はじめに
もう何回も擦られたテーマですが、最近当社のコーポレートサイトを刷新した際にApp Serviceを使ってWordPressを構築したので、その際の備忘録として載せておきます。
手順
App Service
AzureポータルからApp Serviceを選択。「作成ボタン」から「WordPress on App Service」を選択。
サブスクリプション、リソースグループ等を適当に入力。名前はドメイン名となるので、外に出ても問題無い名前にしましょう。とは言え、任意のドメインを使用すると思いますので、分かりやすい名前で良いと思います。
ホスティングプラン
大きく4種類のうちから選択可能です。テスト環境であればFreeで十分だと思います。カスタムドメインが使用できるのが、Basic以上なので本番環境を構築する場合はBasic以上を選択する必要がありますが、本番でもそれほどアクセスが無いのであればBasicでも十分かと思います。
当然ながら、Freeでは本番運用は厳しいと思います。プラン自体は作成後も変更可能です。
Standard以上だとステージングサイトを使用することができます。頻繁にデプロイするのであれば、Standard以上が良いと思います。
他のアドイン、ネットワーク、デプロイ等は適当に設定。
作成後の設定
すぐにWordzPressを使える状態になりますが、細かい設定を見ていきましょう。
構成
構成メニューではPHPのバージョン、TLSのバージョンなどを設定できます。
今回変更したところだけ抜粋。
- マイナーバージョン
- デフォルトは8.2だったような気がします。選択出来る中で最新の8.3を選択。
- FTPのバージョン
- デフォルトは何だっけ?ファイルを直接アップロードする必要があったのでFTPSのみ。
- 基本的には無効にしておいた方が良いでしょう。
- 常時接続
- 本番の場合はオンに変更。オフにすると一定時間操作しないとアイドル状態になります。アイドル状態からアクティブになるまで、体感で数分かかります。
バックアップ
デフォルトでは1時間に1回取得。これは変更不可。カスタムのバックアップを設定することができます。
スケールアップ
作成時には4つのプランからしか選択できませんでしたが、作成後はvCPU、メモリ等を変更出来ます。
カスタムドメイン
作成したWordPressのドメインはデフォルトでは、<名前>.azurewebsites.netになります。コーポレートサイトでは当然このままでは公開出来ないので、任意のドメイン(カスタムドメイン)を設定します。
左メニューの「カスタムドメイン」から「カスタムドメインの追加」。ドメインの追加画面が表示されます。
ドメインプロバイダーはお名前.comなど外部サービスを使用しているのであれば、「その他のすべてのドメインサービス」を選択。TLSまたはSSL証明書はApp Serviceマネージド証明書を選択。
ドメインを入力すると以下の画面になります。ホスト名レコードを外部のドメインサービスに登録します。
お名前comの場合はこんな感じ。Aレコードとasuidの2つを設定。
DNS設定後、反映されるまで待ちます。しばらくしてから「検証」を押します。DNSが反映されていない場合はエラーになります。
検証が成功すると以下のようになります。そして「追加」。
追加されると以下のようになります。カスタムドメイン追加時にApp Serviceマネージド証明書を選択していた場合は、少し待てば「バインディングなし」から「セキュリティ保護」に変わります。
待っても変わらない場合は「バインディングの追加」をクリックして再度設定します。
接続
SSH
SSHで接続することが出来ます。
左メニューの「開発ツール」→「SSH」。移動をクリックするとブラウザ上でターミナルが開きます。
FTPS
設定でFTPSを許可している場合はFTPSで接続できます。
左メニューの「デプロイ」→「デプロイセンター」→「FTPS資格情報」に接続情報が載っています。
その他設定
PHPの設定
いわゆるphp.iniですが、詳細は公式を見てください。ルートディレクトリの.user.iniファイルを配置することにより設定可能です。
PHP Content Management Systems (WordPress, Joomla!, etc.)
最後に
画像が黒塗りばかり。