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ブロックチェーンを利用した分散型計算リソースの貸与

Last updated at Posted at 2021-04-24

 AIの機械学習や学習済みモデルの運用を行う上で、ネックになるのが計算リソースの不足です。特に、複数のAI(エージェント)が協働してタスクを実行するマルチエージェントシステムにおける強化学習や学習済みモデルの運用では、計算リソース不足が顕著になります。
 そこで、既に世界中に分散しているパーソナルコンピュータ等の計算リソースを利活用して上記問題を解決するアイデアを提案します。
 以下の全体システム図に示すように、3種類のブロックチェーンネットワークであるプライベートチェーン2、コンソーシアムチェーン3及びパブリックチェーン4の何れかを用いて、スマートコントラクトにより計算資源の貸与契約を自動的に行う。
image.png
 ここでは、パブリックチェーン4を用いた貸与契約を説明する。パブリックチェーン4における多数のノード(パーソナルコンピュータ:PC)で実行されるスマートコントラクト処理のフローチャートを以下に示す。
image.png
 S15において、ユーザ端末のPC資源(計算資源)の貸与契約が成立したか否か判定され、成立したと判定された場合には制御がS18へ進み、PC資源(計算資源)の貸与処理が行われる。次に、S19では、その成立した契約をトランザクションとしてブロックチェーンに記録するための処理が行われる。その貸与契約をトランザクションとしてブロックチェーンに記録した状態を以下に示す。
image.png
 この図では、例えば、A氏がB氏に対し「休止状態のPC資源(計算資源)を39005秒貸与して25.78トークンを得る。」と決め、トランザクションを生成したことを電子署名する。この電子著名は、トランザクションデータを所定のハッシュ関数を通すことによりハッシュ値を生成し、トランザクション(取引)の当事者(A氏とB氏)の秘密鍵SKを用いてそのハッシュ値を暗号化したものである。また、認証局によりデジタル公開鍵証明書を発行してもらってもよい。

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