はじめに
Amazon Route 53 は、AWS が提供するスケーラブルで高可用性の DNS(Domain Name System)ウェブサービスです。
これを使うことで、ドメイン名の登録、DNSレコードの管理、トラフィックルーティング、そしてヘルスチェックを簡単に行うことができます。
この記事では、Route 53の基本的な利用方法について紹介し、実際にやってみます。未来の自分への備忘録として整理していきます。
知識整理
Route 53とは?
引用画像:https://blog.i-tale.jp/2020/04/13_02/
Route 53 には以下の機能があり、非常に便利なサービスです。
-
ドメイン名の登録:
AWSを使って直接ドメイン名を購入し、管理できます。 -
DNSレコードの管理:
ドメインに関連するDNSレコード(Aレコード、CNAMEレコード、MXレコードなど)を設定できます。 -
トラフィックルーティング:
複数のエンドポイントに対してトラフィックを分配するための設定(Geo DNS、Latency-based routingなど)が可能です。 -
ヘルスチェック:
サーバーやエンドポイントの状態を監視し、正常に動作していない場合にトラフィックのルーティングを変更します。
実際にやってみた
今回は、お名前.com で購入した「honda333.blog
」というドメインを AWS Route 53 で設定してみます。
以下の手順に沿って、ホストゾーンを作成し、DNS レコードを設定していきます。
ホストゾーンの作成
AWS コンソールにログインし、上部メニューから「Route 53」を選択します。次に、左側メニューの「ホストゾーン」をクリックします。
「ホストゾーンの作成」をクリックし、購入したドメイン名(例: honda333.blog
)を入力します。
ゾーンタイプは「パブリックホストゾーン」を選択します。
これにより、このドメインがインターネット上で公開され、外部からアクセス可能になります。
ホストゾーンが作成されると、基本的な DNS レコード(NS レコード、SOA レコードなど)が自動的に生成されます。これらはドメイン管理に必要な情報です。
DNSレコードの設定
ホストゾーン内で「honda333.blog
」をクリックすると、DNS レコードの管理画面が表示されます。ここで、新しいレコードを追加できます。
例として、ここでは以下のような A レコードを設定します。
レコード名: honda333.blog
タイプ: A
値: 18.183.51.135(自分のサーバーのIPアドレス)
この設定により、honda333.blog
を指定したサーバー(例: 18.183.51.135
)に割り当てることができます。
Route 53 に取得したドメインを紐付ける
次に、ドメインを購入したサービス(例: お名前.com)のネームサーバー登録画面で、Route 53 で作成されたネームサーバー情報を入力します。
以下のように NS レコードが登録されていれば成功です。
C:\Windows\System32>nslookup -type=ns honda333.blog
サーバー: UnKnown
Address: 192.168.1.1
権限のない回答:
honda333.blog nameserver = ns-67.awsdns-08.com
honda333.blog nameserver = ns-978.awsdns-58.net
honda333.blog nameserver = ns-1144.awsdns-15.org
honda333.blog nameserver = ns-1634.awsdns-12.co.uk
Route 53 のホストゾーンに A レコードを追加
ホストゾーンの画面から A レコードを登録します。設定が完了したら、nslookup
コマンドで名前解決を確認します。
以下のように、指定した IP アドレス(例: 18.183.51.135
)が返ってくれば設定は正常です。
C:\Windows\System32>nslookup honda333.blog
サーバー: UnKnown
Address: 192.168.1.1
権限のない回答:
名前: honda333.blog
Address: 18.183.51.135
ブラウザからアクセスしてみる
すべての手順が完了したら、ブラウザで取得したドメイン名(例: http://honda333.blog/
)にアクセスします。
ここでは HTTP 通信を使用してアクセスしましたが、正常に HTML ファイルが表示されることを確認できました。
まとめ
AWS Route 53 を使用して、ドメインとサーバーを紐付ける手順として、ホストゾーンの作成、A レコードの追加、ネームサーバーの登録を実施しました。
その後、nslookup コマンドやブラウザを使用して、設定が正しく行われていることを確認し、ドメインを使用して公開サーバーへアクセスできるようになりました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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