こんにちは。フォトクリエイトでフォトレタッチや紙系デザイン担当の @eno-3 です。
この記事は フォトクリエイト Advent Calendar 2019 の 9日目です
#要約
はじめて「文字組み」をガッツリやった話です。
・文字組みのチェックすべきポイント
・作成したものにフィードバックをもらうことではじめてノウハウが得られる
自分のバンドのフライヤーや、PTAの広報になって**「文字をレイアウトしなければならない事態」**に陥った方に少し参考になるかもしれません。
また、弊社のデザインチームはこんなに厳しく優しく教えてくれるんだよアピールでもあります。
#まえがき
私はもともと建築関連の仕事をしていて、業種替えでDTPデザインの仕事へ。写真販売の会社で、フォトレタッチ、チラシや写真に入れるロゴ、EXPOブースのグラフィックもやらせてもらったりしてきました。つまりWEBじゃないほうのデザイナーです。
グラフィックデザインはずっと独学でやってきましたが、会社の組織変更の動きもあって、ここへきてはじめて、プロの先輩のディレクションを受けながら**「文字組み」**を教えてもらう機会がありました。
####文字組みとはなんですか
いわゆるタイポグラフィのことで、
「文字をならべて、余白を配置して、活字書体を使いこなす技」
by スタンリー・モリスン
のことです。まさに**「文字を組む」**んですね。
タイポグラフィの要素は**「活字」「組版」「余白」**の3つがありまして、それをうまいこと配置して、文字を読みやすくしたり、雰囲気を伝えたり、目的に合わせた配置をするというわけです。
(参考:Schoo「ミル文字ヨム文字ミセル文字」)
そして書体には、文字ごとに隙間がちがうので、ただ文字を打っただけだと、詰まって見えたり、離れて見えたりするんだなと覚えておいてください。
とはいえこういう座学を学んだのは実践のあとで(笑)
文字組みは実際に添削を受けないと学べないことだろうと感じています。
####文字組みは「やりながら」学ぶ
基本的に単独作業しかしてこなかったのですが、突然?キャンペーンのプロジェクトチームに入り、WEBも紙も同時にチームで進行するという「ああ、オレもデザイナーっぽい☆」という憧れの職種になれたような錯覚を覚えつつ、文字組みの洗礼は始まりました。
前置きが長くなりましいたが、実際に赤入れされたものをみながら振り返ってみます。(※以下の画像は色を落としメモした文字が読みやすいように調整してあります)
#はじめの一歩
###作るもの
このチラシは、ウェディング写真販売サイトGloriare をご利用いただいている式場のプランナー様に宛てたキャンペーンのチラシです。
デザインの方向はざっくりいうと**「すっきりエレガントでお礼も込めた文字主体のキャンペーンチラシ」で、LPデザイン主導でそれとフィットした紙チラシ**を制作します。
###最初の洗礼
実はディレクションをされながらデザインするのはこれがほぼ初体験。
####<ここをチェック>
- 行間がせまい
- 漢字とかなの字間は、そのままではそろわない
- 伸ばし棒「ー」は90%縮小
- 端を揃える
特に「行間」「字間」はベタ組みすることがほとんどだったので、「え、そんなところも気にするの?」というエディトリアルデザインの奥深さを知る旅のスタート。ここで学生になった気持ちになるワタシ。
####<ここをチェック>
- 行間がまだせまいかな(1.5~2.0とか)※今回の場合
- トラッキング「自動」をつかってフォントの持つ字間を基本にしてからカーニング調整
- 数字などはカタマリを意識する
- 「く」とか「り」とか注意(両脇が寂しくなりがち)
- フォントサイズは三種類まで(目から鱗)
ほぼ混乱状態になりながら、とにかくディテールを修正していくワタシ。
#最終形態
制作物の使用目的によりますが、今回は「すっきりエレガントでお礼も込めた文字主体のキャンペーンチラシ」だったので、すっきりエレガントになったかと思います。
このときは、もはや自分ではよくわからない状態でしたが、振り返ってみるとそうだとわかりますね。
#チェックポイントまとめ
- 漢字とかなの字間は、そのままではそろわない
- 伸ばし棒「ー」は90%縮小
- 端を揃えるとスッキリする
- 行間を1.5~2.0くらいにするとエレガント
- トラッキング「自動」をつかってフォントの持つ字間を基本にしてから調整(Illustrator)
- 数字などはカタマリとして意識する
- 「く」とか「り」とか注意(両脇が寂しくなりがち)
- フォントサイズは三種類までがよい
- 見る人の好みもあるっぽい
(※すべて状況によって異なる場合があります。あくまで目安です。)
なんでしょう、もう言葉で説明することが不可能ということはわかますよね。実際に自分で組んで、フィードバックをもらわないと、自分ではまったく気づけません。こうやって「センス」というものが身につくのだな、チームってステキだな、そう思いました。
また、後遺症として、街で見かた広告などの文章をみて、不快感を催したりする期間があるかもしれません(笑)
#さいごに
フォトクリエイトでは、OJTも学習支援制度も、メンバーの成長の機会がたくさんあります。少しでもご興味をお持ちいただけたようでしたら、人事部門の担当者 twitter: @tetsunosuke へお知らせください。