M4 Mac (Apple Silicon) + UTM で Chrome OS Flex を構築する手順
M4チップ搭載Mac上で、x86_64アーキテクチャの「Chrome OS Flex」をエミュレーション動作させるための手順です。
通常の仮想化とは異なり、Intel命令を変換しながら動作するため動作は重くなりますが、以下の設定でインストールおよび起動が可能です。
1. 事前準備
- UTM: 最新版をインストールしておくこと
-
Chrome OS Flex イメージ:
.binまたは.isoファイルを用意
2. 仮想マシンの新規作成設定
UTMで「新規作成」→「エミュレート」→「その他」を選択し、最終的に以下の設定になるように構成します。
【システム】
-
アーキテクチャ:
x86_64 -
システム:
Standard PC (Q35 + ICH9, 2009) (alias: q35) -
メモリ:
4096 MB(これより少ないと起動失敗のリスクあり) -
CPUコア数:
1- 重要: インストール時は必ず「1」にすること。多すぎるとクラッシュの原因になります。
- マルチコアを強制: オフ (インストール時はオフ推奨)
-
JITキャッシュ:
デフォルト(後で1024MBに変更可)
【QEMU】
-
UEFIブート:
オン(チェックを入れる) -
RNGデバイス:
オン -
バルーンデバイス:
オン -
TPM 2.0:
オフ
【入力】
-
USB 3.0 (XHCI) 対応:
オン
【ドライブ】(最重要設定)
ここが間違っていると「インストール先が見つからない」エラーになります。
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インストール先ディスク (空のドライブ)
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インターフェース:
NVMe(VirtIOでは認識しないようです) -
サイズ:
64 GB(32GB以上必須。余裕を持って64GB推奨)
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インターフェース:
-
インストーラー (OSイメージ)
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インターフェース:
USB - イメージの種類: ディスクイメージ
- パス: ダウンロードした Chrome OS Flex のファイルを選択
-
インターフェース:
【ディスプレイ】(クラッシュ対策)
ここが間違っていると「No 'virtio-bus'」エラーで落ちます。
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エミュレートされたディスプレイカード:
virtio-ramfb-
重要:
virtio-gpu-gl-device等は選択しないこと。
-
重要:
-
Retinaモード:
オフ(パフォーマンス優先)
【ネットワーク】
-
ネットワーク・モード:
エミュレートされたVLAN
3. インストール手順
- 仮想マシンを起動(再生ボタン)します。
- 黒い画面にロゴが表示され、しばらく待つとインストーラーが起動します(数分かかる場合があります)。
- 「Chrome OS Flex のインストール」 を選択して進みます。
- 「ドライブの消去」等の警告が出ますが、64GBのNVMeドライブが認識されていることを確認してインストールを実行します。
- インストール完了画面が表示され、カウントダウン後にシャットダウンされます。
4. インストール後の処理
- 仮想マシンが停止していることを確認します。
- UTMの設定画面を開き、 「ドライブ」 タブへ移動します。
-
インストーラーが入っていたUSBドライブを「削除」 します。
- これを行わないと、次回起動時もインストーラーが立ち上がってしまいます。
- 設定を保存して、再度仮想マシンを起動します。
- Googleアカウントのログイン画面が表示されれば成功です。
5. 動作速度の改善(チューニング)
初期設定(1コア)では動作が非常に遅いため、インストール完了後は以下の設定変更を試してください。
※不安定になった場合は設定を戻してください。
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CPUコア数:
2または4に変更 -
マルチコアを強制:
オンに変更 -
JITキャッシュ:
1024 MB程度に増やす
注意: 4コア以上に設定すると、OSのWatchdogタイマーと競合して再起動ループに陥る可能性が高いです。
自分は最終的に4で問題なく動作しました。