背景
特徴的な構造であるロータリーエンジンは、技術者なら一度は憧れるエンジンですよね。
そんなエンジンをいざ作ろうと思うと、作図ができない・・・
ならば、生成用のスクリプトを作ろう。
本編
ロータリーエンジンのローター及びハウジングの形はこちらのサイトを参考にしました。
作成したスクリプトとそれをもとにした設計例(Fusion360)は下記githubに公開しました。
github ※GenRotery.pyはGPLライセンスとします
dxfファイル生成
CADでの使用(インポート)を考慮すると、汎用的に使用可能なdxf形式がベストです。
pythonでは、dxfファイルを操作する以下のライブラリが公開されており、
そちらを利用しました。
ハウジング
ロータリーエンジンは、固定されたハウジングと運動するローターとから構成されます。
ハウジングに関しては、解析解が掲載されており、そちらをdxf化するスクリプトとしました。
ローター
解析解が見つからず、解いてみましたが解けなかったため、
ハウジングを大量に描画し、3DCAD側の押出操作でデータを作成する仕様としました。
なお、巷ではルーローの三角形を使うとよく言われますが、
特定の条件下の場合だけです(詳細は参考文献を参照ください)
実際に作ってみた
3Dプリンタを使って実際に作ってみたものが以下の通りです。
本来の出力軸側から手で回してあげれば動きます。
ただ、エンジンとして滑らかに動かすためには、NCフライスで加工する必要がありそうです。
感想
大学入学当初からいつか作ってみたいと思いつつ放置していたロータリーエンジンのデータを
10年越しくらいで作ることができてよかったです。
MATLABでdxf生成した方が楽だった説もありますが、
機械設計者でMATLAB環境ある人も少ないと思いますので・・・
参考文献
[1]https://opeo.jp/library/onepoint/calc/func_curve_pt/
作図に関して参考にしました