はじめに
OCIでは、プライベートIPアドレスをエフェメラルとして一時的にリソースに割り当てるか、予約済みプライベートIPとしてリソースが削除されてもそのプライベートIPアドレスを保持するかを選べます。
この記事では、すでに作成済みの以下のリソースについて、エフェメラルプライベートIPアドレスをあとから予約済みプライベートIPアドレスに変更できるかを確認しました。
- コンピュートインスタンス
- フレキシブルロードバランサー(FLB)
- ネットワークロードバランサー(NLB)
結論から書くと、今回の確認ではコンピュートインスタンスとNLBは変更できました。一方で、FLBでは変更できませんでした。(2026年6月24日現在)
検証したこと
作成済みのリソースに割り当てられているプライベートIPアドレスを、OCIコンソールのIP管理画面から予約済みに変更できるか確認しました。
また、予約済みプライベートIPアドレスをFLBに割り当てた場合に、その後エフェメラルへ戻せるかも確認しました。
コンピュートインスタンス
まず、コンピュートインスタンスを作成します。
このインスタンスには、プライベートIPv4アドレスとして 10.1.0.181 が割り当てられています。
サブネット -> IP管理の欄で確認すると、最初はエフェメラルプライベートIPとして表示されていました。
このIPアドレスを予約済みに変更します。
変更後、プライベートIPは予約済みとして扱われるようになりました。
その後、コンピュートインスタンスを削除します。
インスタンス削除後にIP管理を確認すると、対象のIPアドレスは予約済みプライベートIPとして残っていました。
この結果から、コンピュートインスタンスに割り当てられているエフェメラルプライベートIPは、あとから予約済みに変更できることが確認できました。
フレキシブルロードバランサー(FLB)
次に、FLBを作成して同じことを試しました。
作成されたFLBに割り当てられていたエフェメラルプライベートIPアドレス 10.1.0.212 を予約済みに変更しようとしました。
しかし、変更は失敗しました。
表示されたエラーは以下です。
PrivateIp cannot be unassigned from VNIC ocid1.vnic.oc1.ap-tokyo-1.abxhiljrm76cc3s2acci6lmcwqfzbcf4qykkxw7znqh5srnbowpk43zikuya as it is managed by ocid1.loadbalancer.oc1.ap-tokyo-1.aaaaaaaacqi...
エラー文から、対象のVNICがロードバランサーによって管理されているため、プライベートIPを一度外す操作ができない、という挙動に見えます。
予約済みプライベートIPをFLBに割り当てた場合
逆方向の確認として、あらかじめ予約済みプライベートIPを作成し、それをFLB作成時に割り当てました。
FLB作成時に予約済みプライベートIPを割り当てます。
サブネットのIP管理画面で確認します。
この状態で、予約済みプライベートIPをエフェメラルに戻せるか試しましたが、結果として、この操作も失敗しました。
この結果から、FLBで使われているプライベートIPは、作成後にエフェメラルから予約済みへ変更することも、予約済みからエフェメラルへ戻すことも、今回の確認ではできませんでした。
ネットワークロードバランサー(NLB)
最後に、NLBで確認しました。
まず、エフェメラルプライベートIPを使ってNLBを作成します。
このNLBには、プライベートIPアドレス 10.1.0.30 が割り当てられています。
IP管理画面で確認すると、エフェメラルとして表示されていました。
このプライベートIPを予約済みに変更します。
変更は成功しました。
この状態でNLBを削除できるか確認します。
NLB削除後、IP管理画面を確認すると、対象のIPアドレスは使用可能な予約済みプライベートIPとして残っていました。
この結果から、NLBに割り当てられているエフェメラルプライベートIPは、あとから予約済みに変更できることが確認できました。
まとめ
今回の確認結果は以下のとおりです。
| リソース | プライベートIPアドレスのライフタイム(エフェメラル or 予約済み)変更可否 |
|---|---|
| コンピュートインスタンス | 可能 |
| FLB | 不可 |
| NLB | 可能 |
コンピュートインスタンスとNLBでは、作成後にエフェメラルプライベートIPを予約済みプライベートIPへ変更できました。
一方で、FLBでは変更できませんでした。現状では、FLBのプライベートIPをあとから予約済みにする運用は難しそうです。(2026年6月24日現在)
今後のアップデートに期待です。
FLBで予約済みプライベートIPを使いたい場合
FLBで予約済みプライベートIPを使いたい場合は、FLB作成時点で予約済みプライベートIPを指定するのがよさそうです。
すでに使用中のFLBのプライベートIPアドレスを予約済みにしたい場合、今回の確認では直接変更できませんでした。そのため、どうしても同じIPアドレスを予約済みとして使いたい場合は、運用面でのカバーが必要になりそうです。
たとえば、以下のような流れです。
- 既存FLBは削除するまでそのIPアドレスを使い続ける
- FLBを削除するタイミングでIPアドレスが解放される
- 解放後、すぐにそのIPアドレスを予約済みプライベートIPとして作成する
- 新しいFLB作成時に、その予約済みプライベートIPを指定する
以上になります。


















