1
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

ビジネス法務2024年7月号「各法令における個人情報保護法のエッセンス」を読んだメモ

Last updated at Posted at 2024-05-27

概要

  • ビジネス法務2024年7月号「各法令における個人情報保護法のエッセンス」を読みました。
  • 民法、労働法、刑事法、etc...と、個人情報保護法との関連性について整理されていました。個人的に面白いと思った点を書いておきます。
  • 内容の正確性は保証しません。リンク先の書籍にて確認をお願いします

各法令における個人情報保護法のエッセンス

民法と個人情報(個人との契約)

  • メモ
    • 民法では契約能力を18歳から認めており、それ以下の場合は保護者同意が必要
    • 個人情報保護法では本人同意が必要で、保護者同意だけでは不十分
    • 個別検討が必要ではあるものの、12-15歳以下は同意能力が不十分、保護者等同意が必要、というQ&Aがある
  • 感想
    • 高校生あたりの、16,17歳あたりの年齢層のユーザーを想定して、個人情報の取得を行うようなサービスの利用規約を作成するときには、注意が必要
    • 本人同意と、保護者同意の両方が必要?

民法と個人情報(業務委託)

  • メモ
    • 委託先での個人情報流出の際、債務不履行として損害賠償請求ができるかどうか、という論点がよくある
    • 個人情報保護法にて、安全管理措置は義務付けられているが、具体的な対応方法に関する記載はない。債務不履行かどうか判定は手間
    • 契約で定めておけば、それが安全管理措置となる
  • 感想
    • 何らかの形で、安全管理措置を具体化しておくと良さそう

消費者関連法と個人情報保護法

  • メモ
    • 収集したメールアドレスの取り扱い時は、特定電子メール法に留意
    • 広告や営業メール(特定電子メール)は同意取得した連絡先にのみ送信可
    • 「個人情報保護法に準拠した同意」の取得に加え、「特定電子メール法に準拠した特定メール送信に関する同意」を取得する必要がある場合がある
  • 感想
    • 「特定電子メール」という概念を知らなかった

労働法と個人情報保護法

  • メモ
    • 職安法指針: 求職者本人から公開されている個人情報の収集はOK
      • 同意は不要なのかな
      • 本人確認は必要
    • 退職者情報は一定期間保持の必要性(労働基準法: 関連情報5年間保存)
      • 前職調査やリファレンスチェックは本人同意があればOK
      • 5年経過後は情報が破棄されている可能性
  • 感想
    • SNS裏アカ調査、の事例があるが、公開情報からの本人に関する情報の収集は問題ない、ということか
    • ただしそのアカウントが本人であることの確認・保証が必要

競争法と個人情報保護法

  • メモ
    • 委託先・再委託先へのセキュリティ基準遵守要求は独占禁止法に留意
      • 再委託先が小規模事業者であり、セキュリティ施策準拠が困難である...ことを承知の上で再委託したとしても、合理性があると判断される可能性あり
    • 委託先の従業員の個人情報取得時は、下請法の「優越的地位の濫用」に注意
      • 委託先での説明負荷あり
      • 従業員の安全管理や体調管理目的でのスマートフォン持たせての個人情報取得は、それだけでは優越的地位の濫用に当たらない。が、委託先での説明不可には注意
  • 感想
    • セキュリティ基準、委託先でも絶対遵守なものかと思っていました

その他

  • 連載「AIガバナンス相談室」が面白そう
    • 掲載されているバックナンバーを読んでおきます
1
1
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
1
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?