💡 背景と課題
お客さま対応業務の中でも、お客様からのクレーム(お申し出)返答文の作成は時間も精神的コストもかかる作業です。
文章作成に平均20〜30分くらいかかります。
トーンのブレ、誤字脱字などのリスクなど、心理的負担が大きく、担当者によって対応品質が変わります。
これらの課題を解決するため、DifyのチャットフローとChatGPTを組み合わせて、クレーム(お申し出)返答文の自動生成アプリを作成しました。
※ChatGPTに下記のプロンプト入力して作り方教えてもらいました。
✨できたアプリ
🔧 使用ツールと理由
- Dify(Chatflow機能) ノーコードで複数の処理(HTTPリクエスト、LLM呼び出しなど)を連携できる。ChatGPTとの連携が容易。
- ChatGPT(GPT-4) 誠実で自然な敬語・謝罪表現が可能。日本語対応力が高く、カスタマー対応文に最適。
🧠 アプリの処理フロー
以下が作成したDifyチャットフローの全体像です(実際の画面)
- 開始(complaint_content入力)=お客さまからのお申し出内容
- ユーザーからクレーム(お申し出)内容をテキスト入力で受け取ります。
- HTTPリクエストの情報にアクセス。
↓↓外部の参考URL
※ここでは参考資料を参照するためのステップとして使用しています。
- LLM(GPT)で返答文生成します。
LLMに対して、以下のようなプロンプトを送信し、返答文を生成します。
{complaint_content}お客さまからのお申し出内容
- 回答:LLMの出力結果(返答文)をユーザーに表示します。
✅ ChatGPTの活用ポイント
「丁寧」「謝罪的」「共感的」な文章の生成をChatGPTに委ねることで、対応品質の安定化が実現しました。
文章のトーンがぶれないため、ブランドイメージの保護にも有効です。
誤字脱字がなくミスが防げます。
⏱ 時間短縮効果とその活用
返答文作成にかかる時間:平均 20~30分 → 約 1分に短縮(97%削減)
空いた時間でやったこと
- アプリを使ってもらって感想をヒアリング
- 他の書類作成に時間をかけれた
- 上司や同僚・部下とのコミュニケーションの時間が取れた
🚧 ChatGPTでも難しかったこと
感情の強いクレーム(お申し出)に対しては、AIだけでは対応が難しいケースもありました。(定型文になる)
文脈から感情やトーンを読み取れない。
「文脈を読みすぎて言い過ぎる」ことがあり、人の最終チェックは重要です。
👣 今後について
- OutlookメールやTeamsとの完全自動化連携
- クレーム内容を分類し、テンプレート切り替え機能の追加
- 返答文のトーン選択機能(やわらかめ/フォーマルなど)
- ChatGPTに力を借りて作りたいアプリのHTMLコードを教えてもらい、CodePenで作成
🎓 学びと気づき
- Difyのオーケストレーション(チャットフロー)機能は、「業務フローをそのままAIに載せる」には非常に有効でした。
- ChatGPTは「人間の文章を真似る」だけでなく、プロンプト次第でかなり高度な業務文書も生成可能です。
- 完全な自動化よりも「人の判断とのハイブリッド」が今の現場にはベストです。
- ChatGPT4は使いすぎるとすぐに従量課金プランに移行しないといけないです。(無料で使えなくなる)
🙌 まとめ
Dify × ChatGPT によるクレーム対応チャットフローは、作業の効率化だけでなく、心理的負担の軽減にも大きく貢献しました。
類似の業務課題(メール返信・問い合わせ処理など)にも応用が利くので、ぜひ取り組んでみたいです!
↓↓参考文献
- 【基本編】ゼロからわかるDifyの教科書!Difyでの基本的なアプリの作り方を解説してみた
6/17修正箇所
1.画像サイズ:スマホ・PCなど画面の大きさで最適なサイズになるよう調整
2.ChatGPT活用例でアプリ作成するためのプロンプトを掲載
3.ChatGPTで難しかったこと 返答文の例を掲載
4.一部記事を修正