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【前編】NetSuiteの電子帳簿保存法対応 - 標準機能でカバーできること

Last updated at Posted at 2025-05-12

はじめに
2024年1月より、「電子帳簿保存法」が本格的に義務化されました。NetSuiteは、以下の2023年12月ご提供の「運用マニュアル」と「セミナー動画」の通り、それにタイムリーに対応して参りました。

「電子帳簿保存法とNetSuite電子取引データ保存_2023.12.06_v1.3.pdf」

しかしながら、短時間で全体像を把握したい方にとっては少し分量が多かったため、今回(2025年5月)、2023年12月の資料の要約版を以下の通りご用意致しました。

【NetSuite日本語コミュニティ】電子帳簿保存法とNetSuite電子取引データ保存(要約版)

「電子帳簿保存法とNetSuite電子取引データ保存_要約版_2025.05.12.pdf」

以下の本文では、上記コミュニティの記事を、さらにかいつまんでご説明致します。詳細につきましては、ぜひ冒頭の動画やコミュニティの記事をご参照頂けますと幸いです。

電子帳簿保存法のキーポイントは3つ
国税庁が定める電子取引データ保存のポイントは:

  • 真実性(改ざん防止)
  • 可視性(取引日・金額・取引先などでの検索可能性)
  • 7年間の保存義務

この3つを満たせば、電子データによる帳簿保存が認められます。
出典:
国税庁 電子帳簿保存法一問一答【問15】
国税庁チラシ PDF「電子帳簿保存法が改正されました」p.1

NetSuiteが標準で提供する機能
Japan ローカライゼーション SuiteApp の標準機能は、上記3要件を以下のようにカバーしています:

  • Electronic Transaction Data(ETD)カスタムレコードを提供
  • 電子取引データ(請求書PDFなど)を、ファイルキャビネットにアップロード(ドラッグ&ドロップ)
  • 各トランザクションにて、電子取引データをリンク(Electronic Transaction Dataサブタブ)
  • 電帳法で必須の「取引日・金額・取引先」を保存し、検索可能な状態に保持

これにより、基本的な法令遵守(真実性・可視性)はNetSuiteの標準機能だけで充足されます。

標準の操作手順

  1. 電子取引データ(請求書PDFなど)をファイルキャビネットにアップロード(ドラッグ&ドロップ)
  2. 対応するトランザクション(見積や請求書など)を開く
  3. 「Electronic Transaction Data」サブタブをクリック
  4. 手順1の電子取引データを選択
  5. 取引日・金額・取引先を入力
  6. 保存

※冒頭の「運用マニュアル」の通り、保存検索を使用して、電子取引データの登録漏れなどを容易にチェック可能です。

NetSuiteの柔軟性で自動化も可能に
標準機能だけ運用されているお客様も多いですが、電子取引データが多い、または作業効率を重視するお客様は、NetSuiteの柔軟性を活かして、追加のスクリプトやSuiteFlowで以下のような自動化も可能です。

  • 見積や請求書の保存時、自動的にPDFを生成・電子取引データ(ETD)レコードを登録
  • メール受信時に請求書PDFを自動取込・登録
  • ファイルキャビネットへのドラッグ&ドロップ後の、ETDレコード登録を自動化(バッチ処理)
  • 添付漏れのトランザクションを定期的にチェックし、担当者へ通知

※これらの自動化手法については、別途具体的なスクリプト例を紹介予定です。

まとめ
NetSuiteは電子帳簿保存法に対応するための、基本機能を提供しております。加えて、NetSuiteの高い柔軟性を活用し、お客様の業務に合わせた運用フローを構築することが可能です。

【続編1】NetSuiteの電子帳簿保存法対応 - 柔軟性を活用してより便利に(サンプルスクリプトのデモ)

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