TL;DR
起きた失敗、炎上には名前を付けよう。
名前を付けることで似たような問題が見えやすくなる。
名前を付けることで問題に取り組みやすくなる。
名前を付けないと、見過ごされ対策されずに過ちを繰り返す。
「要望真に受けて無事死亡パターン」という名前の力
システム開発において、ユーザ要望を文字通り実装することは、
バッドノウハウであることは、読者諸賢は十二分にご存じかと思う。
しかし、これが意外と撲滅されない。
特に若手やリーダー1年目が良くやらかすから、組織としてごくありふれた失敗事例となる。
そんなある日、
「それってよくあるパターンで、名付けて”要望真に受けて無事死亡パターン”だよね。」
という話をしたら若手から、
「そういうあるあるパターンにキャッチーなネーミングを付けて普及させたら、
失敗も減るんじゃないですかね?」
という素晴らしい提案を受けた。
ジョシュアツリーの法則
これは実は昔からよく知られた、問題解決の方法論で、「ジョシュアツリーの法則」の活用とも言える。
ジョシュアツリーとは、
ある人が植物図鑑で「ジョシュアツリー」という植物を知った帰り道、
実は自分の家の近くにも植わっていて、
だけど、名前を知るまでは、目に入っても、認識できなかった
というエピソードに基づいている。
このことから、
問題を認識し対応するためには、「まず名前を付けるべし」
という教訓を生み出した法則であり、
みんな大好き プリンシプル オブ プログラミングにも掲載されている。
プロセス改善、組織改善もまずはキャッチーな名前から
なにか改善をしようとするときに、無関心の壁にぶつかる人は多いのではないだろうか。
自分は、○○を改善したいと思っている。○○すればもっと良くなると思っている。
でも、周りが協力してくれない。周りがその価値を認めてくれない。
だから改善が自分ひとりで閉じてしまい、周囲に波及しない。
その無関心の壁を打ち破るためにも、問題に名前を付けるべきではないだろうか。
無関心を突破するためにも、名前で問題の認知をはかり、
時とタイミングを見て、問題にまつわる悲劇のストーリーを吹き込む。
問題意識が醸成されたタイミングで改善策と結果を吹き込む。
こうすることで無関心の壁を突破できるのではないだろうか?
先ず隗より始めよ
というわけで、上記の仮説の正否を確認するために、
自社内で「○○無事死亡パターン」を随時つくって普及をはかり、
その効果をおいおい、また、ここに掲載したいと思う。