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【JDLA E資格】合格ラインと合格のための戦略

Last updated at Posted at 2021-02-22

はじめに

JDLA E資格試験の合格ラインと合格のための戦略について、まとめた記事です。

E資格試験に関する私の投稿記事リスト

目次

  1. 公開シラバス
  2. 合格ライン
  3. 合格のための戦略
  4. おわりに

公開シラバス

JDLA公開シラバス
2020年版の詳細シラバス

E資格対策問題集が2020年9月から販売されています。
E資格対策問題集

E資格対策問題集の章構成は下記引用の通りです。

第01章 線形代数
第02章 確率・統計
第03章 情報理論
第04章 機械学習の基礎
第05章 前処理・特徴選択・性能指標
第06章 モデルの評価・正則化・ハイパーパラメータ探索
第07章 教師あり学習の各種アルゴリズム
第08章 教師なし学習の各種アルゴリズム
第09章 強化学習の各種アルゴリズム
第10章 深層学習の概要
第11章 順伝播計算と逆伝播計算
第12章 最適化手法
第13章 畳み込みニューラルネットワーク
第14章 再帰型ニューラルネットワーク
第15章 深層学習を用いた自然言語処理
第16章 深層学習を用いた生成モデル
第17章 深層学習を用いた強化学習
第18章 開発・運用環境
第19章 総仕上げ問題
付録 覚えておくべきPython/NumPyの知識

合格ライン

2021年3月時点における公式情報を整理します。

出題範囲の大分類

試験の出題範囲は、大きく4つのパートに分類され、約100問のうちの各パートの出題量内訳イメージは下記表の通りです。

パート 出題量内訳
応用数学 10%
機械学習 35%
深層学習 50%
開発・運用環境 5%

E資格試験は、深層学習エンジニア向けの資格試験なので、深層学習の問題が半分程度占めます

各回の合格者数の割合

合格率は約7割です。ただし、認定プログラム修了者しか受験できないため、受験者層のレベルはそこそこ高いと推測されます。

受験者数 合格者数 合格率
第1回 2018 337 234 69.44%
第2回 2019#1 387 245 63.31%
第3回 2019#2 696 472 67.82%
第4回 2020#1 1,042 709 68.04%
第-回 2020#21 - - -
第5回 2021#1 1,688 1,324 78.44%
累計 4,150 2,984 -

各回の受験者の平均点

受験者の平均点は、応用数学が約70%、機械学習が約65%、深層学習が約60%、開発・運用環境が約78%2です。

応用数学 機械学習 深層学習 開発・運用環境
第1回 2018 69.18% 64.11% 58.11% -2
第2回 2019#1 66.77% 64.91% 55.51% -2
第3回 2019#2 72.04% 58.89% 59.69% -2
第4回 2020#1 70.93% 63.80% 60.58% -2
第-回 2020#21 - - - -
第5回 2021#1 69.65% 72.14% 67.80% 78.39%
全回結果の平均 69.71% 64.77% 60.34% 78.39%

なお、設問毎に点数配分の偏りが存在するのかは不明ですが、上の点数は単純に正解率と考えておきます。

合格ライン

合格ラインは非公開なので不明です。
下記のE試験合格者の方の記事を参考にすると、受験者数の平均点(約65%)以上を採った方は合格しているようです。

参考記事:【体験談】JDLAのE資格の合格ラインは意外と低い?

よって、合格ラインは65%と仮定します。

難易度

【2021年3月20日追記】
study-AIがE資格受験者(2021#1)を対象にアンケートを実施し、E資格難易度の調査結果が公開されました。
なお、study-AIが提供しているJDLA認定プログラムの受講者のみが回答していることに注意してください。

E資格難易度の調査結果

  • E資格は「応用技術情報者試験」相当のレベルと回答した人:約4割
  • E資格は「応用技術情報者試験」より難しいと回答した人:約3割

というように、難易度が高く感じた人が多かったようです。
一方で、

  • 勉強前から、理系大学の数学知識を有していた回答者の合格率:96%
  • 勉強前から、プログラミング実務経験者であった回答者の合格率:95%

というように、元々近い分野の人はほぼ全員合格しているようです。
上記を満たす受験者もそこそこ多いため、難易度が異常に高いことはないと思われます。

合格のための戦略

正解率の目安

とにかく、合格するためには、簡単な設問を確実に正解することで、正解率を稼ぐことが重要です。
そのためには、下記2点を達成することが目安だと考えています。

  • 応用数学/機械学習/開発・運用環境パートを約9割正解すること

  • 深層学習パートを約5割正解すること

以上を実現できれば、下記概算の通り、全体の正解率は70%となり、合格ラインの65%を超えることができます。

\begin{align}
&\sum_{i} (パートiの分量内訳 \times パートiの得点率)\\
&=10\%\times 0.9 + 35\%\times0.9 + 50\%\times0.5 + 5\%\times0.9\\
&=9\%+31.5\%+25\%+4.5\%\\
&=70\%>65\%(合格ライン)
\end{align}

目安の理由

応用数学/機械学習/開発・運用環境の3つのパートは、典型的かつ容易な設問が多いです。
このため、応用数学/機械学習/開発・運用環境の3つのパートは、まず発展的な内容以外をほぼ網羅することを目指すのが大事だと思います。
ただし、微積分など、試験範囲に明記されていない数学への理解は前提となります。

一方、深層学習の代表モデルは、2021年2月時点で多岐に渡るため、深層学習パートは出題範囲が広く、かつ複雑な内容が含まれます。
このため、深層学習における各モデルのテクニックを全て覚えるのは、初心者にとってかなり大変です。
よって、深層学習パートは、まず標準知識に限定して網羅することを目指すのが良いと思います。

各パートの出題範囲や難易度については下記記事を参照ください。
E資格試験の出題傾向分析

また、私はE資格試験(2021#1)において、戦略通り、下記の得点率で合格しました

  • 応用数学:100 %
  • 機械学習:92 %
  • 深層学習:66 %
  • 開発環境:83 %
  • (推定)合計:79 %

詳細は下記記事を参照ください。
2021#1合格体験記

おわりに

誤解がないように、注意事項を記します。
上記の合格ラインや合格のための戦略は、公式情報ではなく、他の方の記事や私の経験を踏まえたものです。

また、あくまで上記は合格のための戦略として、初心者が最初に目指す目安だと考えてください。
当然、E資格は深層学習までを理解していることを示す資格ですので、上記をおおよそ達成できそうな方は、深層学習パートの学習を進めてください。

応用数学パートの典型問題、深層学習パートの標準知識など、具体的にどんなものがあるのかについては、別途記事でまとめて投稿する予定です。

E資格試験に関する私の投稿記事リスト


  1. 2020#2は試験中止 

  2. 開発・運用環境の平均点は2021#1から公開された 

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