LoginSignup
3
1

IBM iのIFS(統合ファイルシステム)のファイルサイズを調べたい

Last updated at Posted at 2023-11-08

IBM i のファイルシステムは大別して ライブラリー と IFS

IBM i のファイルシステムは以下の2つに分類されます。2.はさらに細かく分類できますが省略しています。

  1. ライブラリーベースのファイルシステム
    WRKLNKコマンドで /QSYS.LIB以下に表示されるファイル・ディレクトリーです。
    IBM i OSのWRKLIBコマンドで表示されるライブラリーと同一で、S/38やAS/400以来存在するRPG,COBOL,Db2 for iの物理ファイル(テーブル)等,各種待ち行列(MSGQ, OUTQ,etc.),ユーザープロフィール、コンパイラー等のシステムオブジェクトが含まれます。
  2. (狭義の)IFSファイルシステム
    1.のライブラリー以外のファイル・ディレクトリです。WRKLNKコマンドでルート'/'直下や/QSYS.LIB以外のファイル・ディレクトリーが該当します。
    ちなみにIFS(統合ファイルシステム)には2つの意味合いがあります。狭義には2.のライブラリーでないファイル・ディレクトリを指します。

広義には1.と2.を併せたIBM i のファイルシステム全体をIFSと呼ぶこともあります。ここでは主に2.狭義のIFSについて説明します。

IFSとは?

※IFS=Integrated File System の略で、AS/400 V1時点ではライブラリーベースのファイルシステムとそれ以外のファイルシステム(例:PCサポート共用フォルダー等、現在は狭義のIFS下に統合済み)は別々なファイルシステムとして実装されており、現在のIFSのように '/'ルート配下で統一したアクセス方法がありませんでした。それを '/'配下に統合して1つのファイルシステムとして操作可能としたことからIFSと呼ばれるようになりました。

IFSオブジェクトのサイズ確認方法(レガシーな)

上記の1.についてはDSPOBJDコマンド等でオブジェクト(ファイル)のサイズを容易に確認、リスト作成等できますが、2.の狭義のIFSについてはこれまではGO DISKTASKSメニューの1番からバッチでファイル・ディレクト情報を収集して、収集完了後に上記メニューの2番で印刷スプールとしてリスト出力する方法が基本でした。
GO DISKTASKSメニュー
image.png
image.png

IBM i 7.x以降でのIFSオブジェクトサイズ確認方法(SQLで)

IBM i 7.x ではACSのSQLスクリプトサンプルにIFSのファイルサイズを調べるサンプルが提供されています。こちらをご紹介します。

■ACS SQLサンプルのIFSファイルサイズ出力方法

  1. ACSのSQLスクリプトの実行 を開く

  2. 編集->例から挿入 を選択する。下記画面で、SYSTOOLS for youを選択する
    image.png

  3. Analyze IFS storage consumptionを選択して、挿入ボタン
    image.png

  4. SQL実行画面にサンプルがコピーされるので、ウィンドウ上部の すべて実行アイコン をクリック。
    数個のSQLが順番に実行されます。このときIFSのファイル情報がIFSINFOライブラリーのIFSINFO2D, IFSINFO2O に格納されます。

image.png

5.コピーされたSQLサンプルには STOP という行が挿入されており、その行でSQLの実行は停止します。ここまででIFSの情報取得が完了しています。
STOPの下にもうひとつ、SELECT文がコピーされています。
image.png
以下のSELECT文が上記2つのテーブルに格納されたIFSファイル菜情報を検索するサンプルになっています。必要に応じてSQL文を修正できます。
image.png

6.このSELECT文を実行すると下記のような結果が出力されます♪
image.png

SELECT文ですので、対象ファイルのタイプや、ディレクトリ、サイズなど様々に条件指定できますし即時実行できますので、従来のGO DISKTASKSメニューから検索するよりもずっと利便性が高いと思います。

このようにIBM i のここ最近はSQLが色々と便利に拡張されています。

3
1
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
3
1