はじめに
11月15日に開催されたJJUG CCC 2025 Fallで初めてフルセッションの登壇をさせていただきました。
フルセッションとは一般的にはカンファレンスにおける通常のセッションという意味で、概ね30分から1時間程度の時間のものを指し、JJUG CCCにおいては45分のセッションのことを指します。
これまでも5分から20分程度のLTでお話しさせていただく機会はあったのですが、まとまった時間のセッションに登壇させていただくのは初めてでした。その中で大きな学びがあったと感じています。
この記事では、フルセッションに挑戦する中で気づいたことや得られた教訓について記載してみたいと思います。
ちなみに登壇内容はこちらです。
JJUG CCCとは
JJUG CCC(Japan Java User Group Cross Community Conference)は、日本国内で最大のJavaコミュニティの技術カンファレンスです。
毎年春と秋の2回、東京で開催され、多数のエンジニアが参加します。
JJUG CCCのセッションは登壇希望者のプロポーザルを運営が採択する形で選定されており、コミュニティの関心が高い内容を中心に、難易度やテーマのバランスを見ながら集めらています。
これによって初心者から上級者まで幅広い層の参加者が学びを得られるイベントになっています。
私も毎回多くの学びをいただいている、大好きなカンファレンスです。
登壇に至った経緯
私は2024年の秋から参加しており、今回で3回目の参加になります。
2回目はスタッフとして参加させていただいて、多くの方と交流をさせていただきました。
その時のスタッフの打ち上げで、どういった仕事をしているかという話題になり、自動テスト基盤の構築に取り組んだお話をさせていただいたところ、「うちも取り組もうとしているが、なかなかできていない」というお話を伺ったり、「話を聞いてみたい」と言っていただいて、チャレンジしてみようと思ったのがきっかけでした。
フルセッションを選択した理由
JJUGでは20分のセッション枠もあります。
JJUGでの登壇は初めてだったため、まずは短いセッションからやってみた方が良いかな、という気持ちもあったのですが、あえて45分のフルセッションを選択しました。
話したいことがたくさんあった
自動テスト整備の取り組みは、私の直近3年ほどの仕事の中での大きなテーマで、話したいことがたくさんありました。何度かLTでも取り上げたテーマなのですが、20分のセッションでは話しきれない内容だなと感じていました。
聴く人の心に残るセッションをしたかった
せっかく大好きなカンファレンスに登壇する機会をいただけるのであれば、自分が聴講して感銘を受けたセッションのように、聴く人の心に残るセッションを作りたいという気持ち、少なくともこれまでの自分の取り組みの集大成になるようなセッションを作りたいという気持ちがありました。
そういった論理を組み立てていくためには、しっかりと説明する時間が必要だと感じており、フルセッションで話をするべきという気持ちがありました。
準備を通じての気づきや難しかったこと
45分という長丁場のセッションで、今までの集大成になるようなものを残したい、と入れ込んで準備をすることで、己の至らなさに多く気付けたと感じています。
なかなかスライドが完成しない
準備段階においてはとにかくこれに尽きるなと思います。
話したいことが多くてメッセージがブレる
これまで取り組んできたことの集大成にしたいという気持ちが大きすぎて、メッセージを伝えたい相手や内容がブレてしまっていたと感じました。
ここは色々な取り組みをしてきたにしても1つのメッセージを決めて、そこをブラさずに取り組むべきだったと思いました。
前後の話のつながりが気になり作り直す
これもメッセージのブレからくるものだと思いました。
メッセージがブレてしまうと本当にまとまらなくなってしまうことを感じました。
自分の理解の至らなさや曖昧さを感じて不安になる
特に言葉の定義、という部分で曖昧であったり対義語や類義語との違いの理解が不十分であったりということを感じました。
そのせいで細かな言葉の選択に不安を覚えて迷ってしまっていました。
これは本当に足りていない部分であると思うので、ひとつひとつ積み上げ直していく必要があると感じました。
この実感が一番大きい学びだったと感じています。
登壇後に感じたこと
スライドが下手である
1ページに詰め込みすぎている
話しながら字が小さいのではないかということが気になって仕方ありませんでした。
他の登壇者の方のスライドを見た時に、1ページに情報を詰め込みすぎているなということを感じました。
図が足りない
言葉だけでの説明では伝わりづらい部分が多いので、常にこれは図示した方がわかりやすくないか?ということを意識することと、図示する引き出しを増やす必要があると思いました。
スライドだけで伝わるようになっていない
JJUGのような大きなカンファレンスでは登壇を見ていない方が後から資料を見てくれることも多くありますが、そういった場合を考えて、スライドだけでも内容が伝わるように作るべきだと感じました。
反応をいただけるうれしさ
登壇の質疑応答の時間や、セッションが終わった後の廊下、後日のXでのリプライやDMなどで、ご感想やご質問、他にも自動実行と通知をするようにすぐにやってみましたといったお話をいただけたことは本当にうれしかったです。
まとめとこれから
フルセッションのような重厚な発表をしようとすることは知識の棚卸しに有効で重要なこと。前提を含めた知識の整理から得られるものは大きい。
緊張感含めて刺激が大きいので、呼吸するように、少なくとも応募は続けていって、よりよい発表ができるように研鑽を続けていきたいと思いました。
おわり。