はじめに
Lenovo Chromebook Duetを使い始めて1週間が経過しました。
とても普段使いの使い勝手がよい端末だなと改めて思います。
いよいよ日本での発売が正式発表され、コアなChromebookファンだけではなく新たな客層にどのように受け入れられていくのかが今からとても楽しみです。
Crostiniについて
現在ChromebookのLinux機能としてCrostiniが準備されています。
ここでは以下のバージョンのLinuxイメージが利用できます。
・Debian 9 strech
・Debian 10 buster
※DuetはARM64アーキテクチャ
双方利用してみましたがDuet的には一長一短あるように感じました。
version | 良い点 | 気になる点 |
---|---|---|
strech | busterより安定している気がする | fcitx-mozcがリポジトリにないため、日本語入力環境の設定が面倒くさい |
buster | fcitx-mozcが簡単にインストールできる | ARMに対応したパッケージがない場合がある 若干安定度に欠ける |
基本的にDuetはARMアーキテクチャであるため提供されているバイナリが少なめです。
Dockerはインストールできますが、起動できないイメージが多々あります。
VS CodeはOSS版かついわゆるheadmelted版になります。Remoteなどの便利な機能が使えなかったりします。
この辺はわりきった上で開発環境を作っていく必要がありますね。
ベンチマーク
Linuxのsysbenchを利用してCPU、メモリ、ファイルIOを計測してみました。
今回も対象は以下の端末になります。
・Lenovo Duet
・ASUS C101
・ASUS C425
CPU
実行コマンドは以下の通りです。条件はデフォルトです。
$>sysbench --test=cpu run
DUET | C101 | C425 |
---|---|---|
5.6208 Sec | 5.0693 Sec | 10.3156 Sec |
・やはりC101の方がDUETより少し速い。
・C425が大幅に時間を要しているのはCISCとRISCの特性の違い?
メモリ
実行コマンドは以下の通りです。条件はデフォルトです。
$>sysbench --test=memory run
DUET | C101 | C425 |
---|---|---|
282.56MB/Sec | 1443.38MB/Sec | 3108.81MB/Sec |
・ここでもC101の方がDUETより好成績を収めています。
ファイルIO
実行コマンドは以下の通りです。条件はシーケンシャルファイルの読み書きです。
$>sysbench --test=fileio --file-test-mode=deqwr run
DUET | C101 | C425 |
---|---|---|
76.855MB/Sec | 5.9379MB/Sec | 36.982 MB/Sec |
・ファイルIOについてはDUETが他の2つに比べて圧勝となります。
・C101についてはそもそもディスクの空きがなくテスト終盤には限りになくディスクフルの状態となるので、別の処理が割り込んでいる可能性も否めません。(それでもDUETのファイルIOは圧倒しているかもしれません)
最後に
DUETとC101の処理性能的にはsysbenchを利用したベンチマークにおいてもさほど大差がなさそうなことがわかりました。
ただしストレージは容量が大きいだけではなく速度的にもDUETの方がC101よりアドバンテージがあり、開発作業の観点においては取り回しが良くなるのではないかと期待します。