はじめに
Autonomous Databaseはほぼ週次でアップデートが行われています。最近の1月のアップデートには以下が含まれていました。ざっくりの説明なのでアップデートの詳細についてはドキュメントをご確認ください。
- Configure Built-in Tools:付属ツールの有効化/無効化をサポート
- Configure a Custom Private IP Address for a Private Endpoint:プライベートエンドポイントでカスタムのIPアドレスをサポート
- Cross-Region Clone from Backup:リージョンをまたいでバックアップからのクローンをサポート
本記事では、動作確認ということで、カスタムプライベートIPを指定して付属ツールも限定してAutonomous Databaseのバックアップからクロスリージョンでクローンしてみます。
1. クローンのソースになるAutonomous Databaseを作成
既存のAutonomous Databaseを東京リージョンに作成します。次に他のアクションからクローンの作成を選びます。
2. クローンの作成画面で詳細を指定
作成画面にそって順に設定していきます。
クローンのタイプ
今回はフル・クローンを選択し、ソースはバックアップ・リストから選択しました。
Autonomous Databaseクローンの基本情報の指定
優先リージョンの選択でサブスクライブされているリージョンが表示されます。
今回は大阪リージョンを指定しました。そのほかはデフォルトのままです。
表示名はClone-of-ソース・データベース名、データベース名は自動的に文字列が生成されます。
データベースの構成
データベースの構成もデフォルトのままで管理者資格証明にパスワードを入力します。
ネットワークの構成
ネットワーク・アクセスの選択でプライベート・エンドポイント・アクセスを選択します。仮想クラウド・ネットワーク(VCN)には、先に選択したリージョンでコンパートメントに作成済みのVCN名がリスト表示されるので、使用するVCNを選択します。
次にサブネットに、プライベート・サブネットを選択すると、拡張オプションにプライベートIPアドレスとホスト名接頭辞が表示されます。そこで、プライベートIPアドレスをカスタムで指定することができます。
ちなみにIPアドレスが指定したサブネット内でないとエラーが表示されます。
ライセンスとOracle Databaseエディションの選択、 運用上の通知およびお知らせ用の連絡先を指定してください
適切なライセンスとエディションを選択します。通知先も必要に応じて設定します。
拡張オプション
拡張オプションの表示をクリックすると、ツールタブがあります。
試しにORDSを無効化すると、APEXとデータベース・アクション、MongoDB APIも無効化されました。ORDSが使われているからですね。そのまま適用します。
すべて設定後、クローンの作成をクリックし、作成が完了するまで待ちます。クローンの作成完了までの時間はソースデータベースのサイズに依存します。
3.クローンの確認
大阪リージョンにクローンが作成されたことを確認します。データベース・アクションのボタンが利用できなくなっています。
ネットワークでは指定したカスタムのプライベート・エンドポイントIPが表示されています。
紐づくAPEXインスタンスのほうを確認するとAPEXの起動も利用できなくなっています。
カスタムプライベートIPを指定して、付属ツールも限定して、Autonomous Databaseのバックアップをソースにしたクローン・データベースを作成できることが無事確認できました。
参考資料
各機能に関するドキュメントです。注意事項などもありますので、機能を利用する際にはチェックするようにしてください。