これはデザイン科学を読んだ時の備忘録として書いたものです。
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要点
デザイン思考のモデル
- 原因から結果を導く順問題(forward problem)と結果から原因を導く逆問題(inverse problem)がある。
- デザインは逆問題である
- 逆問題の例
- 症状から原因を推察する診療
- 事件現場から犯人を推察する推理
- 逆問題の例
- 自然科学は「物事がどうなっているか」を扱う
- 一般機な論理体系からある推論が有効
- デザインは「事象がどうあるべきか」を扱う
- ここでは特殊な推論が必要である
- 逆問題に対応するためにデザイナーがする思考を「デザイン思考(design thinking)と呼ぶ」
デザイン思考
デザイン思考の概念
- デザイン思考は米国のデザインスタジオIDEO のケリーが2005年に発祥とされている
- ケリーがd.schoolで行ったデザイン思考の授業のプロセス
- 共感
- 意味のあるイノベーションにはユーザー」を理解し関心を持つ必要がある
- 問題定義
- 正しい問題設定が正しい解決策をもつ
- 創造
- 可能な限りの可能性を考える
- プロトタイプ
- 考えるために作り、学ぶためにテストする
- テスト
- ユーザーと解決策について考える
- 共感
- 上記のことからデザイン思考とは「問題を解決するアイディアを生み、形にする」ためのプロセス又はデザインに関わる発見と創造そして、その評価に関することである
発見と発明のための思考
- 人類史以来ものづくりにおけるものづくりから発見と発明に関する
思考を遡って学ぶことができる - 過去推論に関しては様々な議論があった、その中で論証が強いとされてきたものが帰納と演繹である。
- 演繹
- 前提条件と規則からから結論を導く
- 「ソクラテスは人である(前提条件)」と「全ての人は死ぬ(規則)」から「ソクラテスはひとでらるから死ぬ(結論)」を導出する
- 帰納
- 前提条件と結果を複数組み合わせることによって規則を導く
- 「人であるソクラテスは死んだ」「人であるプラトンは死んだ」から「人は死ぬ」を導出する
- 仮設形成
- 結論と規則を用いて結論を説明する前提条件を出す
- 「ソクラテスとは死んだ」「人は死ぬ」から「ソクラテスは人である」を導出する
デザインのための思考
- 1962年のデザイン会議でのシステマティックデザイン3つのプロセス
- 分析
- 全てのデザイン要求をリストアップし理論的に矛盾しない性能仕様になるまで要求を減ずる
- 総合
- それぞれの仕様のための解決策を見つけ出来うる限りの妥協をしないアイディア案を複数作る
- 評価
- それぞれのアイディアを動作面、製造面、販売面などから仕様の達成度を評価して最終的なデザインを決定する
- 分析
AGEモデル
総合を発想に置き換えたモデル
デザイン問題があった場合帰納を使った分析又は仮設形成を用いた発想を行う。
分析後は発想にやる解決策の模索を行い発想で得たアイディアは演繹によって評価する。この際評価が納得いくものでないのであればサイド分析を行い改善点を模索する。