Chapter.2-2の続きです。
Chapter 2.4 システム操作
このパートではいくつかの具体的な拡張例が記載されています。
DSPPTFGRPコマンドでグループPTFの適用日を表示
以前のDSPPTFGRPコマンドでは適用日は表示されませんでした。現時点ではIBM i サービス GROUP_PTF_INFO ビューでも表示されません。
IBM i 7.5以前は・・
下記のように、DSPPTFGRPコマンドのサマリー画面:適用日付の表示は無く・・
個々のPTF番号の明細を表示しないと適用日が分かりませんでした。
IBM i 7.6では
下記のようにDSPPTFGRPコマンドのサマリー画面に適用日付が表示されます。
ご参考に個々のPTF番号の情報にも同様な日付が表示されます。
WRKJOBコマンドで、ジョブ名表記をSQLにコピペできるフォーマットで表示
SQLにかぎらずですが、IBM i のユニークなジョブ名は、 ジョブ番号/ユーザー名/端末名・ジョブ名 ですが、これまでWRKJOBコマンドではこれらの3つが別々なフィールドに表示されており、3つコピーする必要がありました。
IBM i 7.6では上記の右下、PF11キーを押すと、SQLなどで必要な形式でジョブ名を1つのフィールドで表示してくれます。とても地味ですが地味にとても便利です(^^♪
使いどころの一例はこちらQSYS2.Joblog_Info()表関数
7.6統合MFA利用時の新しいサインオン画面 QDSIGNON3
これまでIBM i には2種類のサインオン画面が提供されていました。
QDSIGNON : 最大 10 文字のパスワードをサポートします。
QDSIGNON2:パスワードフィールドは最大128 文字をサポートします。DSIGNON2 は、システム値 QPWDLVL が 2 以上に設定されている場合に使用されます。
QDSIGNON3:パスワードフィールドの最大はQDSIGNON2と同じ128文字で、さらに追加でMFA をサポートするために、入出力バッファー内の CURLIB パラメーターと QSNERROR パラメーターの間に、64 文字の新しい入出力フィールド ADLSGNFAC が追加されます。
現時点ではQDSIGNON3のソースは提供されていません。ユーザーが個別カスタマイズしたQDSIGNON3画面(MFAをオンにした際のサインオン画面)を用意したい場合は、既存のQDSIGNON2画面(またはそれをカスタマイズしたユーザーのサインオン画面)に上記のADLSGNFACフィールドを追加することで利用可能にできます。(フィールドの追加位置は、左上1行目1カラム目から数えた場合の順番がデフォルトのQDSIGNON3と同じ=CURLIB パラメーターと QSNERROR パラメーターの間
にする必要があります。
QDSIGNON2 の入出力フィールドレイアウト
QDSIGNON3 の入出力フィールドレイアウト
更新したサインオン画面を使用可能にする手順
には、更新されたディスプレイファイル名をCHGSBSD コマンドの SGNDDSPF パラメーターで指定して、サブシステムを再起動することで反映されます。
SQLによるサインオン画面の確認手順
上記の手順で変更したサインオン画面を以下のSQLでも確認できます。
SELECT *
FROM QSYS2.SUBSYSTEM_INFO
WHERE SIGNON_DEVICE_FILE_LIBRARY <> 'QSYS'
OR SIGNON_DEVICE_FILE <> 'QDSIGNON';
または以下
SELECT *
FROM QSYS2.SUBSYSTEM_INFO
WHERE SIGNON_DEVICE_FILE_LIBRARY <> 'QSYS'
OR SIGNON_DEVICE_FILE NOT LIKE 'QDSIGNON%';
※すみません、サインオン画面を変更したサブシステムが無く・・(^^;またいずれ確認してみます・・
参考にサイン画面を変更していないサブシステムも全て表示したい場合は、
SELECT *
FROM QSYS2.SUBSYSTEM_INFO