読んで欲しい人
- PCでのメモの取り方に悩んでいる人
- メモアプリを乗り換え続けて疲れてしまった人
はじめに
ここ数年、さまざまなアプリケーションを使ってメモをとってきました。
たしか、初めて使ったものは Evernote だったと思います。(懐かしの緑色)
やがて流行の波に乗って Notion に乗り換えました。
最近になって Obsidian を触り、
ついには Mac の純正メモ を使ってみたりと。
まあ、完全に迷走しているんですよね。
毎回新しいアプリの使い方を覚えて、メモは色々なところに散らばって…
正直、もう見つからないメモも数えきれないほどあると思います。
乗り換える時に、毎回ちゃんと内容を移行しないせいですね。面倒くさくて。
こんなことを長い間繰り返していたわけです。
そして最近になって、Markdown(md)でメモを取るという結論に辿り着きました。
なぜ Notion や Obsidian を使い続けなかったのか
Evernote については割愛しますが、まず Notion についてです。
私はかなり長い期間 Notion を使っていました。
多機能で “なんでもできる” ところは確かに魅力でした。
というか当時は爆発的に流行していましたし、表・タスク管理・凝ったレイアウトなど、便利な要素がなんでも揃っています。複数人運用もしやすいです。
使い始めた頃は、出来上がった綺麗なレイアウトのメモを見るたびに毎回感動していましたね。
「下手なウェブサイトよりすごいじゃん!!!」 みたいな。
しかし、使っているうちに少しずつストレスが溜まってきたんですね。
- サクッとメモしたいだけなのに、機能が多いな
- なんか、綺麗に書かないといけない圧力を感じるな…
- 毎回のロード、地味に長くないか?
どれも、多機能すぎるが故に生じた小さなストレスでした。
特に 「綺麗に書かないといけない圧力」 は無意識に強く感じていたように思います。
最初の方に作ったページが力を入れすぎて妙に凝っていたり、チュートリアルページ?的なものが素敵だったこともあり、
Notion を使うなら綺麗に書かないといけないんだ!
と勝手に思い込んでいた節がありました。
※やっぱり綺麗ですよね。画面の全てが。
そんなストレスを抱えていたとき、Obsidian が話題になったんですよね。
「これは使ってみるしかない」とすぐにインストールしてみました。
しかし、こちらは 学習コストが個人的には重かった です。
サクッと使い始めて軽くメモを取りたい自分には、明らかにマッチしていませんでした。(誤解しないで欲しいですが、Obsidianは素晴らしいアプリケーションです)
ある日「もう md でいいか」と気がついた
突然ふと、メモを整理する作業に疲れてしまいました。
その日、バラバラのフォーマットで雑然と溜まったメモを眺めながら、本当に辟易としていました。
気を紛らわすためにネットを眺めていると、ひとつの記事が目につきました。
ぜひ読んでほしいのですが、プレーンなテキストで TODO 管理をしているという内容の記事です。
正直目から鱗で、 「全部これでいいじゃん」 と、ハッとさせられたんですね。
この記事にインスピレーションを受けて、私も 「md だけで管理しよう」 と考えました。
実際、これは本当に、あまりにも快適でした。感動するくらいに。
- アプリに依存しない
- Git で履歴管理できる
- エディタを自由に選べる
- CLI ベースの AI で整形も容易
- オフラインで完結する
何より、必要最低限のシンプルさが心地いい と気がつきました。
書くのは快適だけど、「読むのがつらい」
一つだけ問題がありました。
多くの開発者の皆さんはご存知だと思いますが、任意のエディタで md を書くのは非常に快適です。
しかし、読み返す段階になると少し困るわけです。
- 単純に視認性が低い
- エディタで大量のメモを読み返すのは意外とつらい
- ファイルを探すのも地味に面倒
せっかくなので、閲覧用に少し工夫しようということで、md を 自分専用の Wiki にしよう と思い立ちました。
最高のツール mkdocs
結論ですが、mkdocs を利用しました。
欲しかったツールのドンピシャって感じです、これ。
- md から、自動で綺麗な Web サイトを生成できる
- mkdocs-material が最高に見やすい
- ローカル完結で運用可能なのでセキュリティを気にしなくてよい(個人的な情報も多いため自分にとって最重要)
- 運用がシンプル
利用することで、簡単に
「書く → 綺麗な Wiki を生成」
というフローを実現できたので、結構革命的でした。
運用の例
ツールのインストール
mkdocs をインストールします。
python3 -m pip install mkdocs mkdocs-material mkdocs-awesome-pages-plugin
ディレクトリ構成等を用意する
例えばこんな感じで。
my-wiki/
mkdocs.yml
docs/
index.md
例ですのであくまで最低限の構成となります。
実際に運用する際は、docs 以下にディレクトリ構造を作っていくかなと思います。
mkdocs.yml を記載
とりあえずいい感じになるセットです。あんまり深く調べていないので最低限といったところですが。(プラグインは別途インストールの必要があります。ドキュメントの参照が推奨です)
site_name: my-wiki
theme:
name: material
language: ja
features:
- navigation.instant
- navigation.tabs
- navigation.indexes
- search.highlight
- search.suggest
plugins:
- search
- awesome-pages
markdown_extensions:
- toc:
permalink: true
- admonition
- tables
- footnotes
- attr_list
- md_in_html
- pymdownx.details
- pymdownx.superfences
あとは md を書くだけで、綺麗な Wiki が生成されます。
ローカルでホスティングする
mkdocs serve --dev-addr localhost:8099
あまり被らないように、とりあえず 8099 にしています。オプションは任意です。
アクセスしてみると、このように美しいテーマでページが作成されます
mdを追加していくと、ページが生成されていきます。
ちなみにGit管理で記録がわかりやすく残るため、結構「自分のナレッジ」を育てている感覚があります。
結論:mdは最高
本当に長い時間メモの取り方で彷徨ってきました。
そして私が最終的に辿り着いたのはシンプルなmdでした。
もし、PCでのノートテイク・メモの運用に迷っている方がいましたら、ぜひ試してみてはいかがでしょうか?


