体(イタリック) で自動付与されます。
※免責事項:本記事で紹介したコードやアーキテクチャはあくまで一例であり、本番環境での動作を完全に保証するものではありません。導入にあたっては、各システムの要件を十分に検証してください。
おわりに
AIは技術ブログの執筆を圧倒的に効率化してくれますが、そのまま出力したテキストは「無味乾燥な教科書」になりがちです。
AIの下書きをベースにするにしても、「冗長な部分を削る」「アスキーアートはちゃんとした図に置き換える」「自分自身の失敗談や実体験(泥臭いハマりポイントなど)を追記する」といったひと手間を加えることで、一気に「人間の血が通った読まれる記事」になるはずです。
最後に、記事を公開する前にぜひセルフチェックしてみてください。
✅ 「AIっぽい記事」になっていないかチェックリスト
- 導入で「現代の目まぐるしく変化する〜」のような大仰な前置きをしていないか
- 聞かれてもいない歴史的背景や周辺知識から語り出していないか
-
+---+のアスキーアートで図解した気になっていないか - 不要なフローチャートをMermaidで量産していないか
- 体験談や失敗談、感情の起伏が一切ないテキストになっていないか
- 末尾に 斜体 で機械的な免責事項を付けていないか