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HSP3で湯婆婆を実装してみる

Last updated at Posted at 2020-11-10

はじめに

原作者様: Javaで湯婆婆を実装してみる - Qiita

各言語版の実装が流行していますが、もう列挙できないほど広まってしまったのでこちらをどうぞ。
【毎日自動更新】湯婆婆 LGTMランキング! - Qiita

もう自分の使ったことのある言語は出尽くしてしまった…かと思ったのですが、HSP (Hot Soup Processor) は誰もやっていないっぽい!
ということで、HSP3で書いてみました。このネタをやりたいがためにHSP3.51をインストールしました。

15年くらい触っていなかったこともあり(当時はHSP2.55とか2.6とか…)、言語仕様が変わっていたり単純に忘れていたりしたので、意外に苦労しました。

コード

QiitaはHSPのシンタックスハイライトに対応していないらしい。。。

yubaba.hsp
#uselib "kernel32.dll"
#cfunc lstrlenW "lstrlenW" var ; Windows API

    randomize                  ; 乱数シードの初期化
    screen 0, 1000, 400        ; ウィンドウサイズの指定
    font "", 24                ; フォントの指定
    objmode 2                  ; コントロールのフォントも変更する
    mes "契約書だよ。そこに名前を書きな。"
    name = ""
    input name, 500, 30, 30    ; テキストボックス作成
    objsize 100, 30
    button "送信", *clicked    ; ボタン作成
    stop
*clicked
    sdim nameUnicode, 64       ; 文字列バッファを初期化
    cnvstow nameUnicode, name  ; マルチバイト文字列操作のためUnicodeに変換
    mes "フン。" + name + "というのかい。贅沢な名だねぇ。"
    newNameIndex = rnd(lstrlenW(nameUnicode))
    sdim newNameUnicode        ; Unicodeベースで1文字取り出す
    memcpy newNameUnicode, nameUnicode, 2, 0, newNameIndex * 2
    newName = cnvwtos(newNameUnicode) ; 通常の文字列に変換
    mes "今からお前の名前は" + newName + "だ。いいかい、" + newName + "だよ。分かったら返事をするんだ、" + newName + "!!"

実行例

テキストボックスに名前を入れ、「送信」ボタンを押すと、湯婆婆が答えてくれます。

image.png

コードの注意点(特にマルチバイト関連)

令和にもなればHSPでもUnicode (UTF-16) なんて当たり前に使えるようになっていると思っていましたが、割と面倒でした。
マルチバイト文字を考慮して文字列の切り出しを行うために、目的の文字列をまずUnicodeに変換します。

    cnvstow nameUnicode, name  ; 文字数操作のためUnicodeに変換

続いて、入力された名前の文字数をカウントして、取ってくる文字のインデックスを選択します。文字数カウントの部分でWindows APIを使っています。

    newNameIndex = rnd(lstrlenW(nameUnicode))

関連: lstrlenW function (winbase.h) - Win32 apps | Microsoft Docs

lstrlenW を使うために、スクリプトの先頭で以下のように宣言しています。

#uselib "kernel32.dll"
#cfunc lstrlenW "lstrlenW" var

関連: HSP3 プログラミング・マニュアル 「4.9. API呼び出し」

そして選んだインデックスで1文字を取ります。Unicodeは1文字あたり2バイトなので、文字数と転送元のインデックスを2倍します。

    memcpy newNameUnicode, nameUnicode, 2, 0, newNameIndex * 2

ここで strmid を使いたくなるのですが、Unicode文字列では終端以外にNULL文字 (C言語でいうところの \0) が現れる場合があるため、正しく動作しません。

最後に、取ってきた文字を通常の文字列に戻します。

    newName = cnvwtos(newNameUnicode) ; 通常の文字列に変換

お約束

名前を入れないで送信すると落ちます。原作リスペクト
image.png

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