ふくだ学習録とは?
ふくだが学習したことの備忘録。
目に見える形で残すことによってやる気を出す個人的な作戦です。
他人に見せるように書いているわけではないので、すごく読みにくいです。
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Running Lean
クラウド技術の登場により、製品構築のコストは下がったにも関わらず、スタートアップの成功確率は向上していない。スタートアップンの多くは失敗してしまっている。
その中で興味深いのは、成功したスタートアップの2/3が、当初のプランを途中で大幅に変更していること。つまりスタートアップが成功するのは、プランAが優れているからではなく**「リソースを使い切る前にうまくいくプランを見つけた」**から。
Running Leanとは、リソースを使い切る前にプランAからうまくいくプランへと反復的に移行する体系的なプロセスのこと。
なぜスタートアップが難しいのか
製品の構築方法に誤解があるため。
未来ベースの製品作成方法はかっこいいが、現実にはそう簡単に実行できない。(iPodですら、ソフトウェアとハードウェアの漸進的イノベーションを何年も繰り返して発明された。)
また古典的な製品中心の手法では、ソフトウェアをリリースするまでの間、顧客実証を行うことができない。
顧客との継続的なフィードバックループを構築するプロセス、「顧客開発」を行うことで、顧客が求めている(というより本質的に必要とされている)サービスを提供できるようになる。
うまくいく方法
Running Leanは下記の特徴を持っている。
- 速度・学習・集中
- 顧客の行動を計測して、ビジョンをテストする
- 製品開発サイクルを通じて、顧客と関係を築く
- 短いイテレーションで、製品と市場の検証を同時に行う
- 規律のあるプロセス
- 数々の方法論や思想家を参考にできている(特に下記の3つは重要)
①顧客開発
製品開発サイクルにあわせて、顧客との継続的なフィードバックループを構築するという並行プロセスのこと。
オフィス内に答えはない。外に出て顧客と関係を築け。
②リーンスタートアップ
エリック・リースが商標登録している言葉。
顧客開発とアジャイルソフトウェア開発方法論とリーン手法(トヨタ生産方式)を統合したもの。
「リーン」という言葉は、「安い」という意味ではない。無駄を省き、リソースを効率的に活用するということ。リーンスタートアップでは、もっとも乏しいリソースの活用方法を第一に考える。そのリソースは時間。
特に**「単位時間あたりの(顧客に関する)学習量の最大化」**を目的にしている。
③ブートストラッピング
ブートストラッピングとは、銀行や投資家からの夫妻や資金調達を極力減らす技法。(自己資金という意味合いではない)
厳密には「顧客からの収益で資金をまかなう」という考え方。
この本で学べること
- ソリューションを決定する前に、解決に値する課題を見つける方法
- 初期の顧客を見つける方法
- 資金調達の理想的な時期
- 価格のテスト方法
- リリース1.0に含めるものを決める方法
- 顧客が欲しいと思うものを構築・計測する方法
- 速度・学習・集中を最大化する方法
- 製品/市場フィットとは何か
- 製品/市場フィットを反復的に改善する方法
1章 メタ原則
原則は何をするかを導く。戦術はどうするかを示す。
Running Leanの本質は、3つの手順に分けられる。
1 プランAを文書化する
2 プランでもっともリスクの高い部分を見つける
3 プランを体系的にテストする
手順1:プランAを文書化する
頭の中だけで仮説検証をしてはいけない。何故ならば現実を歪曲して考えてしまうから。
最初の手順としては、ビジョンを書き出して、少なくとも1人の人間と共有すること。そのためにはリーンキャンバスを用いるのが良い。
起業家は「ソリューション」に時間をかけ過ぎてしまうが、もっとも大事なのは課題である。少なくとも投資家や顧客は最初のうちはソリューションに興味はない。
起業家としての仕事は、ソリューションを提供するのではなく、ビジネスモデルの全体像を把握してそれらをうまく組み合わせること。(なのでリーンキャンバスでは、ソリューションの記述部分は1/9以下となっている)
リーンキャンバスとは、ビジネスモデルを9つの部品に分解して、そのうちもっともリスクの高いものから体系的にテストするためのもの。
手順2:プランでもっともリスクの高いものを見つける
顧客があなたから何かを買う理由は、あなたが顧客の何かを解決してくれると思っているから。
投資家があなたに投資するのは、あなたが拡張性のあるビジネスモデルを構築できるから。
それに対して、スタートアップはリスクの高いビジネス。なのでリスクを低減させることこそが、本来の起業家の仕事。
スタートアップのもっとも大きなリスクとは、誰も欲していないものを作ってしまうこと。
スタートアップの3つのステージ
- 第一ステージ:課題/解決フィット
重要なのは、「解決に値する課題があるか」を判断すること。アイデアは安くても、それに取り組むコストは高い。
解決に値する課題かは、以下の3つの質問に集約できる。
①それは顧客が必要としているものですか?(必要性)
②顧客はお金を払ってくれますか? 支払ってくれないとすれば、誰が支払ってくれますか?(成長性)
③それは解決可能ですか?(実現性)
この3つの部分を注視しながら、適切な課題に対応する最小限の機能を引き出すもの考える。
実現最小限の製品(MVP:minimum Viable Product)」を作る。
- 第二ステージ:製品/市場フィット
重要なのは、誰かに必要とされるものを構築したかどうか。
解決に値する課題があり、MVPを構築できたら、そのソリューションがどれだけ解決しているかをテストする。
このステージでは、今後のマイルストーンとするために、顧客に製品を登録してもらい、お金を支払ってもらわなければならない。
- 第三ステージ:拡大
重要なのは、どうやって成長を加速させるのか。
第二ステージが終われば、ある程度の成功は見込める。このステージでは成長させるための方法を考える。
製品/市場フィット前にピボット、それから最適化
製品/市場フィット前は学習とピボットに、後は成長と最適化に集中を移動させる。
製品/市場フィット前では、学習が最大化されるように設計する必要があり、学習が最大化できるのは成長の見込みが50%の時。つまり何が期待されているのかわからない時。
「CTAボタンの色を変える」ではなく「LP全体を変える」、「1つの顧客セグメントのUVPを変更すること」ではなく「複数の顧客セグメントへ様々なUVPを試す」ように、細かな改善ではなく大きな成果を狙う方がいい。
資金調達について
外部資金は西遊手段とみなされるようになった。ただし場合によっては、外部資金を検討した方がいいことがある。
基本的には資金調達すべきは、製品/市場フィット後。なぜなら起業家と投資家の目的が一致しているフェーズだから。
手順3:プランを体系的にテストする
リーンスタートアップは科学的な手法を重視している。実験を定義すると、下記のような形になる。
2章 Running Lean の実例
この本の作成自体もRunning Leanの形式を用いていたことの記述。
詳細は記述しないが、本のプロトタイプをサブスク形式で提供して、顧客と本を作り上げていった(現在も改良は続いている)のが興味深かった。
3章 リーンキャンバスの作成
リーンキャンバスを元に、ビジネスモデルのブレインストーミングや、優先順位の決定を行う。
見込み顧客を考える
- 顧客とユーザーを区別する
製品にユーザーが複数いる場合は、顧客を特定すべき。
製品にお金を払ってくれるのが顧客。お金を払ってくれないのがユーザー。
- 顧客セグメントは細かく分ける
あらゆる人をターゲットにした製品を、効果的に設計・構築・出荷することはできない。広く受け入れられる製品を目指すとしても最初は特定の顧客に絞らなくてはならない。(Facebookですら最初はハーバード大学の学生に絞っていた)
-
最初は1枚のリーンキャンバスにまとめる
-
顧客セグメントごとにリーンキャンバスを分ける
リーンキャンバスをスケッチする
- まずは15分でスケッチする
時間制限がなければ無限に書けてしまう。時間制限を決めて、考えられることは全て書き出す。
その後実際に外に出てテストする。
- 空欄のままでOK
リーンキャンバスは有機的なもの。進化していく。なので無理に埋める必要はない。
今の最善の答えは「わからない」なのかもしれない。
-
簡潔に書く
-
今わかる範囲で書く
ビジネスプランで未来を予言しようとしても不可能。リーンキャンバスには「やったるで」の精神で書く。
現時点で分かっていることを考慮した上で、前進させるために必要なのはどんな検証(仮説)か?は書いてから考える。
- 顧客主導型を使う
リーンキャンバスの書き方(書く順序)は複数あるが、Running Leanでは顧客を重視するので、顧客主導型の順序で埋めていくのが良い(おすすめ)。
①課題
②顧客セグメント
③独自の価値提案
④ソリューション
⑤チャネル
⑥収益の流れ
⑦コスト構造
⑧主要指標
⑨圧倒的な優位性
課題と顧客セグメント
まずは課題と顧客の2つを埋めると考えやすい。
-
上位1〜3位の課題を挙げる
-
既存の代替品を挙げる
前述した課題に対して、アーリーアダプタはどのように対応しているのかを考えて記述する。
ただし競合他社がソリューションを出している場合ばかりではないことに注意する必要がある。
(例えばオンラインコラボレーションツールの代替品は、他社のコラボレーションツールではなく「Eメール」となる)
また、課題があっても困っていないのならば「何もしない」もソリューションになる。
- ユーザーを特定する
顧客とやりとりをするユーザーを特定する。
- アーリーアダプターに狙いを定める
UVP(独自の価値提案)
リーンキャンバスの中心になるのがUVP。これはリーンキャンバスの中でもっとも難しい部分。
UVPの定義は、「あなたが他と違っていて、注目する価値がある理由」
UVPを作成する理由の1つは、LPに見出しを入れる必要があること。製品の本質を短い言葉として抽出する必要がある。
UVPの作り方
アル・ライズとジャック・トラウトによる「ポジショニング戦略」という本を参考にする。
重要なことは下記。
- 変わったものにしましょう。ただし、その違いが重要なものに限ります。
製品の差別化要因を明らかにするには、もっとも重要な課題からUVPを導き出すといい。
- アーリーアダプターをターゲットにしましょう。
メインの顧客に手を伸ばそうとして「中間」の顧客をターゲットとした薄っぺらいメッセージを出してはならない。
なぜならあなたの製品はまだその準備ができていない(課題解決できない)から。
効果的なUVPは、デーン・マクスウェルの公式を参考にする。
- 成功ストーリーに注目しよう
機能を書くのではなく、利点を伝える。そしてそれを利用した時の成功ストーリーをイメージさせる。

(ドミノピザの例:焼きたてのピザを30分以内にお届けできなければ無料にします)
- 言葉を選んで使う
継続的に使用する言葉を決める。SEOのランキングを挙げるようなものが好まれる。
- 誰が・何を・なぜに答える
「誰が・何を」は伝えやすい。「なぜ」は伝えにくいので、小見出しとして伝えると作りやすい。
-
優れたUVPを調べる
-
ハイコンセプトピッチを利用する
顧客に簡潔にすぐに伝えることができるので、利用すべき。
ただし引用元を知っているとは限らないため注意が必要。
ソリューション
顧客インタビュー後に、優先順位や課題が大きく変化したりする可能性があるため、一旦はメモ書き程度に押さえておく。
チャネル
スタートアップの最初の目標は学習することなので、最初は見込み顧客にたどり着けるならばチャネルはなんでもいい。
しかし「十分な顧客」がなければ成長もできないため、初期の頃からチャネルに関しては考えておく必要がある。
- 無料と有料
無料のものは人件費がかかる。有料なものの方がいい事もある。(ネット広告なども検討しても良い)
- インバウンド、アウトバウンド
基本的には、初期段階でアウトバウンドをするべきではない。なぜならば製品ができていないから。
アウトバウンドとしてすべきものはインタビュー、インタビュー自体によって得られる情報が果てしなく大きいから。
- 直販と自動化
コストパフォーマンスを考えるならばもちろん自動化できた方がいい。
しかし学習を最大化させるならば直販の方が良い。最初は手動で、その後自動化させる。
- 直接と間接
実績がないものをパートナーは売ってはくれない。まずは自分で売るべき。
- 紹介の前に定着
紹介や宣伝をする前に、価値を広める製品が必要。アフィや口コミはその後考える。
収益の流れとコスト構造
MVPの定義・構築・ローンチに必要な滑走路をモデル化し、それを改良化していく。
(3〜5年後を考えるのではない)
- 最初から課金させる
「最初は無料」などといった戦略が有効だと考える人も多い。(ユーザーが早く増え、検証できるようになると考えている)
ただそうやってユーザーを集めても、結局はユーザーであって顧客ではない。検証には優れた顧客が数名いればいい。
最終的に課金が必要なのであれば、最初から課金させる。
-
価格は製品の一部
-
価格が顧客を決定する
-
課金は最初の検証
-
製品を市場に送り出すまでのコストを把握する
将来のコストを正確に計算することはできないので、現在の基準で考える。
例えば、
①30〜50人にインタビューする費用
②MVPを構築してローンチするための費用
③固定費と変動費の両面から見たバーンレート
など
主要指標
ビジネスがうまくいっているのかを判断するための指標数値。
デイブ・マクルーアの海賊指標というのを使うのがおすすめとのこと。
①獲得
②アクティベーション
③定着
④収益
⑤紹介
- 獲得
何も知らない訪問者が、関心のある見込み顧客になった時点を示す。
ウェブサイトの場合は、途中離脱をしていないユーザーが対象になる。(イメージは登録ページを見た人など)
- アクティベーション
見込み顧客が満足のいくユーザー体験をした時点を示す。
ウェブサイトの場合は、LPを見たときに見た期待(UVP)と製品を結びつけなければならない。
- 定着
製品の「反復利用」やエンゲージメントを表す。
ウェブサイトの場合は、製品を利用しようと再度ログインすること。
- 収益
お金を払っていただくイベントを表す。
ウェブサイトの場合は、製品の申し込みをしてもらうこと。
- 紹介
ユーザー獲得チャネルの応用。
あなたの製品に満足した顧客が、口コミで他の見込み顧客をコンバージョンファネルに向かわせてくれる。
ウェブサイトの場合は、SNSを用いた拡散であったり、アフィリエイト投稿であったり様々なものがある。
圧倒的な優位性
先行者優位性は、そこまで気にすることではない。GoogleやFacebookなども先行者ではない。
先行者となると他企業からコピーされる。しかしコピーされても本物であれば生き残れる。本物になるための優位性は下記のようなものがある。
- 内部情報
- 正当な「専門家」の支持
- ドリームチーム
- その人の信頼性
- 巨大なネットワーク効果
- コミュニティ
- 既存顧客
- SEOのランキング
今日の一言
メモしながらやとスピード落ちるなぁ。。
明日には読み終えたい!(実行に移したい!)