はじめに
Revealとは
Reveal Embeddedは、アプリケーションに組み込み可能なデータ可視化SDKです。シンプルな価格体系、組み込みの容易さでアプリケーションの価値を最大限向上することができます。
この記事は
"あらすじ"に沿ったストーリーをベースに、"問題点"をRevealで解決していく、
お題ありきの記事にしてみました。
本記事を読み進めていくだけでも、Revealの操作感や出来ることが分かるような入門レベルの記事に仕上げています。
あらすじ
カレー屋 REVEALは創業3年目を迎えたあるカレー屋さん。
順調にファンを獲得し、売上も伸びてきている。
次のステップとして、事業拡大を計画しているのだが、
カレー屋 REVEALには、こと"仕入れ"に関して大きな課題を抱えていた...。
問題点
・店長が一人で仕入れを担当、店長の"勘"頼り
・事業拡大に伴い店舗の数が増えた場合、店長1人で全ての店舗をカバーするのは非常に厳しい。
・食材の廃棄率がかなり高く、多くの食材を無駄にしている。
達成目標
2つの目標を達成する!
- 店長1人に頼らず、仕入額を誰でも分かるようにする。
- 食材破棄率を改善する。
※本記事だけではなく、シリーズを通して解決していきます。
今回のデータ
- 仕入日
- 食材仕入額
- 食材破棄額
- 販管費
- 売上額
Revealでダッシュボードを作成しよう!
Step1. 食材仕入額の平均値を表示
Revealでは簡単に平均値を算出することができます!
まずは、グラフ"ピボット"を選択しましょう。
続いて、"食材仕入額"を"値"にドラッグ&ドロップ
但し、初期設定だと合計値の表示となっています。
このままだと、1日の仕入額の値として参考にならないので、平均値の表示に変更しましょう。
次のステップ
1日の平均食材仕入れ額は可視化することができましたが、
この記事の目的を振り返ってみましょう。
2つの目標を達成する!
・ 店長1人に頼らず、仕入額を誰でも分かるようにする。
・ 食材の破棄率を改善する。
精度は兎も角、仕入れ額の平均は算出できましたが、
"食材の廃棄率"の改善はまだです。
そもそも、"食材の廃棄率"とはなんでしょうか?
今回のデータのフィールドには、"食材廃棄額"がありますね。
"食材仕入額"と計算することにより、食材廃棄率の計算式を考えると
食材廃棄率 = 食材廃棄額 / 食材仕入額
で求めらることが出来ますので、この"食材廃棄率"をRevealのフィールドとして新規設定してみましょう。
Step2. 食材廃棄率を表示
Revealでは既存のフィールドは別途、新規フィールドを作れます。
新規フィールドには、フィールド同士の基本演算や、Revealが公式で提供する関数を利用し値を得ることもできます。
食材廃棄率のフィールドを作成、配置できましたが表示が"合計"で"数値"表記なので、
"平均"、"パーセント"表記に変更します。
OK!
次のステップ
飲食店における集客の影響が大きいものの1つに、"曜日"があげられると思います。
客層にもよりますが、平日や土日では売上ならび仕入れ額に振れ幅がありそうです。
カレー屋 REVEALはどうでしょうか?
次のステップでは、曜日別に"食材仕入額"、食材廃棄率"を表示できるように"仕入日(曜日)"フィールドを追加していきましょう!
Step3. 仕入日(曜日)のフィールドを新規作成する。
Revealは日付から曜日を導き出すことが出来ます。(※1)
仕入日(曜日)を作成して曜日別に集計できるようにします。
新規フィールドの作成手順 (※1)
- 新規 > 集計フィールド作成 > 新規フィールド作成画面を開く。
- 新規フィールド作成画面 > フィールド名を"仕入日(曜日)" > 数式に下記を設定
if(weekday([仕入日])=1,"日",if(weekday([仕入日])=2,"月",if(weekday([仕入日])=3,"火",if(weekday([仕入日])=4,"水",if(weekday([仕入日])=5,"木",if(weekday([仕入日])=6,"金",if(weekday([仕入日])=7,"土","")))))))))
※1 RevealApp - 日付フィールドから集計用に曜日別のフィールドを新規作成する。
https://qiita.com/furugen/items/6cedecaf842c2bc3d4f5
Step4. 出来たもの (曜日別の食材仕入額/食材廃棄率の複合グラフ)
以上のStep1~Step3を以て、食材仕入れ額の基礎値が洗い出せました!
最後に、ピボット表示ではなく、別のチャートに変更して"食材仕入額"、"食材廃棄率"の関係を分かりやすくしましょう。
グラフ表示
食材仕入れ額、食材廃棄率の2つの値の関係性を一目で分かるようにしたいため、"複合"グラフを選択しました。
設定内容
- グラフ : 複合
- ラベル : 仕入日(曜日)
- チャート1 : 食材仕入れ額
- チャート2 : 食材廃棄率
まとめ(分析結果で得られたもの)
過去データに基づき、食材仕入額、食材廃棄率の情報が算出できました。
これで店長以外のメンバーが発注する場合でも、おおよその仕入れ額は把握したうえで発注書けることができますね。
但し、まだまだデータとしては弱く、様々な要素を更に追加していくことで、より精度の高い分析結果が得られます。
次の記事では、他の要因と組み合わせることで今回の分析結果をより精度の高いものにしていきます!
次の記事
RevealApp - データ解析/可視化入門!② データノイズを除去! 仕入情報(Excel)と祝日情報(他のExcel)を結合して祝日データを除外する!
https://qiita.com/furugen/items/8e92dec69794033e8b98