手元にあるWindows10Pro、Linux Mintの2つのPCで、互いにリモートデスクトップ接続できるよう設定した。
Mint「から」リモートデスクトップする
まず、MintからWindowsなどへリモートデスクトップ接続する場合。
インストール
Ubuntu18.04LTSでは「Remmina」がインストール済だったが、Linux Mint 20では入っていなかったため、自分で入れた。
CUIの場合は以下のコマンドを実行する。
GUI「ソフトウェアの管理」から入れる場合は「Remmina」、もしくは最新版が良いならば「Remmina(Flathub)」を選ぶ。
$ sudo apt install remmina
パッケージリストを読み込んでいます... 完了
依存関係ツリーを作成しています
状態情報を読み取っています... 完了
以下の追加パッケージがインストールされます:
libavahi-ui-gtk3-0 libfreerdp-client2-2 libfreerdp2-2 libvncclient1
libwinpr2-2 remmina-common remmina-plugin-rdp remmina-plugin-secret
remmina-plugin-vnc
提案パッケージ:
freerdp2-x11 remmina-plugin-exec remmina-plugin-kwallet remmina-plugin-nx
remmina-plugin-spice remmina-plugin-www remmina-plugin-xdmcp
以下のパッケージが新たにインストールされます:
libavahi-ui-gtk3-0 libfreerdp-client2-2 libfreerdp2-2 libvncclient1
libwinpr2-2 remmina remmina-common remmina-plugin-rdp remmina-plugin-secret
remmina-plugin-vnc
アップグレード: 0 個、新規インストール: 10 個、削除: 0 個、保留: 0 個。
4,522 kB のアーカイブを取得する必要があります。
この操作後に追加で 19.5 MB のディスク容量が消費されます。
:
$
Remmina関連のライブラリの他、RDPとVNCのプラグインも自動的に追加された。
接続
デスクトップ画面で「右下のmマーク」→「インターネット」→「Remmina」を起動する。
Windowsへ接続する場合は「RDP」を選び、IPアドレスを入力するとログイン画面が表示されれば接続はOK。
あとはWindowsのユーザ・パスワードを入力し「OK」を押せば、Windowsへのログインが完了する。
Mint「へ」リモートデスクトップする
逆にWindowsなどからMintへリモートデスクトップで乗り込む場合はxrdpが必要となる。
インストール
CUIの場合は以下のコマンドを、GUIの「ソフトウェアの管理」なら「xrdp」を選択する。
$ sudo apt install xrdp
パッケージリストを読み込んでいます... 完了
依存関係ツリーを作成しています
状態情報を読み取っています... 完了
以下の追加パッケージがインストールされます:
xorgxrdp
提案パッケージ:
guacamole xrdp-pulseaudio-installer
以下のパッケージが新たにインストールされます:
xorgxrdp xrdp
アップグレード: 0 個、新規インストール: 2 個、削除: 0 個、保留: 0 個。
488 kB 中 0 B のアーカイブを取得する必要があります。
この操作後に追加で 3,212 kB のディスク容量が消費されます。
続行しますか? [Y/n]
:
「xrdp」に追加で「xorgxrdp」がインストールされた。GUIでも「xorgxrdp」は追加インストールされたが、もし入らなかったら追加で入れること。
設定変更
インストールが終わったら、以下の2ファイルを変更・保存する。他にもいろいろといじる部分はあるようだが、まずはリモート接続に支障が出ないように設定。
- /etc/xrdp/xrdp.ini
$ sudo nano /etc/xrdp/xrdp.ini
---
:
new_cursors=false ← ★「true」を「false」に変更
:
---
- /etc/xrdp/startwm.sh
$ sudo nano /etc/xrdp/startwm.sh
---
:
unset DBUS_SESSION_BUS_ADDRESS ← ★追加
exec cinnamon-session ← ★追加
test -x /etc/X11/Xsession && exec /etc/X11/Xsession
exec /bin/sh /etc/X11/Xsession
---
保存したら「xrdp」をリスタートする。「Active (running)」になっていればOK。
$ sudo systemctl restart xrdp ← ★リスタート
$ sudo systemctl status xrdp ← ★確認
● xrdp.service - xrdp daemon
Loaded: loaded (/lib/systemd/system/xrdp.service; enabled; vendor preset: enabled)
Active: active (running) since Fri 2020-11-13 13:30:25 JST; 3s ago
Docs: man:xrdp(8)
man:xrdp.ini(5)
:
接続
Windowsの「リモートデスクトップ接続」でMint側のIPアドレスを入力して接続し、以下のxrdpのログイン画面が表示されれば接続OK。
あとはMint側のユーザ・パスワードを入力してOKを押せば、Mintへのログインが完了する。
つながらない場合
以下を疑う。
Mint「から」
- パッケージは足りているか?(Remminaのプラグインとか)
- 接続先のIPアドレスorホスト名は正しいか?
- Windows側のファイアウォールは開いているか?(自分は少し嵌った)
- ユーザ・パスワードを間違えていないか?(ごっちゃにしてない?)
- 実はWindows10のHome Editionではないか?(Home標準ではRDPホスト機能が無い)
Mint「へ」
- MintのIPアドレスorホスト名は正しいか?
- xrdpサービスが起動しているか?(systemctl status xrdpで確認)
- Mint側のファイアウォールを設定していれば、ポートは開いているか?(デフォルトは3389番)
- ユーザ・パスワードを間違えていないか?(ごっちゃにしてない?)
雑感
- 家の中でリモートデスクトップすることはないんだろうけど、何かあったときのためには役には立つだろう。なにせMintのPCは液晶がだいぶヘタれていて、いつ映らなくなってもおかしくないので・・・
- リモート接続はお試しレベルでの確認なので、他にも設定しておいたほうがいいパラメタもあるかもしれず。
- パッケージの依存関係を確認するには以下のコマンド。「依存」はもとより「推奨」も追加インストールされる模様。
$ apt-cache depends remmina
remmina
依存: libappindicator3-1
依存: libavahi-client3
依存: libavahi-common3
依存: libavahi-ui-gtk3-0
依存: libc6
依存: libcairo2
依存: libgcrypt20
依存: libglib2.0-0
依存: libgtk-3-0
依存: libjson-glib-1.0-0
依存: libpango-1.0-0
依存: libsodium23
依存: libsoup2.4-1
依存: libssh-4
依存: libssl1.1
依存: libvte-2.91-0
依存: remmina-common
|依存: <default-dbus-session-bus>
dbus-user-session:i386
dbus-user-session
依存: <dbus-session-bus>
dbus-user-session:i386
dbus-user-session
dbus-x11:i386
dbus-x11
推奨: remmina-plugin-rdp
推奨: remmina-plugin-vnc
推奨: remmina-plugin-secret
提案: remmina-plugin-exec
提案: remmina-plugin-kwallet
提案: remmina-plugin-nx
提案: remmina-plugin-spice
提案: remmina-plugin-www
提案: remmina-plugin-xdmcp
$
参考
Linux Mint 20.x にWindowsからリモートデスクトップするためにxrdpを設定してみた
http://blog.livedoor.jp/shoeberry/archives/52341423.html