#はじめに
今日でAdvent Calendarもおしまいです.
言いだしっぺの法則により,たくさん記事を埋めさせていただきました.さすがに,1月でこれだけ書くのはなかなか厳しいですね.もう25日の8時も回ってしまいました.
また,知られざる機能という無茶振りに答えてくださった皆様,ありがとうございます.私自身,非常に勉強になりました.
なお,今日の記事はまとめと題していますが,全くまとまってません.
#OpenCV3.1
クリスマスということでOpenCVも先日,OpenCV3.1がリリースされました.
(Merry Christmas!!のノリと勢いででβリリースを飛ばしてとりあえずリリースした感が満載ですが...)
いろいろな人がビルドしている中勢いに乗って私もコンパイルしてみましたが,contribモジュールを含めて珍しく問題なくコンパイルできました.(sfmモジュールはunix専用のためコンパイルできませんでした.ちょっと頑張ってみましたが,windowsでいけそうな雰囲気あります.また,コンパイルに時間のかかるCuda関連モジュールは除いてコンパイルしました)
その中でせっかく紹介したHALモジュールがcoreに移動し,消えてなくなったり,全方位カメラの全方位カメラのキャリブレーションやSfM,ステレオマッチング関数,オプティカルフロー関数,プロットモジュールなどの気になる機能がたくさん追加されたりしています.
詳しくはChangeLogにあります.
次々に追加される新しい機能と,機能ごとにさらには機能内でも統一感のないインターフェイス.積極的に開発されてる感があっていいですね.
一方で,これだけのスピードで更新されると,かなりの人が置いてきぼりにされていると思います.
私も,自分の研究に関連している項目以外はさっぱり追えていません.
(この前,SIFTやSURFなどの特徴点の実装がいつのまにか根本的に変わっており,しかもドキュメントがほとんど役に立たず,ソースとにらめっこ状態でした.)
英語とコードが読めて,それなりにその分野のアルゴリズムがわかる人以外使えない状態になり始めています.
書籍も,内容がコアになればなるほど読む人が減り,採算が取れなくなるため,読者層の厚いインストールや始めの一歩などの入門部分の本に偏りぎみです.英語なら,全世界が対象のため,幾分か踏み込んだ内容の本もありますが.一方で,対象者の経験値の期待値を少しあげたOpenCV3.0の本は,レビュー欄でなかなかの叩かれっぷりです.難しいですね.
今回のこの企画で,少しでも役に立てたら幸いです.
銀の弾丸は無いでしょうが,もう少し良い方法があるといいですね.
(対象のレベル上げすぎたとか,敷居上がりすぎて投稿する障壁が高すぎるとの声が聞こえましたが,反省しています.何度も一人が何度もネタを埋めるのは大変ですね.)
一人にドキュメント翻訳など頼りきりだったOpenCV.jpはほぼ再帰不能ですし...
#おわりに
最終回は,完全に雑談でした.
皆様,ありがとうございました.また来年も,私じゃないだれかよろしくお願いします.
あと,電子情報通信学会総合大会 2016 企画セッションでOpenCVのチュートリアルが企画されています.今回のアドベントカレンダーのように初心者を置いてきぼりにするものではなく,チュートリアルから始まるため,九州まで行かれる方でもっと勉強したいかたは聞いてみるといいかもしれません.
@tomoaki_teshima さんがおまけで26日目の記事で乱数RNGについても書いてくれてます.
#いつか書こうと思っていた書きかけの記事
- 並列化の書き方(来年のB4がプログラミングの課題やるころに書きましょう.)
- コマンドラインパーサ(本気で作るときは,もっと出来のいいものを使いましょう)
- 実験時にあると便利なツール
- 実験データ,パラメータのxml保存
- 四捨五入の方法.(src.convertTo(dest, CV_8U,1.0,0.5)ってやるだけ)
- テストプロジェクト,パフォーマンステストの書き方.新しくcontribにサブミットするのには必須
- パフォーマンステストに,速度と精度の二つが新しく出来ているんですけど,いつからでしょうか・・・
- Googleの単体テストである Google Testの日本語訳は中の人が同じなため,OpenCV.jpに上がってます.