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IBM Planning Analyticsのトライアル / サンプル体験編(Add a new product / Adjust product price(what-if))

Last updated at Posted at 2023-12-19

はじめに

IBM Planning Analyticsのトライアルではサンプルを提供しています。
サンプルは、用意されているデータベースおよびブックを使って、データの入力や可視化を行うものになっています。
サンプルは英語ですが、詳細なガイドがついています。

トライアルの申込や概要についてはこちらの記事『IBM Planning Analyticsのトライアル / 環境準備と概要編』に記載しています。

サンプルは現在「Add a new Product」と「Adjust product price(what-if)」の2つがあります。

ブックを操作する際、画面の大きさや解像度によって、一部の要素(売上高の表示など)が崩れてしまう場合がございます。その際はブラウザのウィンドウの大きさの調整やページの縮小機能を使用して表示をご調整ください。

サンプル1:Add a new product

「Add a new product」のシナリオと概要について簡単にまとめます。

  • PCやスマートフォン、タブレットを製造している企業で、CFOから新商品の販売計画を策定するよう指示されたという状況です。
  • 操作としては、ガイドに従って、新商品の販売価格と数量を入力します。また、グラフで販売計画の確認をします。

下記のような流れです。

  1. 販売計画の確認
    • 製品カテゴリを切り替えてグラフを確認する
  2. 新商品の商品名と販売価格を入力
    • パラメータを入力してデータ項目を追加するスクリプトを起動する
  3. 新商品の販売数量を入力
    • 既存製品の販売数量データをコピーするスクリプトを起動する
    • 対象とする地域を選択する
    • 販売数量を更新する
  4. 新商品追加後の販売計画の確認
  5. 財務指標(キャッシュフローと収益)の確認

1. サンプルを開く〜販売計画確認まで

トップページから「Add a new product」を開きます。

PATrial Add productを開く.png

「Welcome」のタブが開きます。このサンプルの説明が書いてあります。右下の「Next」を押します。

PATrial AddProduct Welcome.png

「Introduction」のタブが開きます。シナリオ説明のページです。
先ほど簡単に説明した内容が記載されています。右下の「Next」を押します。

PATrial AddProductミッション.png

「Add a new product」のタブが開きます。グラフや表が表示されている画面です。
販売計画のデータが確認できます。

メニューバーのすぐ下にブックのツールバーがあり、左側に画面の説明と操作ガイド、グラフの上には製品カテゴリを選択できるセレクター、その下には2種類のグラフと1つの表があります。

PATrial New product画面.png

製品は下記のような階層構造になっています。3つ大きな製品カテゴリがあり、その中に中分類の製品グループがあり、その下の子レベルに製品があります。
セレクターやグラフ、表で表示する階層レベルは事前に設定されています。

  • Computers
    • Desktops
      • SP 2101
      • SP 2110
      • ...
    • Laptops
      • ...
    • Gaming
      • ...
  • Phones
    • 4G Smart Phones
      • ...
    • 5G Smart Phones
      • ...
  • Tablets
    • 8 inch Tablets
      • ...
    • 10 inch Tablets
      • ...

セレクターをクリックして、今回は「Computers」を「Tablets」に変更します。

PATrial セレクター.png

タブレットに属す製品グループのデータが確認できるようになります。

PATrial Tabletデータ.png

これで販売計画の確認ができました。

2. 新商品の商品名と販売価格を入力

販売計画を確認できたので、「Next」を押します。
このとき、「Next」の隣の「①」のアイコンをクリックすると説明が表示されます。以降もこの数字のアイコンに沿って進められるようになっています。

PATrial アイコンの説明.png

この「Next」のボタンは、別のタブを開く設定に加え、IBM Planning Analyticsで「プロセス」と呼ばれるスクリプトを起動するものになっています。

このボタンには、新製品の名称、Direct Salesの場合の価格(直販価格)、Indirect Salesの場合の価格(卸価格)の入力を要求し、入力された値(パラメータ)をもとに製品データ項目として新製品を追加するスクリプトが設定されています。

PATrial 新商品名.png

今回は下記のように少し大きめの数値に設定しました。

  • 新商品名:New Product 202312
  • Direct Salesの価格(直販価格):3000(ドル)
  • Indirect Salesの価格(卸価格):2700(ドル)

上記を入力して「OK」を押すと、スクリプトが起動します。
右上に「実行中」のメッセージが出ます。

PATrial スクリプト起動.png

完了すると、「完了」のメッセージと同時に別のタブに移動します。

これで新商品の価格入力ができました。

IBM Planning Analyticsの「プロセス」は関数を使用して様々な処理を開発できるようになっています。
スケジューラーを用いてバックエンドで定期実行させたり、今回のように利用者の操作で実行させたりすることが可能です。実行時にパラメータの入力やファイルアップロードをさせた上で処理を実行できるようになっています。

3. 新商品の販売数量を入力

以降も画面の説明に従って操作していきます。
新製品の数量を入力していきます。今は数量を設定していないので、売上等は”0”になっています。

PA Trial 数量入力.png

セレクターで先ほど追加した新製品(今回は「New Product 202312」)が選ばれていることを確認します。これからここで指定した新商品の販売数量を設定します。

PATrial 新商品選択.png

「Click to copy volume」を押すと先ほど同様にパラメータを入力する画面になります。

PATrial コピーデータスクリプト.png

「要素を選出」を押して、コピー元の製品を選びます。今回は「XTR 9800 Gaming」を選びました。
「OK」を押します。

「XTR 9800 Gaming」の販売数量データを新商品「New Product 202312」にコピーし、暫定的に「New Product 202312」の販売数量を設定しています(暫定的にというのはこの後更新するためです)。

PATrial コピーデータの製品選択.png

すると、数量が入力されたので、売上高も計算されて表示されます。
これはIBM Planning Analyticsの「ビジネスルール」という機能を使っています。計算対象の数値が変更されたら、リアルタイムで結果が反映されます。

PATrial 販売数量暫定版.png

現在「All Regions」のデータになっているので、地域を指定して販売数量を更新したいと思います。
今回は「USA」にします。

PATrial 地域セレクター.png

「USA」のデータが表示されました。
ここで、販売数量を変更する前の売上高を確認しておきます。現状”2,287.2Kドル”です。

PA Trial USAのデータ.png

販売数量のセルの数値をダブルクリックして、編集します。

今回は販売数量として下記を入力します。

  • Direct:700
  • Indirect:900

PATrial 数量変更.png

入力後、Enterを押すと入力が完了します。変更がグラフや表に反映されます。

PATrial USA青枠修正.png

販売数量の更新後、売上高は”4,530.0Kドル”になりました。
また、この更新した販売数量は2023年の合計値なので、コピーした元データ時点と同じ割合で、各月に按分されています。

これで販売数量の入力が完了しました。
「Next」を押して次に進みます。

4. 新商品追加後の販売計画の確認

新商品が含まれた販売計画をまた別のビューで確認します。

PATrial 販売計画.png

地域を「USA」に変更します。

PATrial USAに変更.png

「USA」のデータに表示が変わります。
今まで表示されていませんでしたが、「New Products」という製品カテゴリが用意されており、今回追加した新商品「New Product 202312」はそのカテゴリの中に含まれています。
今回販売価格を高めに、数量を多めに設定したので、「New Products」の売上高が大きくなっていることが分かります。

PA Trial USAの新商品データ.png

これで新商品追加後の販売計画の確認ができました。
「Next」を押して進みます。

5. 財務指標(キャッシュフローと収益)の確認

最後はキャッシュフローと収益の確認です。
少し表示に時間がかかります。

PA Trial 財務指標.png

IBM Planning AnalyticsではExcelを使ってデータベース上のデータの表示や操作もできるようになっており、Excelで作ったレポートをExcelで使用することも、Webにアップロードすることも可能なっています。
ExcelをWebで扱えるように配置したものをWebシートと呼んでいて、この画面にはキャッシュフローと収益のWebシートがあります。

組織を「USA」に変更してみます。

PATrial WebシートUSA選択.png

キャッシュフローと収益のWebシートは連動しているので、どちらも「USA」のデータを確認できるようになりました。

PATrial Webシート更新.png

これで財務指標の確認ができました。
サンプル「Add a new product」の作業は全て完了です。

右下の「Finish mission」でトップページに戻ります。
「Restart mission」からは新商品の入力に戻ります。

サンプル2:Adjust product price(what-if)

Adjust product price(what-if)のシナリオと概要についてです。

  • サンプル1と同じく、PCやスマートフォン、タブレットを製造している企業です。
  • 既存の予算に影響を与えずに、販売価格と数量を変えた別パターンの予算を作り、What-if分析を行おうとしています。
  • 操作としては、ガイドに従って、サンドボックスという作業用バージョンを作り、新商品の販売価格と数量を入力します。また、グラフで既存の予算との差異の確認をします。

下記のような流れです。

  1. サンドボックス作成
    • サンドボックスを作るスクリプトを起動する
  2. 販売価格を入力
    • 価格を設定する
    • 元の予算と作業用バージョンを比較する
  3. 販売数量を入力
    • 対象とする地域を選択する
    • 販売数量を更新する
    • 元の予算と作業用バージョンを比較する
  4. 財務指標(収益)の確認

1. サンプルを開く〜サンドボックス作成まで

トップページから「Adjust product price(what-if)」を開きます。

PATrial Adjust起動.png

「Welcome」のタブが開きます。このサンプルの説明が書いてあります。右下の「Next」を押します。

PATrial AdjustのWelcome.png

「Introduction」のタブが開きます。シナリオの説明のページです。
先ほど簡単に説明した内容が記載されています。

「i」のインフォメーションアイコンをクリックするとサンドボックスの説明が開きます。

PATrial サンドボックスの説明.png

右下の「Next」を押すと、サンドボックスを作るスクリプトが起動します。

次の画面に切り替わりますが、ユーザー名でサンドボックスが作成されます。
今回は「fokazaki-sandbox」というサンドボックスができています。

PATrial サンドボックス完了.png

これでサンドボックスの作成ができました。

2. 販売価格を入力

サンドボックスと対比して、元のデータをBaseと呼びます。サンプルでは、Baseのデータからサンドボックスを作るところまでプロセスで実行しています。

サンドボックス上でデータを変更したいので、Baseとサンドボックスを切り替えます。

PATrial サンドボックス選択.png

サンドボックスの「username-sandbox」の箇所をクリックすれば選択できます。
Baseからサンドボックスに黒い印が移っていればOKです。

PATrial サンドボックス切り替え.png

データを変更するので、サンドボックスが選択されていることをご確認ください。Baseデータをいじってしまった場合など、データを戻したい場合は、ツールバーの「データ入力のロールバック」で入力前に戻すことができます。

PATrial データ入力ロールバック.png

製品は「SP2101」のままで、販売価格を変更します。
セルをダブルクリックして、下記の価格に変更してみます。

  • Direct:600(ドル)
  • Indirect:350(ドル)

PATrial サンドボックス価格.png

価格を更新すると、他のデータも変わります。
売上高(④のアイコンがついている箇所)がBaseと比較して増えていることが分かります。

また、サンドボックス上でBaseと異なる数値は表の中で青字で表示されます。

PATrial サンドボックスデータ変更後.png

これで販売価格の設定ができました。
「Next」を押して次に進みます。

3. 販売数量を入力

次の画面でもサンドボックスは選択されたままになっています。

PATrial サンドボックスの数量変更.png

販売数量もBaseから変更しようと思いますが、その前に対象の地域を「All Regions」から「England」に変更します。

PATrial Englandに変更.png

「England」のデータに変わりました。

PATrial Englandに変更後.png

今回は販売数量を下記のように変更します。

  • Direct:100
  • Indirect:100

PATrial サンドボックス販売数量変更.png

Baseと比べての差異が右下のグラフで分かります。

PATrial サンドボックス変更後.png

これで販売数量の入力ができました。
「Next」を押して次に進みます。

4. 財務指標(収益)の確認

財務指標の確認ですが、Webシートは少し読み込みに時間がかかります。

PATrial 収益確認.png

組織を「England」に変更して、サンドボックスとの差異を確認します。
(少し下にスクロールする必要があります)

PATrial England変更財務.png

Englandのデータで各グラフで差異を確認できるようになります。

PATrialデータ変更.png

分かりづらいのですが、上のグラフでも数値は変わっています。
グラフにカーソルを合わせると数値の違いが分かります。
9月の数値でBaseとサンドボックスで数値が変わっています。

PATrial グラフ1.png

PATrial グラフ2.png

これで財務指標の確認ができました。
サンプル「Adjust product price(what-if)」の作業は全て完了です。

右下の「Finish mission」でトップページに戻ります。
「Restart mission」からは新商品の入力に戻ります。

おわりに

IBM Planning Analyticsトライアルのサンプルを試してみました。英語ではありますが、細かくガイドが記載されているので、触ってみるには良いのではないかと思っています。

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