21
3

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

陳腐化しない!マニュアル作成の体制構築について

Last updated at Posted at 2025-12-20

■はじめに

QA歴5年。最近はテストリーダーに近い動きをしています。
今回は業務で使用する手順や注意事項などが記載されたマニュアルを作るタイミングと作り方について私の所感を記載したいと思います。
もし共感いただけた点や、より良い方法、参考になったといったフィードバック等があればコメントで教えていただけると嬉しいです。

■背景

今年は私自身、業務の引き継ぎや新しい業務の引き受けが多い一年となりました。
そうした業務を進めていくうえで最も強く感じたのは「個々の知識をマニュアルとして組織に残すこと」の重要性です。

本記事では私のチームで発生していた問題点を元に、マニュアル作成を単なる「作業」で終わらせず、「知識の共有」と「育成」を兼ねたものとすることで、知識の属人化を防ぎ、常に活用できるマニュアルが残っていくような組織作りの提案をしたいと思います。

■問題点

私の所属しているチームにもマニュアルは存在するのですが、大きく分けて2つの問題がありました。

①作成タイミングが遅くなりがちで不完全なマニュアルとして残ってしまう:
マニュアル作成は、チーム異動者が発生することがわかり、業務引き継ぎが必要となったタイミングのみに限定されていました。
また、それによって担当者が意図せずに省略してしまった手順や必要なノウハウの抜け漏れなどが見つかっても
担当者が既に異動しているため修正・対応ができず、結果的に使用されないマニュアルが残ってしまいました。

②ノウハウの口頭化:
業務引き継ぎは、完全に口頭での共有に頼っていました。細かい問題も口頭で解決されるため、そのノウハウが残りません。また、「なんとなく」で業務を進めた結果、問題が発生しても、周囲がそのやり取りを認知しづらい状況でした。

この問題点を元にマニュアルの「作成タイミング」「作成方法」の改善案について記載していきます。

■改善

マニュアル作成タイミングの改善

①であげた問題点を改善するため、作成タイミングを決めることが効果的です。
以下にその理由とメリットを記載します。

  • 業務が開始され、試行錯誤を経て、「今後も同じやり方で継続する」と判断できた瞬間をマニュアル作成を行うタイミングと定義する
  • 上記のタイミングでマニュアルを作成することにより、ノウハウが新鮮なうちに、業務を深く理解している現役担当者の手で言語化できるため、意図していない手順の省略や、必要なノウハウの抜け漏れを防ぐことができる

マニュアル作成方法の改善

続けて②であげた問題点の改善として、意識の変化と体制構築が必要だと思いました。
以下にその理由と具体的な内容について記載します。

  • マニュアル作成を単なる文書作成作業と考えているからこそ、口頭での共有に置き換えてしまう
  • 「作業」という認識をやめ、マニュアル作成の過程を、作成者自身の業務理解の深堀り新メンバーの育成に利用する体制構築が重要

理想的なマニュアル作成体制

役割の明確化:作成者とレビュー担当者を分離する

役割 担当者 目的 目的
作成者 業務を引き継ぐ可能性のある人 業務を遂行しながら、自分の言葉でマニュアルを書き起こす。 作成過程がOJT(実務訓練)となり、理解度が向上する。
レビュー担当者 元担当者 作成者の文書が、暗黙知や重要ポイントを捉えているか、専門家の視点でチェックし、フィードバックする。 客観的な視点になることで、属人的な表現に気付き、誰にでも伝わる汎用的なマニュアルが出来上がる

■メリット

  • 不完全なマニュアル作りの防止:定常業務が発生したタイミングで作成、引き継ぎを行える体制を作ることで、中途半端で使われない不完全なマニュアル作りを防ぐことが出来ます。

  • 業務引き継ぎトラブルの解消:引き継ぎの際に「言った」「聞いてない」の水掛け論が起こらず、文書を基にスムーズに移行することが出来ます。

  • メンバー受け入れ体制構築と工数削減:元担当者がつきっきりにならなくても、体系化された「マニュアル」が新メンバーの導入をサポートするため、引き継ぎ工数の削減に繋がります。

  • 放置されないマニュアル更新:育成する体制が整っていれば、引き継ぐ人が出た段階で引き継ぎとマニュアルの更新が行われるため、マニュアルの課題でもある更新するフローも同時に達成することが出来ます。

  • 属人化の根本的な解消: 引き継ぎの際、マニュアルを介し共有が行われることで、ノウハウが特定の個人に集まるのではなく、誰でも確認できるマニュアルに集まり、結果、属人化を防ぐ体制を作ることが出来ます。

■まとめ

マニュアルは「作り方」と「作成タイミング」で組織に残る

いかがだったでしょうか。
私は作成のタイミング(定常化の判明時)と作り方(作成=育成という体制)を組織として徹底して決めてしまうことで、マニュアルを「組織に残る資産」として残していけるのではないかと考えております。
私のチームでもマニュアルが根付いていく体制を築きたいと思っており、実際に記事に記載したポイントを意識して引き継ぎやコミュニケーションを行ってます。
既に一定効果を感じているため、今回記事にさせていただきました。同じ境遇の方の参考になれば幸いです。

最終的にこの仕組みを導入することで、業務の属人化を防ぎ、ブラックボックスの無い見通しの良いチームにしていけると確信しています。

21
3
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
21
3

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?