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Emacsで英英辞書を引いてみよう

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この記事はEmacsの標準機能で辞書を引く方法を簡単に紹介します。

Infoでは(emacs) Word Searchに情報があります。

基本の使い方

Emacsにはdictionaryという標準パッケージが付属しています。
M-x dictionaryとすると、*Dictionary*というバッファが開きます。

このバッファでsとすると、プロンプトで検索する単語を入力できます。
試しにhelloとしてエンターすると、その定義が表示されるはずです。

Hello (?), interj. & n. An exclamation used as a greeting, to call attention, as an exclamation of surprise, or to encourage one. This variant of Halloo and Holloo has become the dominant form. In the United States, it is the most common greeting used in answering a telephone.

[1913 Webster]

いいですね。

それではさらに、その定義に含まれる単語も調べてみましょう。
ここでは上の太字のexclamationが知りたくなったとしましょう。
この単語のところにポイントを持ってきて、dとします。
するとその定義が表示されます。
元の単語に戻りたければlとします。

意味を確認できたら、qを押すとバッファが閉じます。

単純ですね。

基本的な補足

実際、ここまでで割と便利に辞書を使えるはずです。
少しポイントを挙げるとすると……

  • 既定では通信できる環境が必要です
  • 複雑な単語は出てこないことがあります
  • 複数形で結果が出てこないことがあります
  • 合わせてパターンでの強調を使うと便利です

1つずつ見ていきます。

1つ目の通信については、手元に辞書サーバーがないときが該当します。
既定では辞書サーバーのインストールと稼動はしていないでしょう。
余裕ができてきたら構成してみると快適になるかもしれません1

2つ目の複雑な単語が出てこない問題、そんなときはシラブル(単語をさらに分解する単位みたいなもの)で区切ってみるとよいでしょう。
ある程度は意味を推測できます。
例えばunceremoniouslyという単語を知りたいとします。
すると以下のメッセージが表示されます。

Searching for ‘unceremoniously’ in ‘*’
Word ‘unceremoniously’ not found
Lookup matching words for ‘unceremoniously’ in ‘*’ using ‘.’
No match for ‘unceremoniously’ with strategy ‘.’ in dictionary ‘*’.

要は結果がなかったということですね。
この場合un-ceremoniouslyの先頭に打ち消しのunがあるので、ceremoniouslyを調べてみましょう。
それだとヒットします。
さらにceremoniousも調べて総合してみると、知りたかった文脈においては「無作法に」「無造作に」「ぞんざいに」みたいな感じだと推測できます。

3つ目の複数形も同様です。
単数形にすれば良いわけです。

4つ目のパターンでの強調は、特に英熟語が効果的です。
まず動詞を引いてから、その他の単語を強調表示します。
これにはhighlight-phraseコマンドが使えます。
これを実行すると、パターンをプロンプトに入力します。
エンターを押すと、該当する箇所が目立つ色で強調されます。

例としてstring alongを引いてみましょう。
これは英熟語なので、まずstringを引きます。
それからhighlight-phrasealongを強調します。
すると以下の定義があるとわかります。
明快な例文です。

  1. To hoax; josh; jolly; often used with along; as, “we strung him along all day until he realized we were kidding”. [Slang]

[Webster 1913 Suppl.]

文脈によっては、これが知りたかった情報かもしれませんね。
もちろんここからさらにhoaxを調べていってもいいわけです。

ちょっと設定してみる

基本の使い方でも充分ですが、少し設定してみましょう。

まずはキーバインドから。
何に割り当てると最適なのかは本当に人によります。
私は現時点では辞書を引くコマンドをC-c dに割り当てています2
これには以下とします。

(autoload 'dictionary-lookup-definition "dictionary")
(keymap-global-set "C-c d" 'dictionary-lookup-definition)

これでも割と快適ですが、このキーバインドを実行したときは控えめなウィンドウが表示されてほしいこともあるでしょう。
私は上記に代えて、以下の構成にしています。

(defun init-dictionary-lookup-definition ()
  "辞書を引きます."
  (interactive)
  (let ((display-buffer-alist
         (cons `(,(rx "*Dictionary*")
                 (display-buffer-in-side-window))
               display-buffer-alist)))
    (dictionary-lookup-definition)))
(keymap-global-set "C-c d" #'init-dictionary-lookup-definition)

letdisplay-buffer-alistを局所的に変更しているところがミソです。
こうすると、普通にM-x dictionaryしたときは普通のバッファなので、集中して調べたいときに便利です。

また、既定では単語の途中で折り返されて読みづらいかもしれません。
これを改善するには辞書のメジャーモードでVisual Lineモードを有効にします。
以下のフックを掛けるだけです。

(add-hook 'dictionary-post-buffer-hook #'visual-line-mode)

なお、少し注意が必要なのは、dictionary-mode-hookではないことです。
検索するたびに実行が必要ですからね。

よく辞書を使うメジャーモードでは、dictionary-tooltip-modeを使ってみてもいいかもしれません。
以下とすると、POモードにおいて単語にマウスをかざすと、その定義がツールチップに表示されます。
ただし私は前述のショートカットのみで特に不足を感じていません。

(add-hook 'po-mode-hook #'dictionary-tooltip-mode)

まとめ

この記事ではEmacsの標準機能を使って英英辞書を引く方法を見ました。

検索してみると辞書の設定には色々あるそうですので、ご興味のあるかたは調べてみてください。
機会があればGuixがらみのより込みいった設定例も書きたいです。

Copyright (C) 2026 gemmaro

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  1. オペレーティングシステムによって状況は様々でしょう。例えばGNU Guixオペレーティングシステム上でHomeサービスを使う場合においては、Infoの(guix) Miscellaneous Home Servicesの「Dictionary Service」節にあるように、dicodデーモンを稼動させてローカルサーバーを立ち上げられます。

  2. ちなみにC-c Dはdirenvパッケージで提供されているdirenv-allowです。個人的に、変更を伴うようなキーバインドは、打つのを面倒にしています。この場合、辞書を引く操作は読み取りのみなのでシフトキー不要、Direnvで現在の構成を許可するのは変更を伴う操作ですから、シフトキーを押す必要があるようにしています。

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