はじめに
こんにちは。今回はChat GPT APIを初期費用$5で使用する方法をご紹介します。
最近話題の生成AIのAPIを使ってみたい!と思ったことはありませんか?
ですが生成AIのAPIについて調べてみると使用しただけ料金がかかる従量課金であることが非常に多いです。
技術力は対象の技術に触れれば触れただけ向上するものなので、特に触り初めだと従量課金でお金がかさんでしまうこと間違いなしです。
個人開発や学習用途では、従量課金が心理的・金銭的なハードルになるケースも多いでしょう。
そのため、できるだけ安く生成のAPIを使うことができたらうれしいですよね!
今回はChat GPT APIを初期費用$5で使うための手順とAPI使用時の注意点を記事にしてみました。
なお、詳しい理由は後述しますが、企業環境でこの記事の内容を試すことはお勧めしません。 とんでもない治外法権環境を会社から与えられていない限りはあくまでも個人環境でお試しください。
この記事でわかること
この記事では、OpenAI(ChatGPT)のAPIを 初期費用$5 で始めて、状況によっては 「ほぼ無料枠っぽく」運用するための考え方と手順をまとめます。
この記事はこの2本立てです:
- $5だけ入れる
- データ共有設定を有効にして無料トークンで“お試しの回数”を増やす
前提1:あらかじめアカウントは作成していること
アカウントは無料でも有料でもいいですが、あらかじめアカウントは作成しておいてください。
前提2:ChatGPT(Web)とChatGPT APIは別料金
最初にここだけは押さえておきましょう。
- ChatGPT(ブラウザやアプリで使うやつ) … サブスク(Plus/Pro等)
- ChatGPT API(OpenAI Platformで使うやつ) … 別課金(基本は前払いクレジット制)
「ChatGPTに課金してるからAPIも無制限!」みたいなことは起きません。
APIはAPIで、Platform側の支払い設定が必要です。
なんてことだ・・・なんてことだ・・・
1. まずは初期費用$5で“確実に”始める
OpenAI APIは 前払いクレジットが基本です。
最小額として $5 を入れることで無料枠の使用権が解放されます。
やること
- OpenAI Platform にログイン
- https://platform.openai.com/settings/organization/billing/overview を開く
- "Add to credit balance"で $5 を購入
2. “無料枠っぽく”増やす:Data sharing(データ共有)で日次無料トークンが出る場合がある
ここがこの記事の本題。
この設定をすることによって、モデル使用時の無料枠が解放されます。
データ共有設定のページ(https://platform.openai.com/settings/organization/data-controls/sharing) にアクセス。
"Share inputs and outputs with OpenAI"にて、Enabled for all projects か Enabled for selected projects を選択する。(初めてChat GPT APIを触る人はとりあえずEnabled for all projectsを選択する、でよいと思います。何か機密情報を取り扱っているプロジェクトがある場合はそのプロジェクト以外のプロジェクトを選択してください。)
データ共有とは?
OpenAI側に APIの入力/出力(inputs/outputs)を共有する設定です。
これを オプトイン(自分でON) すると、対象のOrganizationでは
- 日次の無料トークン(complimentary tokens) が付くケースがある
という仕組みです。
※ 課金対象かそうでないかの事前の判定は特に公式で触れられていないため、判定基準は不明です。リージョンとか?
※ リクエスト本文・レスポンス本文が対象で、APIキーや課金情報が共有されるわけではありません。
重要:全員が対象ではない
ここが落とし穴で、対象のOrganizationにしか表示が出ません。
(参照:https://help.openai.com/en/articles/10306912-sharing-feedback-evaluation-and-fine-tuning-data-and-api-inputs-and-outputs-with-openai)

設定画面に「あなたは無料トークン対象です」的な表示が出ていなければ、現時点では対象外です。
さらに重要:無料トークンにも日時制限がある
使用するモデルごとのトークン制限は以下です。

https://help.openai.com/en/articles/10306912-sharing-feedback-evaluation-and-fine-tuning-data-and-api-inputs-and-outputs-with-openai
上記をざっくり日本語訳すると。。。
【25万トークンまで無料のモデル群】
・gpt-5-codex
・gpt-5-2025-08-07
・gpt-5-chat-latest
・gpt-4.5-preview-2025-02-27
・gpt-4.1-2025-04-14
・gpt-4o-2024-05-13
・gpt-4o-2024-08-06
・gpt-4o-2024-11-20
・o3-2025-04-16
・o1-preview-2024-09-12
・o1-2024-12-17
【250万トークンまで無料のモデル群】
・gpt-5-mini-2025-08-07
・gpt-5-nano-2025-08-07
・gpt-4.1-mini-2025-04-14
・gpt-4.1-nano-2025-04-14
・gpt-4o-mini-2024-07-18
・o4-mini-2025-04-16
・o1-mini-2024-09-12
・codex-mini-latest
- 日次上限を超えた分は 通常課金
- 残り無料枠をまたぐサイズの大きいリクエストは、そのリクエスト丸ごと課金になることがある
上記を確認してみると、miniシリーズ は出力品質をある程度保ちつつ、トークン単価と日次無料枠のバランスが良いため検証用途に向いていることが分かると思います。
多くのプロンプトを入力したり、チャットボットで多くのコンテキストを読み込ませる場合は普通のモデル、そうでない場合はminiモデルを使用する、というのがよいかなと思います。
3. Data sharingをONにしていい場合 / ダメな場合(超重要)
ここはセキュリティエンジニアもどきとして強めに注意書きします。
ONにしてもよい(比較的安全)例
- 公開情報の要約(ニュース、公式ドキュメント、論文の自分用まとめ)
- サンプルコード生成(機密のないもの)
- 個人学習、一般的な質問、プロンプト検証
ONにしない方がいい例
- 個人情報(氏名、住所、電話、メール、勤務先など)
- 顧客情報、契約情報、社内の機密
- 非公開のソースコード、設計書、障害ログ(機微情報入り)
無料トークンのために機密を投げるのは本末転倒です。
ここだけはケチらず、用途で切り分けるのが正解。
4. “課金事故”を防ぐ3つの安全装置
従量課金で一番怖いのは「気づいたら溶けてた」です。
そこで最低限これだけはやってください。
(1) Usage上限を設定する
日時の無料枠を超えてしまっていたり、設定ミスで無料枠が使えていない場合は従量課金としてクレジットが消費されてしまいます。
冒頭に言った通り、個人の検証で$5以上はビタ一文出したくないのでbudget Alertを1%で設定しましょう。
この設定をすれば少しでもクレジットが使用されていることを検知してアラートを出してくれます。

(こんな乞食アラートがなくても胸を張って生きていけるくらい稼ぐことを胸に誓いましょう。)
(2) 1リクエストの最大トークンを絞る
特にチャット系は、放っておくと長文化します。
リクエスト文を工夫して最大出力トークン(max_output_tokens)を制限しておくとその分沢山APIを叩けます。
例:
[入力]
{
"model": "gpt-5-mini",
"input": "蒙古タンメン中本 カップ旨辛味噌 1食あたりの栄養素(おおよその栄養成分(エネルギー・たんぱく質・脂質・炭水化物・食塩相当量など)と健康上のポイント)について詳しく教えてください。",
"max_output_tokens": 1000
}
[出力]
{...
"output_tokens": 946,
"output_tokens_details": {
"reasoning_tokens": 768
}
...}
["max_output_tokens"を指定しなかった場合の出力]
{...
"output_tokens": 2072,
"output_tokens_details": {
"reasoning_tokens": 896
}
...}
上記指定しなかった場合、output_tokensは2000を超過したことから2倍ほど節約になったことが分かります。
(3)鍵の管理をする
- APIキーは公開しない
- 可能なら環境変数で管理する
- 不要になったキーは破棄する
5. まずは叩いてみる:最小のAPIリクエスト例(curl)
「課金を理解する」最短ルートは、実際に1回だけ叩くことです。
export OPENAI_API_KEY="sk-xxxxxxxx"
curl https://api.openai.com/v1/responses \
-H "Authorization: Bearer $OPENAI_API_KEY" \
-H "Content-Type: application/json" \
-d '{
"model": "gpt-4.1-mini",
"input": "こんにちは。100文字以内で自己紹介して。"
}'
6. 最後に
本記事で紹介した方法は、ChatGPT APIを「恒久的に無料で使う方法」ではありません。
あくまで、
・最小コスト($5)で確実に始める
・課金事故を防ぎながらAPIの挙動を理解する
・検証・学習フェーズを安全に乗り切る
ための、現実的なスタートラインです。
Data sharing を有効にすることで付与される無料トークンも、
すべてのOrganizationが対象になるわけではなく、
また将来的に仕様が変更される可能性も十分にあります。
そのため、
・個人学習・公開情報の検証・プロンプト調整
→ 本記事の方法で“無料枠っぽく”試す
・業務利用・機密情報・継続運用
→ データ共有は無効化し、素直に課金する
という切り分けが、長期的には最も安全で健全です。
ChatGPT APIは、実際に叩いてみて初めて
「どこでトークンが増えるのか」「何が課金に効くのか」が体感できます。
生成AIは確実に今後伸びていく分野だと思うので、ただチャットでAIとやり取りをするよりもAPIを叩いて内部でどういった処理がされているのかを理解することがエンジニアとして今後使える人材になる一歩かなと思います。
まずは小さく試し、挙動を理解してから本格的な設計に進むのがおすすめです。
この記事が、
“課金に怯えずAPIを触り始めるための一歩”
になれば幸いです。