筆者のキャリア
私は新卒で某金融機関に入社し、入社直後にIT子会社へ即出向となり、開発担当者、プロジェクトリーダー、プロジェクトマネージャーを経て、現在はいわゆる管理職として事業の運営、企画を行っています。
大学は文系でしたが、昔も今もITが大好きで、学生時代はPerlCGIやPHP等、当時全盛期の技術(今は化石…笑?)を駆使して、部活のホームページを作ったりしていました。
部活の先輩のリクルーターに現在の金融機関に熱心に誘っていただき、「IT系の会社に入社したい!」という自分に「希望すれば絶対にIT子会社へ初期配属されるから!」という言葉を信じて入社し、無事希望が叶い、現在に至ります。(今思えば危険な賭けですね)
受験のきっかけ
実は、ここが当記事のメインコンテンツです。
現在、AIを筆頭に技術の進化が目まぐるしく、今までの方法論やシステム自体が急激に陳腐化しており、その中で、私は管理職として開発現場に、「リスキリングを。モダナイズを」と発破をかける立場となりました。
が、ふと冷静になって、「果たして、明確に誇れる技術のない私自身が、これからの未来の市場や若手に対し、何の価値を生み出せるのか?」と考えるようになりました。
同時に自身が若手だった頃、技術も知識もない管理職に同じようなことを言われ、辟易していたことを思い出し、「若手のころ、最も忌避していた人物像に、いつの間にか自分がなりつつあるのではないか?」と急激に恥ずかしさと焦り、申し訳なさがこみ上げてきました。
そして、「まだ自分は終わってない!まだ自分にもできることがあるはず!」と言い聞かせ、一念発起し、AWS全冠を目指すことにしました。
正直、AWS全冠をしたからと言って、上記が解決するとは思っていません。ただ、「少しでも前に進む」ことが、今の自分には必要だと思いました。
また、そもそも旧来の管理職能は今後は急激に価値を失い、鋭角的にテクノロジードリブンに現場が変わっていく直観もあり、行動しようと思いました。
なぜここがメインコンテンツか?と言えば、実は私のような悩みを抱えている人は他にもいるのでは?と思ったからです。
相変わらず、この激動の時代にも日本の開発現場は、管理偏重が強いと感じており、テクノロジーが軽視されています(私は、ここがまさに日本のIT企業の競争力のなさの源泉だと思っています)。
その変化の必要性と現実の狭間で、焦燥感にもがく管理職が他にもいるのでは?と思い、私の挑戦の体験記を素直につづり、何かしらの共感があれば幸いだと思います。
受験前のAWS知識
10年ほど前にAWSが勃興し始めた頃、「これはゲームチェンジャーの技術だ!」と思い、社内に「AWSを使って開発生産性を向上するWEBシステムを作る会」を勝手に1人で立ち上げ、多数のWEBサービスをデプロイ、公開し始めました。
後々、「なんか変なことやってるやつがいる」ということで、複数回社長に表彰してもらったり、最初は1人きりだった組織にも予算をつけてもらえるようになり、今は数十名規模のちゃんとした組織になりました。
※前段でいろいろ言いましたが、私はITがずっと大好きなので、一応社内では”変な管理職”としてちゃんと見られてます笑
ただ一方で、マルチアカウントのエンタプライズ規模のアーキテクチャであったり、サーバレスを駆使したアーキテクチャ、はたまたセキュリティを重視したアーキテクチャなどは中途半端であり、セルフマネージドな部分も色濃く残るシステムを作ってきたため、改めてAWS認定資格を通じて、体系的に学びなおした感じです。
AWSの受験記録
受験結果と個人的な難易度と感想を、先に表にまとめます。
| 略称 | 試験名 | 試験日 | 得点 | 難易度 | ちょっとした感想 |
|---|---|---|---|---|---|
| SAA-C03 | AWS Certified Solutions Architect - Associate | 2025/8/29 | 832 | かなり難しい | 初めて受けたからなのか、個人的にはすごく難しく感じた(なんなら一番難しいとさえ思った) |
| SAP-C02 | AWS Certified Solutions Architect - Professional | 2025/10/16 | 866 | かなり難しい | 長文ラッシュ。巷の噂通り難しかったが、ベストプラクティスが身についた |
| CLF-C02 | AWS Certified Cloud Practitioner | 2025/10/27 | 857 | 普通 | 原則論などが問われて、予想より難しかった |
| AIF-C01 | AWS Certified AI Practitioner | 2025/11/7 | 1000 | 難しい | まさかの満点だったが、個別の学習が必要 |
| MLA-C01 | AWS Certified Machine Learning Engineer - Associate | 2025/11/18 | 843 | かなり難しい | かなり専門性が高く、個別の学習が必要 |
| DVA-C02 | AWS Certified Developer - Associate | 2025/12/8 | 899 | 難しい | CI/CDオンパレード試験。部分的な知識が繰り返し聞かれた |
| DEA-C01 | AWS Certified Data Engineer - Associate | 2025/12/28 | 842 | 難しい | 普段見慣れないDBサービス(Redshiftとか)も多く聞かれるので、個別の学習が必要 |
| SOA-C03 | AWS Certified CloudOps Engineer - Associate | 2026/1/9 | 856 | 難しい | 監視・運用系はあまりなじみがなかったため、個別の学習が必要 |
| DOP-C02 | AWS Certified DevOps Engineer - Professional | 2026/2/16 | 932 | かなり難しい | CI/CDオンパレード試験パート2。アーキテクチャも複合的に問われるので難易度は相当高い |
| AIP-C01 | AWS Certified Generative AI Developer - Professional | 2026/3/2 | 769 | 最恐に難しい | 唯一Beta試験で受験。試験時間も問題数も最大で難易度も最恐だった |
| ANS-C01 | AWS Certified Advanced Networking - Specialty | 2026/4/24 | 926 | 最恐に難しい | 巷では最高難易度と名高い試験。VIFやBGP、VPN等深く長く聞かれる |
| SCS-C03 | AWS Certified Security - Specialty | 2026/5/7 | 936 | かなり難しい | ここまで受けていれば個別の対策は不要 |
- 試験中に「これは簡単だな、余裕だな」って思う資格は意外にも1つもなかったです(どれもそれぞれの癖があって難しい。例えばCLFでもCLFの難しさがあった)
- 一応すべて1回の受験で合格できましたが、謙遜でもなんでもなく、たまたまです。どれでも、受ける場合はきちんと学習してから望むことをお勧めします
(どの資格も、きちんと勉強して、きちんと実力をつけて、受験して、確実に合格する。というプロセスをたどるならば、そんな短期間で取得できる資格はない印象。巷では「2か月で全部取りました」みたいな猛者がいるが、前提が違う超人の方々だと思うので、お気になさらず…)
試験対策
一通り受けてみて、この試験はアウトプット重視で対策するのが圧倒的に効率がいい試験だと思いました。
最初の試験(SAA)と基礎が不足していた試験(機械学習関連)だけ、参考書とUdemy講座を買い、インプットを最初に行いましたが、それ以外は全部アウトプット中心で対策しました。
具体的には、各資格に「試験ガイド」っていうのがあるので、それをNotebookLMに読み込ませて、「このサービスなに?」とか「〇〇と組み合わせたらベストプラクティスっぽいだけどあってる?」とかを、常に会話し続けました。また、BlackBeltで各サービスの解説PDFとかYouTubeをAWSが出しているので、それもNotebookLMに読み込ませて、「要旨まとめて」とかをやったり、AWS資格試験風に問題作ってって言ってそれを解いたりしました。
とにかく「AI様様」で、学習を通じても、この激動の時代を感じ取ることができました。
上記に加えて、ハンズオンとかもやれればなお良いとは思いますが、それだと個人的には時間がかかりすぎる気がするので、資格を取る!と決めたら、まずは上記方法で対策しつつ、受けまくって資格を取っちゃったほうがいい気がします。
最後に
前述の通り、資格を全部取ることは、始まりでしかないと思っています。
が、錯覚資産としての効果は十分あるのと、何より「AWS全冠」というのがかっこいいし、自信にもつながりました。
そして、曖昧にしか理解していなかったクラウドアーキテクチャの原理・原則も、試験問題を通じて学ぶことができ、一段上に登れた気がします。
繰り返しになりますが、私のような焦燥感や閉塞感に悩まされているミドルに対して、AWS全冠を目指すのは、改めて「おススメ」です。ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか?